時効だろう⑥

数日後、社長から「白紙にしたい」という連絡があった。
ガッカリ、いや、何となく予想していたので、それほど驚かなかった。
あの後、兄弟で話し合ったのだろう。
おそらくだが、提携という仕組みそのものに「怖さ」を感じたのだろう。

それは、それで構わない。
時間の無駄になっただけ・・・・・

では無い。
ここからが「時効だろう」の本題になる。

改めて書くが、私はN社の製品には「品質向上できるポイントがいくつもある」と思っている。
これは、欠点という事だ。
この欠点は、この先、時間が経過し販売実績が伸びるほど、致命的な「欠陥」となっていくだろう。
要するに、クレームが増えてくるという事だ。

でも、この製品は売れている。
これは宣伝に魅力があるからだ。
製品が良いという事では無い。
いや、製品もそれなりに良いものだが、欠陥を抱えている事に消費者が気づいていないだけだ。

続く