脱サラして一人親方になりました

脱サラして独立。我が道を行く男の独り言

建具屋という商売 4

2016年02月12日 | 経営
B(手間請け)だった人が、A(材料費込みで請負タイプ)に転身しないのは、「仕事をもらうやり方」の考え方が違うのではないかと思います。
Bは、Aから仕事をもらう事がほとんどです。
Aは、ハウスメーカーや工務店から仕事を請ける、個人相手に直接という方法もあります。

建具の仕事が減った=AがBに出す仕事が無い。
これは事実です。
それでは、Bがハウスメーカーや工務店に“営業をかけて”Aになったら良いのでは? と考えないのでしょうか?

そう。“営業をかけて”がネックになるのではと考えます。
どうやって営業をかけよう?(営業手法)
何を売ろう(商品)
これが、Bで生きてきた人にはピンと来ないのでは?と思います。

そもそも、営業をかけることがネックで無ければ、最初からAになっていたのでは無いでしょうか?

続きます。

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建具屋という商売 3

2016年02月12日 | 経営
手間請け(以降B)で活動できなくなった人はどうなったのか?
私が知っている2人(S木さん、K林さん)は、異業種に転身しました。

まずS木さん。
大工さんの助っ人をするようになりました。
最初は荷物運び程度でしたが、木を扱う仕事という共通点もあり、すぐに大工仕事も任されるようになり、今では「S木建築」と名を変えて、完全に大工になりました。

次にK林さん。
建具の工場に勤めたのですが、工場の人員整理があり家具屋に。
が、そこでも人員整理があって、今はハウスメーカーのプレカットを扱う工場に勤めています。
給料が安いとぼやいていましたが、まぁ仕方ないですよね。

と、A.材料費込みで請負タイプに転身した人はいません。
なぜでしょう?
もちろん、建具の仕事が少ないので見限ったという事もあると思いますけど。

続きます。


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建具屋という商売 2

2016年02月12日 | 経営
手間請け(以降B)で生き抜くのが難しいのが、とにもかくにも「建具が少ない」という事です。
私が見習いの頃、マンションが建てば、1部屋12~5本の建具があり、それが何十所帯もありましたから、Bがいないと困る時代でした。

その時代より少し前から(今から25年位前かな?)徐々に枠一体型のメーカー品(ユニット建具)が増えてきました。
これにより、新築物件での建具需要は、極端に減っていきました。

ユニット建具が出る前は、無垢材で枠を入れる(大工)、枠に色を塗る(塗装)、建具を取り付ける(建具)と、3業種が必要でしたが、ユニット建具の登場後は、大工さんだけで済むようになりました。
大幅なコストカットが可能になったという事です。

売り出しはじめのユニット建具は、細かいサイズ指定ができず、マンションでは対応できなことが多かったのですが、徐々にサイズ指定ができるようになり、マンションでも徐々にユニットが増えていきました。

ユニット建具の登場で、Bだけでなく、塗装屋さんの仕事も減っていきます。

ほかでも、壁紙の登場で左官屋さん、ユニットバスやシステムキッチンの登場でタイル屋さんなど、どんどん「職人が要らない住宅」ができてきます。

これで、Bの活躍できる場は、どんどんなくなっていきます。

続きます。


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建具屋という商売 1

2016年02月12日 | 経営
建具屋で個人事業を営むには、大きく分けて
A.材料費込みで請負タイプ
B.作業のみで請け負うタイプ(手間請け)
があります。

建具工事が多い時代は、AからBが仕事をもらう形で独立できたようですが、今は建具工事が少ないので、Bで生計をたてるのは、昔より大変になったようです。
だからといって、BからAに変わるのも大変です。
そもそも、建具屋という商売が、容易に継続できる業種では無くなったと考えています。

どの商売でも言えると思いますが、需要と供給のバランスが良ければ、商売で苦戦するという事は少ないです。
が、今は需要が少ないですから、頭を使わないと苦戦してしまいます。

が、このように需要が少ない状態でも、右肩上がりの経営をしている建具屋さんも存在します。
というより、完全な2極化が進んでいるように感じます。
上手くいっているか、苦戦しているか、真ん中が無いんですね。

このような時代、Bの形態で生き抜くのは厳しいかもしれません。

続きます


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