スーパソコン バグ・7
麻衣子は、商店街の福引きで、パソコンを当てて大喜び。そこにゲリラ豪雨と共にやってきた雷が直撃。一時は死んだかと思われたが、奇跡的にケガ一つ無し。ダメとは思ったが、パソコンが喋り始めた。不可抗力で、パソコンに「バグ」という名前を付けてしまう。そして生き甲斐のソフトボールができなくなった。でもって、アニキの龍太にもバグの存在を知られてしまい、そのアニキが事故で入院! バグの頼まれ物を持って帰る麻衣子であった。
それを見るとバグは嬉しいようなホッとしたような、それでいて、なにか決心したような顔になった。
「これで、よかったのよね、この壊れたお掃除ロボットで?」
「……そう、この子よ」
「バグみたいに喋ったりするのかなあ?」
「もともと、その機能はついてるけど、この子のCPUは壊れてる」
「じゃ、なんに使うの?」
「わたしのスペック向上に使うの」
「バグ、あんた、まだ性能良くなるの!?」
「うん、自分でもよく分かんないけど、なんだか試さずにはいられないの。麻衣子手伝ってくれる?」
「いいわよ、難しいことはできないけど」
それから麻衣子は、1/4サイズのバグに言われるままにUSBメモリーを差し込んで、バグから抜いた情報、主にCPUの部分的回復に関わることらしいのや、小学校の時作ったソーラーカーのオモチャの太陽電池を取り外してロボ掃除機に付けたり。あまり器用ではない麻衣子でも一時間ほどで、出来上がった。
それを見るとバグは嬉しいようなホッとしたような、それでいて、なにか決心したような顔になった。
「これで、よかったのよね、この壊れたお掃除ロボットで?」
「……そう、この子よ」
「バグみたいに喋ったりするのかなあ?」
「もともと、その機能はついてるけど、この子のCPUは壊れてる」
「じゃ、なんに使うの?」
「わたしのスペック向上に使うの」
「バグ、あんた、まだ性能良くなるの!?」
「うん、自分でもよく分かんないけど、なんだか試さずにはいられないの。麻衣子手伝ってくれる?」
「いいわよ、難しいことはできないけど」
それから麻衣子は、1/4サイズのバグに言われるままにUSBメモリーを差し込んで、バグから抜いた情報、主にCPUの部分的回復に関わることらしいのや、小学校の時作ったソーラーカーのオモチャの太陽電池を取り外してロボ掃除機に付けたり。あまり器用ではない麻衣子でも一時間ほどで、出来上がった。
「さあ、できたわよ」
「自分でもドキドキする。じゃ、いくわね……」
お掃除ロボのスイッチが入った。しかし、運転中のランプは点くけど、本体はウンともスンとも言わない。
「ねえ、なにも起こんないわよ」
「静かに。ロボの上を見ていて……」
ラーメン一杯出来るほどの時間がして変化が現れた。ロボの上に、何やら白いモヤっとしたものが現れたかと思うと、それはしだいに女の子が、しゃがんだ姿になっていった。
つまり、実物大のマユユが、そこに現れた!
「できた……!」
等身大のマユユになったバグは、感激で涙を流していた。麻衣子もなんだか感動して涙が止まらなかった。
「でも、当面の問題が二つあるわ」
「え、なに?」
「まず、裸だってこと……」
「あ、ああ!」
あまりの見事さに見とれていた麻衣子だが、落ち着いてみると、同性でもスッポンポンは恥ずかしい。麻衣子は、自分の服から適当に選んで渡した。
「あの、これ、どうやって身につけるのかなあ?」
バグは、ブラの付け方もわからなかった。順番と身につけ方をいちいち教えるが、教えたことは、確実に、一発で学習した。
もう一つの問題は、マユユそっくりということである。アニキが入院していて良かったと思った。
「ちょっと、インストールするわね……」
バグの顔がぼかしが入ったようになり、やがて、全然違う顔になってきた。
くやしいけど、麻衣子は「自分よりかわいい」と認めざるを得ないような顔だった。
「この顔は実在しないよね?」
「たぶん……AKBの選抜メンバーの顔集めて合成したから」
「声、なんとかならないかなあ」
「変なの?」
「うん、十何人がいっぺんに喋ってるみたい」
「あ、声は集めただけだから。合成するね……これでどう?」
――くそ、声だけ聞いても、確実にあたしよりカワイイ!――
「あ、まだ問題あるよ!?」
「え、なにが?」
「こんなに、実体化しちゃったら、今みたいにパソコンの中に入るってわけにいかないじゃないよ!」
「あ、それなら大丈夫」
そういうと、バグは少し幼くなったような感じになった。
「今日から、あたし麻衣子の妹の琴子ってことでよろしく!」
気軽に、嬉しそうに宣言するバグであった。
「自分でもドキドキする。じゃ、いくわね……」
お掃除ロボのスイッチが入った。しかし、運転中のランプは点くけど、本体はウンともスンとも言わない。
「ねえ、なにも起こんないわよ」
「静かに。ロボの上を見ていて……」
ラーメン一杯出来るほどの時間がして変化が現れた。ロボの上に、何やら白いモヤっとしたものが現れたかと思うと、それはしだいに女の子が、しゃがんだ姿になっていった。
つまり、実物大のマユユが、そこに現れた!
「できた……!」
等身大のマユユになったバグは、感激で涙を流していた。麻衣子もなんだか感動して涙が止まらなかった。
「でも、当面の問題が二つあるわ」
「え、なに?」
「まず、裸だってこと……」
「あ、ああ!」
あまりの見事さに見とれていた麻衣子だが、落ち着いてみると、同性でもスッポンポンは恥ずかしい。麻衣子は、自分の服から適当に選んで渡した。
「あの、これ、どうやって身につけるのかなあ?」
バグは、ブラの付け方もわからなかった。順番と身につけ方をいちいち教えるが、教えたことは、確実に、一発で学習した。
もう一つの問題は、マユユそっくりということである。アニキが入院していて良かったと思った。
「ちょっと、インストールするわね……」
バグの顔がぼかしが入ったようになり、やがて、全然違う顔になってきた。
くやしいけど、麻衣子は「自分よりかわいい」と認めざるを得ないような顔だった。
「この顔は実在しないよね?」
「たぶん……AKBの選抜メンバーの顔集めて合成したから」
「声、なんとかならないかなあ」
「変なの?」
「うん、十何人がいっぺんに喋ってるみたい」
「あ、声は集めただけだから。合成するね……これでどう?」
――くそ、声だけ聞いても、確実にあたしよりカワイイ!――
「あ、まだ問題あるよ!?」
「え、なにが?」
「こんなに、実体化しちゃったら、今みたいにパソコンの中に入るってわけにいかないじゃないよ!」
「あ、それなら大丈夫」
そういうと、バグは少し幼くなったような感じになった。
「今日から、あたし麻衣子の妹の琴子ってことでよろしく!」
気軽に、嬉しそうに宣言するバグであった。