大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『モック・バスター……?』

2013-10-12 07:50:55 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『モック・バスター……?』


今週は映画無しデス。

 それで“モック・バスター……一体何の事だとお思いでしょうか(ウ゛ァイオリン弾きの森繁風に…)
 MOCK(模倣する)+BLOCK BUSTER(超大作映画)=MOCK BUSTER……要するにパクリ映画の事です。
 レンタルビデオ屋で、こんな経験ありませんか?「アバター」の隣に「アバター オブ マーズ」、「トランスフォーマー」の隣に「トランスモーファー」、続編は無いはずなのに「タイタニックⅡ」~~なぁんてな限りなく怪しいタイトルを発見した事はありませんか? これらは総て“ASYLUM”(精神科病院)という会社の作った低予算SF作品、どこかで闇製作してるのかと思いきや、立派にハリウッドのディズニースタジオの北東に鎮座しています。
 MOCK BUSTERはASYLUMの専売特許ではなく、インディーズ系には、この類いの映画を作っている所が幾つか有ります(ツインヘッドジョーズとか砂浜を移動するジョーズやら)

 昔から、B・C・D・F級映画ってのは沢山有りました。「デスペラード」なんてな映画も、元はR・ロドリゲスが7000$で作った「エル・マリアッチ」のハリウッド・リメークです。B級の帝王 R・コーマンは確信犯的低予算、早撮り、二番煎じ。エド・ウッドなんてな怪人監督もいました。
 インディーズに限らず、パクリはメジャー系でも花盛り、企画の盗り合いなんてな日常チャメシです。 「アルマゲドン」の企画を先取りして低予算、早撮りで作ったのが「ディープインパクト」なぁんてな有名な例もございます。 アメリカは知的財産権にうるさい国ですから、企画のパクリには厳しいんじゃないか…と思っていたのですが、ところが意外や、殆ど笑ってスルーするみたいです。過去には訴訟もあったようですが、立証が難しく、必ずしも勝訴出来ない事例が多くて、訴訟するよりは逆手にとってCMに使ってしまえ……位の感覚のようです。
 ASYLUMの設立メンバーも、元はインディーズでアート作品を撮っていたようですが、大手ビデオチェーンとの出会いから、徹底的マーケティングによる「売れる企画」の低予算(スタートは一本3万$、大体10-20万$、メジャーは1000万$)早撮り(2-3週間撮影、月1本製作、95年設立後15年で100本製作、メジャーは年2-3本)企画から製作から配給まで自社内で完結させる…というスタイルに変更、会社経営維持の不安定なハリウッドにあって低レベルではありながら(年間売上高600万$)安定した経営をしているようです。
 パチモンと知りながら、怖いモノ見たさで、ついつい手に取る……結構こういう人が多いようで、こんな人間心理にもはまるようです。バカにしつつも、ツボにはまると、つい見込んでしまう作品もたま~にあったりして、こういうのがカルトムービーに成ってしまったりするのです。
 ASYLUMの成功(?)で、インディーズに同様の会社が増えたのは事実ですが、映画界のニッチ産業という立場と共に、映画人の初期養成所としての役割も果たしているようです、全社一丸で早撮り、スピード製作のタフな現場ですから、VFXなんてな専門職以外はなんでもやらされる、ものの2-3ヵ月もしたら一丁前の職人に見える(?)ようにはなるらしい。思えばR・コーマンの足下からコッポラやキャメロンなんてな監督や、J・ニコルソン、P・フォンダなんかが育っている。メガ・シャーク vs ジャイアントオクトパス(ゴールデンゲートブリッジを噛み砕くほどデカいサメ)なんてな映画のネット予告編は、かの「アバター」の予告編に次ぐ再生回数だそうです。安っぽい作品ながら勢いで見せきる! チープ作品の系譜は決して無くならず、今後も映画界に居座り続ける事でしょう。中には、あまりにも馬鹿馬鹿しく、時間の無駄に思える作品も有るでしょう(その方が多いやろね) でもまぁ、そうと知りつつ、怖いモノ見たさで選んだのなら「馬鹿だね~、こんなん作ってええんかい?」てな、おおらかなる気持ちで笑い飛ばしてやって下さい。
 世の中には、Aクラスを名乗りながら、見ていて怒りに震える作品もあります。本物の詐欺作品(?)ってのはそういう映画です。そういう映画に当たったら、それこそ大声で「金返せ~!!」と叫びましょう。
 誰しも過去に1-2本はB級カルトがあるでしょう。あなたのカルトは何ですか。まさか…ディバイン(アメリカのデラックスマツコ的オカマ、徹底的グロ・ゲロ)などと答えるあなた……B級ファンと言うより、変態でっせ!!〓


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