ロイス ジャズ タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

テナー・マドネス

2007年10月20日 | レコードのお話
ガーランド(P)とチェンバース(b)とジョー・ジョーンズ(d)が隣りの広間に控えている。
タンノイは充分ウオーミング・アップされ、チラリと時計を見て、或る人物の登場を今や遅しと待ちかまえているところの、それは誰かな?
それが生涯にただ一度の共演といわれるロリンズとコルトレーンである。
楷書体のロリンズと草書体のコルトレーンが、1枚の紙に揮毫した1956年に立ち会う幸運に、ソワソワする。
たまたま姿を見せたコルトレーンが「一緒にやろう」とさそわれ、ロリンズと偶然にサクスを並べた録音をおおいに期待してプレステッジのモノラル盤に針を降ろすのだが、いかにタンノイのサウンドといえども、この演奏は分析するより、楽しむものである。
フィリー・ジョー・ジョーンズが、とくに2人のプレイを喜んで余裕綽々の演奏。
『サキソフォン・コロッサス』の1か月前に録音されたという『テナー・マドネス』を、現代の誰と誰にあてはめて、有り得ない組み合わせの対談を想像したらよいか。
という、べつの想像が浮かんだりしてジャズは。

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