6/22(土) 14:55~ ライブ【玉城デニー・沖縄県知事インタビュー/沖縄の民意、国の強制/軍事化する沖縄と南西諸島/県議選の敗北、辺野古での国の本格工事通告(聞き手・尾形×望月)】
“自民政治はもうダメ”鮮明
総選挙勝利へ強大な党を
共産党議員団総会 田村委員長あいさつ
国会閉会
第213通常国会が21日、事実上閉会しました(会期末=23日)。日本共産党の田村智子委員長は、党国会議員団総会のあいさつに立ち、「金権腐敗」「経済無策」「戦争国家」「人権後進国」の四つの問題で「党議員団が論戦を果敢に行い、国民的怒り・運動を広げ、自民党を窮地に追い詰める抜群の役割を果たした」と強調。「どの問題も自民党政治はもうダメだと示している」「市民と野党の共闘を再構築し、自民党政治を終わらせ、総選挙で勝利するために、強く大きな党づくりに全力を挙げよう」と呼びかけました。(田村委員長のあいさつ)
冒頭田村氏は、能登半島地震の支援と対策を求める論戦と要請に取り組んだことを紹介し、「復興に希望が持てるよう引き続き全力を挙げよう」と呼びかけました。
「金権腐敗」の問題について田村氏は、「自民党の組織的犯罪」という核心をついた論戦で一貫して真相究明に奮闘したと強調。同時に、「企業・団体献金全面禁止法案」と「政党助成法廃止法案」を提出し、金権腐敗の根を断つ真の政治改革を太く明らかにする論戦を展開したと述べました。
「経済無策」の問題を巡り、「賃上げ減税」には効果がないことを指摘し、経済政策の転換を求める中で、「大企業の利益最優先の政治がいかに不公正なものか、この政策が完全に破綻していることが明瞭となった」と指摘。「経済再生プラン」に基づく対案を示した論戦を力に運動を広げようと呼びかけました。
「戦争国家」の問題では、岸田政権の「戦争国家」づくりへの暴走に正面から立ち向かう論陣を張る中で、日米首脳会談と共同声明が、米軍と自衛隊の指揮統制のかつてない連携強化に踏み込むものであると暴露したことは極めて重要だと指摘。憲法9条にもとづく平和外交こそ真の安全保障だと対案を示したと強調しました。
「人権後進国」の問題では、「人権を巡って、新しい運動がわき起こり、自民党政治を揺るがす国会となった」と振り返り、「自民党政治が明治憲法下の古い価値観にいまだにしがみついていることが、『人権後進国』の最大の病根となっていることが明らかになった」と述べました。
主張
沖縄戦「慰霊の日」
再び悲劇起こさぬ決意新たに
沖縄はあす、「慰霊の日」を迎えます。1945年のアジア太平洋戦争末期の沖縄戦で命を失った20万人余の犠牲者らを追悼する日です。沖縄戦最後の激戦地・本島南部の摩文仁(まぶに)の丘の平和祈念公園(糸満市)では「沖縄全戦没者追悼式」が開かれます。
岸田文雄政権は今、沖縄を、米国の対中国軍事戦略に基づく戦争の最前線に位置付け、自衛隊の増強を急ピッチで進めています。
今月には、沖縄の陸上自衛隊部隊(第15旅団)がホームページに、沖縄戦を指揮した日本軍第32軍の牛島満司令官の辞世の句を掲載していることが分かり、「旧軍を美化するもの」と怒りの声が上がっています。
沖縄戦で何が起きたのか、その教訓を広く共有することが今切実に求められています。
■乳幼児を殺害
那覇市に司令部を置く第15旅団のホームページに掲載された牛島司令官の辞世の句は「秋待たで 枯れ行く島の 青草は 皇国の春に 甦(よみがえ)らなむ」というもの。「敗色が濃厚な沖縄の臣民は、天皇の国のために再び立ち上がってほしい」と解釈されています。
沖縄戦は、「国体護持」を至上命令とし、本土決戦を遅らせる時間稼ぎのための捨て石作戦でした。
第32軍の司令部が置かれた首里陥落を前に、牛島司令官は、すでに多数の住民が避難している南部に撤退し「持久戦」で戦争を引き延ばすことを決めました。
そのため、南部一帯は軍民混在の戦場になりました。米軍の砲弾が吹き荒れる「鉄の暴風」の下、日本兵による壕(ごう)からの住民追い出しや食料の強奪、泣きやまない乳幼児や沖縄の方言を使った者の殺害など数々の悲劇が起こりました。
沖縄戦を描いた「原典」とされる『沖縄戦記 鉄の暴風』(沖縄タイムス社、50年発行)は、南部の部落で「敗残兵が、子供を泣かすな、敵に知られるぞと怒声を発し、日本刀や、銃剣を突き付けて、…池に、『子供を抛(ほう)り込め』と脅され、親達は、仕方なく、子供達を池に抛り込んだ。はい上がろうとする子供は、頭を押さえつけて溺死させた」という証言を載せています。
■「まるで戦前」
牛島司令官は6月23日(22日の説もあり)、摩文仁の司令部壕で自決し、日本軍の組織的戦闘は終結しました。しかし、自決に先立ち、「各部隊は各局地における生存者中の上級者之(これ)を指揮し最後迄(まで)敢闘し悠久の大義に生くべし」と徹底抗戦の命令を出したため、その後も戦闘は続き、数多くの戦死者を出しました。
前出の『鉄の暴風』は今月、文庫本として出版されました。その「まえがき」は「七十九年前の地上戦で焦土と化した沖縄で今、再び戦争の準備が進んでいる。辺野古に(米軍)新基地の建設が進み、琉球弧の島々に自衛隊の拠点が新設され、強化され、攻撃を受けることを想定した避難訓練や疎開の計画まで持ち上がり、まるで戦前の新聞を読んでいるよう」だとし、「沖縄を二度と戦場にしない、という思い」を出版に込めたと述べています。
沖縄戦の悲劇を再び起こさせないとの決意を新たに、岸田政権の「戦争国家づくり」を阻止するたたかいを大きくしていく時です。
6/22(土) 14:55~ ライブ【玉城デニー・沖縄県知事インタビュー/沖縄の民意、国の強制/軍事化する沖縄と南西諸島/県議選の敗北、辺野古での国の本格工事通告(聞き手・尾形×望月)】
20日告示された東京都知事選。3選を狙う“伐採女帝”小池都知事は、神宮外苑に続き葛西臨海水族園(東京・江戸川区)の伐採計画も着々と進めている。2028年の新水族園リニューアルオープンを予定しているこの改修計画。本館こそ保存されるものの、「水辺の自然」と呼ばれるエリアの樹木を伐採したうえで新館が建設される。都によると、計画敷地にある樹木1700本のうち、600本が伐採され、800本が移植、現地保存されるのは300本のみ。貴重な自然環境が損なわれるという批判が相次ぐ中、改修工事のため5月20日に同エリアは閉鎖された。
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大粒の雨が降る6月18日、記者が水族園に訪れると「水辺の自然」エリアの入り口にはフェンスが設置されていた。まだ重機などが入っている様子はないが、かつて多くの人でにぎわった場所は静まり返り、降りしきる雨音だけが響いていた。
記者は閉鎖される前日の5月19日に現地を訪れ、「最後の日」を取材していた。翌日には閉鎖されるというのに、その説明書きはどこにも見当たらなかった。
「とても良い場所なだけに残念」
「水辺の自然」エリアを入り口から歩いていくと、東京23区にいるとは思えないような豊かな自然に出迎えられる。かつてはぬかるみが広がる埋め立て地だったが、木々の種類や配置を綿密に計画し、1990年の開園から長年かけて、現在の森がつくり上げられた。人工的につくられたとは思えないような穏やかな小川を大小さまざまな植物が覆い、多様な生き物が生息している。開発が進む以前の自然を再現しており、懐かしささえ覚える景観だ。
さらに進むと、淡水魚がすむ水辺の環境を再現した「淡水生物館」が見えてくる。「池沼」と「渓流」にエリアが分かれており、どちらの水槽も自然の外部空間を背景にした半屋外のつくりになっている。館内からは池や川の断面が見られるようになっており、水面上の水の動きと、水面下で魚の泳ぐ様子が同時に眺められる。流れが速く浅い場所や、水がよどむ深い場所など、水中の生き物がさまざまな環境を使い分け生活している様子も丸わかりだ。臨場感あふれるこの水槽には次々と子供が集まり、顔を近づけ夢中で魚を眺める子もいれば、水の動きを手でなぞり、熱心にスマホで写真を撮る子供もいた。
幼少期から訪れている40代の女性はこう振り返る。「開園当初はもっと木々が痩せていてスカスカでしたが、ここまで育ったのは感慨深いです。派手さはありませんが、とても良い場所なだけに残念です」