(写真)安倍政権の「桜を見る会」私物化を報じる「しんぶん赤旗」日曜版13日号
日曜版スクープに反響 首相主催の「桜を見る会」
安倍首相の後援会員ら数百人 税金で“おもてなし”
多額の税金が使われている安倍晋三首相主催の「桜を見る会」に、首相の後援会関係者が大量に招待されている―。「赤旗」日曜版(10月13日号)のスクープが大きな反響を呼んでいます。同会は「各界で功績、功労のあった方々を幅広く招待している」(菅義偉官房長官)といいますが、税金で首相自らの後援会関係者を“おもてなし”するという税金私物化疑惑が浮上しているのです。
桜を見る会は内閣の公的行事です。従来1万人前後だった参加者が安倍政権下で増え続け、今年は1万8200人。18年には例年の予算の3倍、5229万円が支出され国会で問題になりました。
地元事務所が人選
日曜版編集部の取材に、首相の地元・山口県の複数の後援会関係者は「桜を見る会に山口県から数百人規模で参加している」「恒例の後援会旅行で、その目玉行事が、桜を見る会だった」と証言。招待者の人選は下関の安倍事務所が行い、飛行機やホテル、バスも事務所が手配するなど、詳しい経緯も判明しました。
桜を見る会には、首相の妻・昭恵氏がスキーや農業、酒造仲間を招待していたことも判明。他の閣僚や自民党幹部らも自らの後援会員を招待しています。
日曜版(10月20日号)では、こうした実態が、本来の招待範囲を逸脱しているスクープを続報しています。
不適切な拡大解釈
今年1月に閣議で配布された「桜を見る会『開催要領』」と題する文書では、「招待範囲」となっているのは「皇族、元皇族」「各国大公使等」「その他各界の代表者等」など11項目が列挙されていますが、安倍後援会の項目はありません。日曜版編集部の取材に会計検査院の元調査官は「安倍首相は、招待範囲にある『各界の代表者等』の“等”の1字を根拠に自身の後援者を招いているのでしょう」と解説。しかしこのような拡大解釈は不適切と批判しています。桜を見る会に、安倍首相の後援会関係者が大量に参加していることは所管している内閣府は当然、知っていること。招待者名簿をみれば明らかです。内閣府は「資料を破棄し招待者はわからない」としています。そればかりか、国の予算による開催の必要性をただした野党議員の質問主意書に「内閣の公的行事であり、意義あるものと考えている」とする答弁書を閣議決定(10月15日)までしています。赤旗抜粋2019年10月21日(月)
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台風19号の避難所になった「朝鮮学校」インタビュー!補助金停止・無償化除外でも「役に立ちたい」
無償化除外や補助金停止されても「避難所として役に立てた」とよろこぶ朝鮮学校
一方で、朝鮮学校が無償化を除外されたり補助金を停止されたり、差別的扱いを受け、税金が使われていないにもかかわらず困ったときだけ避難所として利用されることについて、どう考えているかを聞いた。
「それはもう近隣の方々と、人として。今月27日にもふれあいコリアフェスタというのをやるんですけど、そういうイベントを始めたのも、区の第一次避難場所となったことで、地域の方々と親睦と交流を深めるために始めたんです。いつ何どき、何かがあったときに学校に駆け込んで来てもらえるように助けられるように、閉鎖的に思われてはいけないと。逆に、僕たちも近隣の方々にお世話になっていて助けてもらうこともあります。国家間はいろいろありますけど、ここには国境なし。人としての付き合い。温かく受け入れて、というかお互いですね、人として接することが重要だと思ってやっているわけで」
とはいえ、無償化除外や補助金停止を受けて避難所協定を見直そうという話が出たことはなかったのだろうか。
「ないですね。かえって、もっと身近に、近隣の方々との接触、お付き合いをしています。近くの幼稚園や保育園とも、もしも荒川が決壊したらという想定で園児にうちの学校に避難してきてもらうというような訓練もしています。そうやって地域の方々と一緒になってやっています」
東京朝鮮第4初中級学校が実際に避難所として開設されたのは、2011年東日本大震災時に続いて2回目だったが、そのときは誰も避難して来なかったので、今回がはじめての受け入れとなったという。
「今回、役に立てて本当に良かった。こういう災害は2度と起きないほうがいいですけど、近隣の方を受け入れられたこと、避難所として役に立てたことはうれしかった。もっと多くの方が来られてもよかったかなと。近くの小学校は100人以上来られて行列になっていたみたいなんです。区の防災課の方から電話があったとき、うちは受け入れられますので近くの方こっちに来られるように言ってくださいと言いました。一部で『(朝鮮学校は)避難所になっているけど水とかそういうものがないので持参してください』というデタラメというか間違った情報が流れていたのも、影響したかもしれません。学校には400名ほどの備蓄があります。毛布や炊き出しできるいろんなものが置いてあって、毎年、賞味期限切れのものは薬品も含めて交換しています」
ちなみに「水がない」という誤情報は、差別心や悪意によるデマだったのかと尋ねると、理事長はただの間違いだと思うと答えた。
そして、今回避難所として活用されたことについて、何度もこう繰り返した。
「役に立てて本当に良かった。こういう災害は2度と起きないほうがいいですけど、避難所として役に立てたことはうれしかった」
苛烈な差別を受けているにもかかわらず、「国家間はいろいろあるけど、ここには国境なし」「人としての付き合い」と近隣被災者を受け入れる朝鮮学校。その姿勢を見ていると、朝鮮学校を無償化や補助金対象から除外し、ホームレスを避難所から排除するのは「当たり前」とする日本の行政や社会がいかに非人道的であるかがよくわかるはずだ。(編集部)最終更新:2019.10.20 11:14