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バイデンは、撤退期限を守りタリバンと協定せよ

2021-08-25 08:08:31 | アフガン

朝日新聞デジタル 2021年8月16日 11時00分掲載 「米軍アフガニスタン撤退、蘇るサイゴン陥落」によると、

1975年4月、ベトナム戦争の終結時に海兵隊員として、南ベトナムの首都サイゴン(現ホーチミン)にいたドグラス・ポトラッツさん(68)は言う。 「いまのアフガン情勢は、ちょうどサイゴンが陥落する直前のようだ」。最後の1カ月、旧ソ連や中国などの支援を受けた北ベトナム軍が次々と都市を制圧し、南ベトナムを支える米国は苦境に追い込まれていた。脱出に備え、サイゴンの米国大使館では機密文書の焼却処分が始まり、焼却炉からは24時間、煙が上がり続けた。

 陥落の1週間ほど前から、大使館前には多くのベトナム人の元大使館職員らが殺到したという。撤収直前の4月末には、建物の前には1万人近い人々が集まったという。当時、サイゴンでは空港の襲撃を許し、ヘリコプターでの避難しか手段がなかった。海兵隊は200人足らずで、最後の2日間で6千人を脱出させた。だが取り残されたベトナム人も多かった。街では略奪が横行し、米軍の拠点だった建物からは火の手が上がっていた。「ただただ、混乱していた。世界の終わりのようだった」とポトラッツさんは振り返る。

とのことです。このサイゴンに比べると、今回のカブールはずっと落ち着いていると思います。空港が襲撃されているわけではなく引き上げの輸送機は安全に離着陸し、1日4000人、多い日は1万人が出国している。市街で略奪などはなく、米軍関係施設が焼き討ちにあっているようでもない。タリバン報道官は、希望者は米軍撤退期限が過ぎたら民間機で出国することができる、と語っています。

とりあえずの甘言か? しかしよく統制されていると私は思います。外国人だけでなく、前政権や米軍の協力者が組織的に摘発され危害を加えられている様子もない。世界のマスコミは、前に政権にあった時に厳格なイスラム法を施行したことでタリバンを 「悪の権化」 という見方をしていますが、偏っている。それをいうならサウジアラビアなどはどうなのでしょうか。ようやく近年になって、剛腕皇太子が女性の自動車運転を認めたというのがニュースになるほどです。

イスラームは遅れている。イスラームの教義はカルト同然。しかしとりあえず、タリバンは自国を外国の支配から「解放」し、治安を維持している。無血開城を達成し、今は自制しているタリバンが空港を攻撃したら、それこそ流血の大惨事を引き起こしかねないのではないでしょうか。再び戦争をしかけなければ脱出できないことになる。しかしその後をどうするのか。すでに撤退を開始しているのに今さら戦いに戻るなど、米軍の戦意も上がらないしアフガン国民の支持も回復しないでしょう。

バイデン大統領は苦衷にあるが、撤退期限を守り、安全な出国をタリバンと協定するほかないでしょう。それが一番いい方法でしょう。一時的に弱腰との批判を受けるだろうが、それは個人のこと。結果として米国民と日本人などの外国人・関係者の出国ができればいいのですから。

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