埼玉アリーナでK-1グランプリ開催、袋叩きはおかしい

2020年3月22日に埼玉アリーナでK-1グランプリが開催されたことがネット上で袋叩きにあっています。世界中でイベント自粛をしている中で、安倍ちんや担当大臣や知事の要請を無視して強行するのはトンデモないと。しかし、そんなにひどいことでしょうか。

日本の自粛要請に法的根拠はありません。安倍ちん自身、要請するというだけで主催者の裁量に任せるとしています。十分に注意し、観客数を制限して間隔が開くようにし、会場ではサーモグラフィによる検査をし、前後の観客サービスは取りやめるなど、専門家委員会の意見を聞いて工夫して開催することに何の問題があるのでしょうか。批判している人たちには、他が中止しているのに、と横並びを強制する意見も多く見受けられますが、とても非論理的な話で、いかにも日本らしくて悲しくなります。

できればトルコのように65歳以上の方の入場を制限すればもっとよかったでしょう。40代以下はほとんど重症化せず、日本で49歳以下の死者はいまだゼロです。重症化しやすい中高年齢者や持病のある人だけの行動制限を要請するほうが、国民全体の行動自粛よりよほど効率的なのは明らかです。比較的若い年齢層の行動自粛を緩和すれば、逆に社会的に集団免疫ができ、経済的にもプラスでしょう。

そして家庭内感染が多いことから、中高年者のいる家庭の行動指針が重要です。リスクの高い中高齢者の家庭について検査を徹底して、感染者を隔離する方策をとるべきです。政府寄りの関係者は検査して感染者が増えると医療機関がパンクするから検査をセーブする、ということを最初から言っていますが、まったく本末転倒です。感染者が増えるなら体育館を利用したり公園に簡易隔離病棟を作ればいいので、中国では10日で2000人規模の隔離病棟を作ったということが知られていますが、アメリカでも臨時病棟の検討を始めています。日本は当初はそんな大規模なものは必要無かったし、いざとなればいくら国土が狭いと言っても体育館や公園などかなりありますから、できないとは思えません。安倍政権が本気でやろうとしなかっただけでしょう。

西村とかいう大臣が開催自粛とか言ったらしいですが、見識のない大臣の要請を聞かなければならないとは思いません。支離滅裂の森法相、選挙違反疑惑で辞職した河井前法相、萩生田文科相、麻生財務相、北村公文書管理担当相など、よくもこうデタラメ大臣がいるものですね。安倍がアホならオトモダチ閣僚はもっとバカ、安倍内閣はまったく信用できません。

「一律の自粛要請」 など、意味が分かりません。政府は主催者に任せるという責任逃れを止め、明確な指針を出すべきです。何のために法律を改正したのか? 　安倍ちん、ごまかしはやめましょう。

新型コロナ 密室の大阪・吉村知事はバカだ

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月19日夜に吉村洋文・大阪府知事と井戸敏三・兵庫県知事が打ち出した大阪―兵庫間の往来自粛。決断の背景には、最悪の場合、２週間後には両府県の感染者が3300人に達するとの「試算」があったという。

読売新聞Online 2020年3/20 10:48 によれば、　吉村知事は「専門家の提案を受け、事態を重く受け止めた」と自粛要請に至った経緯を説明した。根拠として挙げたのは、国から派遣された専門家から示されたとする「試算」だ。大阪、兵庫両府県では19日までの１週間で感染者が約80人増加。試算では、このまま放置すれば今後の１週間で最悪の場合、感染者が586人に増え、さらに１週間後には3374人に達するという内容だった、という。ーー

この試算というのが、政府の専門家委員会委員で北海道大学の西浦博教授の試算らしい。(この人は、北海道全域で先月25日の時点で感染した人はおよそ940人に上る可能性があるとする見方を示し、特に若い世代が知らないうちに感染を広げている可能性があると主張したとみられています。) そのような重大な内容が、秘密裏に大阪府知事だけに伝えられ、府知事は府民にも隣県民にも何ら説明することなく、相手である兵庫県知事とも協議することなく、大阪・兵庫間の往来自粛を要請したということです。はっきり言って、吉村知事は馬鹿ではないでしょうか。そして府民には何の説明もなく、それで効果があるのか、という声が聞かれているそうです。兵庫県の井戸敏三知事が不快感を表明するのは当然です。

何をやっているのでしょう？　こんな調子で大丈夫でしょうか。

時事通信 2020年3/22(日) 15:52配信 によると、「トルコ政府は21日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、重症化のリスクが高い65歳以上や持病のある人の外出を禁止すると発表した。既に学校を閉鎖し、国民に対して外出自粛を呼び掛けていたが、対応を強化。レストランも店内での飲食は禁止される。」とのことです。

重症化しやすい高齢者の行動制限こそが的確で有効でしょう。感染は若者が媒介するというより、元気な中高年が拡散していると思えてなりません。しかし日本では疫学調査がまったく行われていないため、実態がわかりません。「無症状などの若い世代が知らないうちに感染を広げている」のではないかという憶測があるだけで、実際にそのような事例が報告されているわけではありません。これまでのところ、クラスターの中心にいるのは中高年です。

学校の一律休校や国民一律の行動自粛は、国民一般の活動を必要以上に抑制し、結果として経済に大打撃を与えています。感染爆発が起きてしまったら選択の余地はないかもしれませんが、新コロナの特性を的確に調査し、的確な対策を講じるのがいいでしょう。ヤミクモな施策は効果が少なくて弊害が大きく、信頼を失います。

地方自治体が、国民には情報を秘匿した状態で、行動自粛を乱発する。国民は不安になり、行政の情報や施策に不信が高まっていくことになります。本当に必要な時に、政府や自治体への信頼がない、ということは恐ろしいことです。

安倍ちんは頼りにならない、だからなおさら私たちがしっかりしなければなりません。

 

 

新型コロナ ドイツの致死率はすごく低い

新コロナ肺炎の感染者数、死者数から死亡率を算出しました。

厚労省発表データには各国別致死率は表示されていませんので、私が計算し、致死率による順位で表示すると意外なことが分ります。

致死率では大きく4グループに分けられる感じで、日本は中国と大差がなく第2グループ。第3グループのアメリカ、韓国、イギリスは感染者は日本の10倍前後もありますが、致死率は日本の3分の1～10分の1以下。断然低いのはドイツでわずか0.22%、日本の15分の1です。

今後どうなるかわかりませんが、韓国、アメリカ、ドイツなどと比べて日本の致死率がたいへん高いのはどうも納得できません。あの中国とほとんど差がないのです。検査しないため感染者数が数分の一に抑えられていると思います。中国武漢ではここ数日、新規感染者０と報じられていますが、無症状感染者を数えていないからだという指摘があります。しかしそれを加えれば分母の感染者数が増え、致死率は日本を下回る可能性もあります。(なお死亡までには感染判明後ある程度日数がかかるので、致死率は感染が始まってから徐々に高くなっていく傾向があるようです。)

東京都の感染者数を調べると、発表されていないので正確ではありませんが、2/24-3/20 の感染判明99名のうち、経路不明が62名、ほぼ6割以上になります。感染が公表よりもずっと拡大している可能性が高いようです。

nippon.com による、 2020年3月21日正午時点の厚労省とりまとめ データ。(致死率、対日本倍率は筆者が算出。)  
 国名　　　感染者 　　死者 　　致死率 　　対日本倍率
    
イタリア 　47,021 　　4,032 　　8.57 　　　2.47
イラン 　　19,644 　　1,433 　　7.29 　　　2.10
スペイン　 21,500 　　1,093 　　5.08 　　　1.46

中国 　　　81,008 　　3,255 　　4.02 　　 1.16
フランス 　12,612 　　 450 　　   3.57 　　   1.03
日本 　　　 1,007 　　　35　　　3.48　　  1.00
英国 　　　 3,269 　　  102　　　3.12 　　　0.90
    
米国 　　　18,563 　　227 　　   1.22 　　  0.35
韓国 　　　  8,799 　　  94 　　　1.07 　　  0.31
スイス 　　  4,812 　　  48 　　　1.00 　　　0.29

ドイツ 　　13,957 　　  31 　　　0.22 　　 0.06