河北新報 Online 2020年03月02日 (月) 掲載 「一斉休校 2009年新型インフル流行のときは」の記事によると、今回の一斉休校について、以前世界保健機関(WHO)で感染症対策を担当した東北大大学院医学系研究科の押谷仁教授は以下のように述べています。
「新型インフルエンザや季節性インフルエンザでは子供が流行を地域に拡散させるのに重要な役割を果たしていることがわかっており、流行早期に学校の一斉休校をすることにより流行拡大のスピードを抑える効果があることはわかっている。一方で新型コロナウイルスでは子供の感染者の報告も少なく、子供が流行を牽引していることを示唆するデータは得られておらず、インフルエンザで期待されるような効果があるとは思えない。特殊な状況下で一部の学校や一部地域の学校の一斉休校が必要な場面がある可能性もあるが、現時点で全国の学校の一斉休校により感染拡大のスピードが抑えられるとするエビデンスはない。一方で換気の悪い閉鎖空間に多くの人が集まることがこのウイルスの感染が起きやすい環境だということがわかってきている。子供の感染は日本でも確認されているので、一斉休校の結果、自宅・ゲームセンターなどに多くの子供が集まることは避けるべきである。」
つまり、一斉休校で学童保育所などにたくさんの子供が集まるようなことはむしろ良くないということでしょう。学校を休みにせず、換気や消毒などに配慮し授業の仕方も工夫していく、というのが良かったのではないでしょうか。