怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

孤独感

2015年04月23日 | お菓子
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縫い物コースは継続中。
最近、ブログの読者に私の交際範囲が広いと言われることが多い。自分自身の生活感覚ではいつもりす部屋に引きこもっている印象なので、ブログでは無意識に見栄を張っているのかもしれない。

抽象的な柄を製作する課題で、ひぃひぃ言いながらついていっている。実際、面白くなくて来なくなっている人が大半だ。私もいつ辞めようか思案しながら一年続いてしまった。
 
日本庭園、というテーマで作った壁掛け。ピンで留めてあるのはクッションカバー。
ここでできた知人たちとときどきやり取りしたりするのをブログ記事にすると「交際範囲が広い」ってことになるのだろうな。

このコースが終え、ゆるゆると街を歩いていると、前から頭巾姿の誰かが手を振っている。
もしかして、私に向かって振っているのか、でも違うこともあるので無反応でそのまま近づくと・・・あっはぁ~、二年ほど前からの知人のS子さんだった。
非常に東洋的な顔立ちと肌の色をしたアフガニスタン難民で、彼女の連れている子供までまるで日本人のような印象だったから、道端で思わず私から話しかけたのが知り合ったきっかけだった。
二年前はドイツ語コースにも通わず、また、旦那さんともう一人の子供はギリシャで足止めされて家族ばらばらの暮らしだったらしい。現在は一緒に暮していて、ドイツ語も学ぶようになり、私との意思疎通もほとんど普通にできるようになった。
なにしろ、表情が全然違っている。明るく朗らかになったんだ!
そのまま彼女の自宅に招かれ、お茶と市販のロールケーキをごちそうになった。
以前は道で知らない人に声をかけるなんてしなかったものだが、外国生活の一種の孤独感からなのか、ここでは時々やるようになったことに気付いた。
そうそう、去年の帰省時の電車の中で、細いパンツの脚が非常にきれいなイスラム頭巾姿の女の子がいたんだ。
浅黒い肌と脚の素晴らしいまっすぐさに日本人女性ではない可能性が高いと見て、話しかけようかどうか何分も迷った。
日本で知らない人に話しかけるのは、とても勇気が要る。高齢者に席を譲るのでさえ、声をかけるのに心臓バクバクになっちゃうんだ。
結局、話しかけることができなかった。留学生だったのだろうか。ああ、話しかけてみるべきだったか。日本に馴染んでいる人だったら「この日本人、知らない人に話しかけるなんて、変な人!」とか思われたかも?


さて、S子さん宅には長居することができなかった。
すぐに別の知人を訪問する約束があったからだ。そこでは毎回ケーキが出される。今回はプラムケーキだった。
大きな一切れだが、義母と同様、絶対2切れめを勧められる。断っても義母じゃあないから凄まれる可能性はとっても低いが、何しろ昼食をまともに食べる時間もなかったので(S子さんちで薄いロールケーキ一切れ)勧められるままにもう一切れいただいた。

さて、この知人によると、ミュンヘンで道を尋ねるなど、知らない人に話しかけるのはやはり勇気が要るらしい。
「ミュンヘン人は攻撃的なのよっ」と息巻いていた。道を尋ねようと話しかけても拒否されることが多いのだとか!
なるほど、やはり東京やミュンヘンなど(この2都市の人口規模は大きく違うが)大都会はここ田舎街と違って人間関係が違うのかもしれない。
田舎街では孤独感を癒すことが簡単にできる、ということで自分の生活環境に満足しなくてはならないのかも・・・とか納得してみたりする。