私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

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ムラソイ類の分類 : 我が家近辺での偏狭的見解

2018-03-27 21:17:29 | 海釣り
2018年3月27日(火)

いつもこのブログを見てくださる方々に心から感謝しつつ
今日は誠に勝手ながら、読む側にはどうでもいいようなお話なのである。

また、海釣りビギナーであり、瀬戸内海のごく一部でしか竿を出してない駆け出し者である。
それゆえ、極めていい加減な私見にすぎないこともお断りしておく。

さて、昨年の9月に釣って以来、半年悩ませ続けたムラソイ類の分類に挑むのである。

まず、片付けておきたいのはタケノコメバル。

昨年の5月に初めて釣った幼魚。


続いて秋口に釣った未成魚。


いずれも黄色みが強く、
口からエラぶたにかけて目を貫くように黒い縦帯がのびている。
顔つきはシュッとしていて、いわばキツネ顔。

これらの特徴から比較的簡単にムラソイ類と分けられる気がする。

続いてムラソイ類である。

この後、登場するムラソイ類はいずれも
目の前後の黒い縦帯がとぎれたり、へっちょこを向く。
顔つきが丸みを帯びた、いわゆるタヌキ顔であることにも注目するといいかな。

まずは、ムラソイ類の分類の歴史をかいつまむと

1943年 ムラソイ、ホシナシムラソイ、オウゴンムラソイ、アカブチムラソイの4亜種に分類。(松原喜代松)
1984年 4亜種を種内変異として、ムラソイ1種にまとめる。(尼岡邦夫)
1993年 4亜種を暫定的に復活
      ただし、ムラソイとホシナシムラソイが種内変異、
      オウゴンムラソイとアカブチムラソイが種内変異、
      つまり、ムラソイを2種に整理される可能性を示唆。(中坊徹次ら 日本産魚類検索全種の同定 第一版)
2000年 新たな検索形質に基づき4亜種を暫定的に分類
      2種に整理される可能性の示唆は維持。(中坊徹次ら 日本産魚類検索全種の同定 第二版)
2013年 ムラソイ類をムラソイとオウゴンムラソイの2種に大きく分類することを提言
      ただし、4亜種の和名・学名・図版はそのまま維持。(中坊徹次ら 日本産魚類検索全種の同定 第三版)

3冊とも目を通してみて、大雑把に言うと
ムラソイ類には今のところ4亜種いるよ。
でも、体の特徴をよくよく調べてみて思うケド、
そろそろ2種にまとめてもいいんとちゃうか?
  と、いうことみたい。
4亜種に分けようが2種にまとめようが、今のところ個々の見解に任せるよ、なのである。

いやあ、学者さんのおっしゃることは難しい。

一方、うちのかみさんは、それらの形態的な特徴なんか知らんまま
前々から
「黒いのんと赤いのんとおるよ。
 ほんで今回黄色いんが釣れたけえね」 と、のたまわっておられた。

期せずしてその通りになるのである。
いやあ、恐るべきオバハンである。

まず、ムラソイ。




胸ビレ付け根にも黒い斑点があるのでホシナシムラソイとはいえないもんね。

続いて、オウゴンムラソイ。




そして、黄変ということでいえば
コイツもオウゴンムラソイということになる。


ただし、ヒレ周りが赤くなる特徴を考慮すれば
アカブチムラソイともいえるし、この2亜種を1種にまとめようとするのも分かる気がする。

そうすると、コイツは少し黄変も見られることからもオウゴンムラソイの幼魚といえるし、
アカブチムラソイと呼んでもいいことになるのである。


基本的に「怪しきときは分けるべき」という教えのもとに学生時代を過ごした。
後年、間違いと判明したとしても取り返しがつくからである。

遺伝的な解析が進み、種内変異として1種にまとめられるならそれでいいし、
そのときに「間違えてました。すんませんすんません」と、撤回すれば済むことなのである。

以上のことから、一番下のムラソイ類をアカブチムラソイと呼ぶことにする。

次回、あらためて、このアカブチムラソイを
タナゴ竿で釣った148種目として再掲載しなければならなくなったなあ。

(オッサン、釣ったん1種類増やそうとして、こんだけ長々長々とウンチクを・・・・・・)








     

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2 コメント

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Unknown (まめ吉)
2018-03-27 21:47:22
ムラソイの分類お疲れ様です。
良いんじゃありませんか?
書いてる側の私魚人さんが納得のいく形で。
私、こうした話嫌いじゃありませんよ。
むしろ好きかも。(笑
しかし、自分がシマドジョウ類を前にした時の事を考えると背筋がゾワゾワしますけど・・・(爆
返信する
Unknown (私魚人)
2018-03-28 06:51:14
まめ吉さん
コメントありがとうございます。

基本ウンチクたれるブログはあまり好みじゃないので
そんなことを書くときはしんどいですねえ。
かといって文献・出典などはできるだけ正確に書かないと失礼になるし・・・
すべてはムラソイたちがいけんのんです。

シマドジョウたちは生息地1本でいきましょう!
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