私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

『紀州熊野 さかな歳時記』:ご当地お魚図鑑めぐり㉚

2022-01-04 17:54:17 | 各地ローカル図鑑
2022年1月4日(火)

ご当地お魚図鑑めぐり第30回は和歌山県。


いやあ、北海道を後回しにして始めた「ご当地お魚図鑑めぐり」
東日本をぐるっとまわったとこで1年以上もほったらかしてた。

書斎をいじるのはおっくうだけど、新年だしリスタートしよう!

和歌山県で紹介したいのは
『紀州熊野 さかな歳時記』

福井正二郎:著 はる書房 2005年

「図鑑じゃなく歳時記じゃないかっ!」というご意見には
「その通り! 歳時記です!」とお答えしつつ
季節ごとにわけ70種ほどの地域に関わる淡水・海水魚のことが書かれてて
その文章がとてもおもしろいんだもん。

詳しいことを書くのは著作者に失礼だし、法的にもよろしくないから控えるけど
例えば「ボウズハゼの友釣り」なんての知ってるか?

※魚の画像はいずれも私が撮影したもので、書籍とは無関係です。ご了承ください。

和歌山では「子どもたちの遊びだった」そうなのである。


「アユの友釣り」がとっても有名で全国チェーン展開してる中
「ボウズハゼの友釣り」文化は今どうなってんだろう?
同じ付着藻類を食べるこの2種、どっちを釣りたい?って聞かれたら
迷わず「ボウズハゼが釣りたいっ!」と、個人的には思うもんっ!

著者は、高校の美術の先生。
幼い頃病弱で、医者から釣りを勧められたのを契機に釣り三昧。
職についてからも、釣っては絵に描きを何百枚もくり返し
しだいに、和歌山での地方名とか習性とか方言とか詳しく調べ始め
「ボウズハゼの壁よじ登り行動」について論文を書いたり魚類学会員になったり
「魚の歳時記」と称するラジオ番組に長く出演したり・・・

まさに『地域を調べ続け、地域に愛され、公を成した在野人』なのである。

惜しいのは、この書籍の挿絵が白黒であること。
表紙の絵でお分かりのように、本来美術の先生だから実にすばらしい細密画なのである。
それをちっちゃい挿絵で済ますのは実にもったいないもったいない。

ま、価格の問題もあるもんね。

そこで、「金は惜しまんっ! 紀州熊野の魚類の絵が見たい!」というお方には
『紀州・熊野採集日本魚類図譜』(福井正二郎:著 はる書房 1999年)
も古書で売ってるので、あわせて購入するようお勧めしておきたい。

私、どこにやったんやろ?
見つからんのんだわ~
まさか売っちゃったんかなあ~ トホホホホ・・・
コメント
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