『つぐない』















3月公開予定の『つぐない(Atonement)』の試写会にいきました。監督は大好きな映画『プライドと偏見』と同じジョー・ライト。『プライドと偏見』を撮ったのと同じ最高の精鋭スタッフを集め、映像化が不可能といわれた現代イギリス文学を代表する作家イアン・マキューアンのベストセラー『贖罪』を映画化!と聞けば、何をおいても見なくては…。

「人は罪を贖うことができるのか」という生きていくうえで全ての人間が大なり小なり、意識的に無意識的に犯していく罪と愛について深く考えさせる映画。昔、卒論で取り上げたグレアム・グリーンの作品を読んだときにも感じたような、生の喜びと悲しみについて痛いほど感動させられる作品でした。大人の作品です。若い頃に人間が生きていくとこういうことがあると勉強なり何なりして知っていたら果たして避けることができるのか。やはり悲しいことに体験して知っていくのかしら。それが生きるということなのか?など、主題は苦しいまでに重いものですが、それを心が洗われるほど素晴らしい映像美が癒してくれます。