ゴールデンウィーク前後の発送等について





春の代表選手のようなラナンキュラス。

先週デザートセミナーのときに活けた花々はとても丈夫でいまだに咲いています。切花は通常弱いのになぜかとても元気。毎日水を変えてそのたびに「元気になって」と呼びかけているからかしら?と思っていたら、週末に来た植木屋さんによると、植物に水遣りをする際に話しかけたり、音楽を聞かせてあげると元気になるのは本当だとのことです。
アメリカのホストファミリーから忘れた頃に「その後どうですか?僕達はいつも君達を思っているよ」とメールが来ました。震災のショックからだいぶ立ち直ったにもかかわらず、ほんの一言いただくだけで気持ちがぽっと温かくなります。被災地の方々もきっと同じでしょう。場所によって状況が違うので気持ちも様々でしょうが、言葉だけでは役に立たないなどと思わず、言葉だけでも、思いだけでもいつも送り続けるのも大切かなと思います。

【GW前後の商品の発送について】
4月28日(木)までにご注文、ご入金確認のできた商品は28日(木)に発送いたします。確認がそれまでにできなかった商品の発送は5月9日(月)以降の発送になりますので何卒ご了承くださいませ。
商品をご注文の際は時間に余裕をもってご注文くださいませ。

※インプレッションの営業は暦どおりです。GW中もコンサルティング等は予定通り行います。




季節のフルーツのタルト 2












先週末は久しぶりにテーブル&デザートセミナーを開催しました。

「工事のために少しお休みします」とお伝えしながら、工事が想像以上に騒がしくそして長引いたため、思いのほか長期のお休みとなってしまいました。そして、直前には東日本大震災が起こり、こうして無事に皆さんと集まることができ、本当に幸せに思います。長期のお休み後も、皆様が変わらずに参加くださったことも本当にありがたいことですが、震災の後はこうして仲間と集まれること、花を活けたり、お菓子を作ったりできる時間をもてること自体が本当に幸せなのだとつくづく感じます。

今回は誰もが大好きな「季節のフルーツタルト」をつくりました。何年か前にフルーツのタルトレットをご紹介しましたが、今回はアレンジを変えた大人ヴァージョンです。好きなフルーツや手に入るフルーツだけでも作ることができますから自由にアレンジしてみてくださいね。

このタルトには数種類のフルーツがふんだんに盛られていて、私にはまるで豊かな実りの象徴のように感じられます。震災直後、食料品を買いに行くと、ケーキコーナーに平常時と同じように色とりどりのケーキが並んでいました。そのケーキを見て、このお菓子好きの私が「こんなときにこんな綺麗なケーキが並んでいるなんて」と何か大きな違和感を覚えました。そしてしばらく贅沢品のように感じられて食べたりつくることができませんでした。震災から何週間か経ち、デザートセミナーの開催を決定し、何をご紹介しようかと考えたとき、真っ先に浮かんだのがこのタルトでした。被災地では今はこのようにたくさんの果物が自由に手にはいらないかもしれません。でも早いいつか、被災地の皆様が自分でつくったフルーツなどで自由にこのようなお菓子を作ったり食べたりできるように、一日でも早くそういった日が訪れますように、という願いがこのタルトにはこめられています。


庭のこぶしの木は白い花はすっかり終わり、ライトグリーンの新緑がまぶしいくらいに美しくなりました。震災の疲れも木々の緑を見ていると和らぎます。テーブルセッティングは皆さんに気持ちの良い時間を過ごしていただきたいと、癒しのグリーンをテーマに仕上げました。当初から、何か芝生のようなグリーンの中から花が咲いてきているようなデザインにしたいと思っていました。それは何もかもなくなってしまった被災地がまた美しい緑におおわれ、たくましく新しい生命が育まれ草花が育っていく、被災地の方々もそうなっていただきたいという願いをこめたイメージです。ちょうど、花市場でグリーンが綺麗なテマリソウと、生き生きとしたクリスマスローズを見つけました。寒い中でちょっとうつむきながらも健気に美しい花を咲かせるクリスマスローズの姿がこのテーマにぴったりな花材に感じられたので、テマリソウを芝生に見立て、そこから生えているようにクリスマスローズを活けました。そして希望に向かってどんどん伸びていくイメージでツクシのようなアリウムを長く挿しました。このグリーンは「イブキ」というそうで、まさに今回のテーマにぴったりな花名でびっくりしました。グリーンはイチゴの赤の補色でもありますので、タルトをより鮮やかに美しく美味しそうに見せてくれます。

このところ、モダンなインテリアやテーブルウエアが流行していましたが、最近はモダンな中にも少しクラシックなものや温かみのあるもの、古いものをミックスする方向にまたトレンドが移って来ています。そこで、フルーツタルトにあわせ、ジノリのイタリアン・フルーツを久々に登場させました。バブル世代の私達はお嫁に行くならジノリなどで食器を揃えて…という感じで、こういった食器をお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思います。モダンブームで最近はなかなか出番がなかったこれらの食器もまた少し新鮮に感じられるようになりました。「今の20代はそんな風に食器を揃えたりしないらしいわよ」という話で皆で盛り上がりました。

中央の部屋には利休梅をたっぷりと活けました。梅の甘い香り、キャンドルの柔らかな灯火も知らず知らずのうちに緊張している私達の気持ちを癒してくれたようです。セミナーの直前は東京でも大きめな余震があり、どうなることか心配していましたが、無事に皆様にお会いすることができ、本当によかったです。また来月も楽しいひと時をご一緒に過ごしましょう。

次回は5月13日(金)、14日(土)です。お楽しみに。




夜桜





3階から見上げた馬の像と桜は幻想的。桜を背にしたオブジェのインパクトのあること!


6階から見る桜が見おろせました。一面の桜。ただ眺めているだけで心が安らぎます。

五反田にある東京デザインセンターのお花見パーティに伺ってみました。このビルには多数のインテリア関係のショールームが入っています。以前にも仕事で行ったことはあったのですが、お花見は初めて。

一階の受付を過ぎて中央に3階まで続く長い階段の上を仰ぐと、なんと空一面が桜、桜。桜の中に馬の大きなオブジェがものすごいインパクトで聳え立っています。前に来たときは桜の季節ではなかったので、こんな見事な桜があったなんて気づきませんでした。4,5,6階と上がっていくと、階が上がるたびに見える桜の姿が異なります。

ビルの中のショールームはオープンハウスになっていて、様々な家具を見ることも出来、たくさんの方々がそれぞれ気に入った場所で桜をめでたり、テーブルを囲んで、飲み物やお料理をいただきながら団欒しています。外ではアコーディオンとバイオリンの生演奏が奏でられ雰囲気をさらに盛りあげてくれています。

このお花見会は毎年行われているそうですが、今年は震災のため自粛も考えたそう。でも意を決して一日限りの開催を決定したとか。

ともすると声もなく動くことも出来ない一番弱い存在かもしれない植物が、震災が起きようとも、花を咲かせたり、新しい葉をつけたり、ただじっと確実に自分のすべきことをして時を刻んでいるのを見て、私達もすることをしなくちゃ、お互いに果たすべきことを果たすことが励まし合いになるのだろうなと感じます。桜と美しいデザインの力に励まされた一夜でした。


25ans × Ralph Lauren チャリティイベント







ラルフローレンのシンプルなワンピースをまとった西川先生と十河編集長。和やかで爽やかな会でした。自粛ムードのなか、早くから今できることに着眼し前向きな行動をとった皆様から良い刺激を受けました。

ラルフローレンにてチャリティーイベントがありました。実はこの催しは当初は『25ans×ラルフローレン』の読者対象とした5周年記念パーティとして企画されていました。催しへのご招待を受けたときは震災前だったので、震災後にはきっとキャンセルになるだろうと思っていました。が、記念パーティをチャリティイベントへと変更し行われることになりました。
チャリティとはいえ、震災後、不要不急の用事でないかぎりあまり外出をしていなかったため、どうしようか悩みましたが、チャリティであることと企画に関わる常識的な全ての方々が熟慮の末、意を決して実行することにしたのだから参加してみよう、何か発見があるかもしれないと思い参加することにしました。

会場ではひと足早い満開の桜が私達を温かく出迎えてくれました。この日ほど、柔らかなピンクの優しさが心に染み入るように感じたことはありません。会が始まってもしばらくは正直言って「こんなところでこんなことしていて本当にいいのかしら?」と会場にいる誰もが感じていたのではないかと思います。が、25ansの十河編集長や西川史子先生のトークショーを伺ううちにどこかで震災の恐怖や悲しみの縛りが緩み、少しだけリラックスする自分が感じられました。

また震災後の複雑な心情を分かち合えたことも癒し、励ましになりました。震災にあたってファッションなどは生命維持のためへの重要度で見るとかなり後回しになってしまう存在です。それでも「今私達に出来ることは何か?」を即座に考え、校了間近に世界中のデザイナーから急遽、数々の日本応援メッセージを集めた編集長のお話から、どんな場合にも必ずその人にできることが何かがあることを痛感。またそのイベント後のショッピングクルーズでの売上の100%を義援金として寄付するということを本国ラルフローレンにかけあったPRの方のお話を伺い、お二人の大きな発想力と行動力、実行力に感激しました。