ずいぶん前にも書きましたが、平成6年に富貴蘭図鑑が発行された際、
梅ちゃんから「どの品種が一番欲しい?」と聞かれ、迷わず「天山!」と答えると、
「天山?やっぱりお前は変わったやつだなぁ、聞いてやるよ」と言われました。
数日後「300万だって、買う?」と言われ、グウの音も出ず、ため息しか出ませんでした。
それから15年後くらいに、素晴らしい木を初めて手に取って見る機会が訪れましたが、
値段はまたもや300万。グウの音くらいは出ましたが、買えませんでした。
せめてもと縞のない木を購入し、またその後も縞のない木が目の前に現れると、
パクバクパクと、何度も食い付きました。
縞がなくても、墨で小型化した姿と思わせ振りな雰囲気は十分楽しませてくれます。
そんな木からチラホラと柄が見えることはありましたが、3歩進んでは3歩下がることばかりで、
唯一微かな縞が継続しているのがこの木です。
四年半前に見つけた、あの株です。
続く