今日は、柿右衛門（かきえもん）です。
高知県室戸市吉良川町西ノ川朴木産です。
高知県東部の産地では芸西村が有名ですが、さらに東に向かい、室戸市に入るとフウランの木姿が随分と違ってきます。
細身で葉先の尖った芸西産に比べると、やや葉幅もあり、葉先が鈍角です。
またこの西ノ川筋ではアントシアニン色素の少ない系統が多く出ているようです。
さてこの柿右衛門、垢抜けした木姿をしており、良い意味で高知産らしくない雰囲気です。
黄色と言うよりもまさに柿色といった色合いをしています。
また採れた木も柿ノ木で、両方に因んだ名前です。
極端な後冴えで、柄が抜けたのかと思うほどの真っ青な天葉を展開します。
芸としては素晴らしい特徴を持ってはいますが、柄は暴れやすく、
また採取されてから20年ほどは全く殖えなかったため、未だにこの世に２鉢しか存在しません。
増殖出来さえすれば、登録することも可能な品種だと思うのですが、なかなか思うようには行かないものです。
