今日は摺墨の縞、紺波流(こんぱる)です。
一点の濁りもない緑に濃紺の墨と萌黄縞を流します。
三色の緑のしっとりとした色合いは、最上級の東福寺の緑釉のような趣で、
この幽玄かつ深遠なる美しさは富貴蘭中髄一だと思います。
徳島で芽変わりしたもので、もうずいぶん前に三香園さんから購入しました。
最初に電話で聞いたものの半信半疑でしたが、目の前に置かれた時には固まってしまいました。
固唾を飲んで鼓動が高なる中平静を装い、「本物間違い無いですね、いくらですか?」と訪ねると、
とんでもない数字が返ってきて、本気でどついたろかと思いました。
要はただ売ってしまいたくないということで、条件付きで随分安く譲っていただきました。
もっとも、安くと言うのは私の主観的評価に対しての話しですけどね。
業者さんから購入する時でも、胸が高なる買い物の時には、買うのではなく譲っていただくという感覚になります。
紺波流の時には心からそう思えた瞬間でした。この方には一生感謝しなくてはと思ったことでした。
たぶんこれを読んだあの人は、その割りには全然言うことを聞いてくれないじゃんって
独り言を言ってると思いますが、それはそれ、これはこれってことで。
また楽しい木をよろしくお願いしますね~