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大人のための「中学受験算数』NHK出版 永野裕之

2023年10月26日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。落雷抑制の松本です。

 大学生の時のアルバイトは、中学受験の専門塾での算数の講師でした。45分の授業で、当時の大学生の1日分のアルバイト料を頂けるとても美味しいアルバイトで、特に夏期講習や冬期講習で一日に6コマを受け持つと2週間で84日分で、大学を卒業して就職し、最初にいただいた給料の低さに唖然とした思い出があります。子供時代に算数が得意であった訳ではありませんが、まあ、大学生ですから十分に予習し、大事なのは問題の解説をする前に、どのクラスにも優秀な子がいますから、その優秀な子、数名を指導するフリをしながら答えをチェックし、自分の回答に間違えの無いことを確認しておきます。もし、黒板の前で間違ってしまったら、大炎上になってしまいます。 その優秀であった子供たちも、いまや会社勤めでは停年になった事でしょう。 あの優秀な頭脳で、幸せな会社人生を送ることができたのか、気になります。

 この頃、私が得意だったのは「鶴亀算」でした。鶴とと亀が全部でXXひき、それらの脚の合計が XXX本。というやつです。全体を鶴と見立てると、当然、足が余ってしまいます。余った足をどうしよう? 1本ずつ分けても仕方ないので2本ずつ分ける。 足を2本、もらった鶴はカメに「変身!!」と叫ぶと、当時、「変身」が子供の中で流行っていましたから、黒板の前で大きなジェスチャーで、「変身!」とやると教室中大合唱で、「変身!」と脚が4本になった鶴が亀に変身して問題を締めくくるのです。 この「変身!」が受けまして地元では大手の塾でしたが、大学4年間、楽しいバイトをさせていただきました。子供もチョットしたことで算数の面白さを発見すると「やる気スィツチ」が入る子もいるのです。 鶴亀算の原型は、5~6世紀の中国の数学書にある「孫子算経」に出てくるキジとウサギが、江戸時代に縁起の良い鶴と亀になったそうです。

 もう半世紀も前の中学受験でしたから、現在のレベルはどの程度? というのは毎年、興味がありますが、本書の著者の永野さん、東大の地球惑星物理学科を卒業され、その後はウィーン国立音楽大学指揮科へ留学された珍しい経歴をお持ちで、分かり易い説明がされていて、サビ付き始めた頭には良い刺激になります。


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