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過剰な期待  PDCEを設置する前と設置した後での落雷数比較

2023年10月10日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。 落雷抑制の松本です。

 弊社の製品を営業していただいている営業の方から、客先で要求されたので、PDCEを設置する前と設置した後での落雷数の比較データが欲しいと言ってくる人がたまにあります。 これは、私がもう、何年も無理である旨の説明はしているのですが、未だにこのような要求がたまにあります。

 24時間365日、日本中で落雷を観測し、その位置情報、雷電流の強さなどを提供してくれる会社がありますが、日本の国土は弓なりで、背骨のように山脈もあり、平坦な場所の少なく高低差が激しいのです。同じ観測機器を使用していながら、南にピレネー山脈があるだけで極端な高低差が少ないフランスでは200mの誤差で落雷地点を求めることができますが、日本では残念ながら300~500mの誤差があります。すなわち、ピンポイントでどこに落雷があったかはおおよその位置しか分からず、したがって、どこに落雷しなかったかも誤差含みの位置しか分からないのです。落雷を受けたか否か、はっきりと分かるのは施設所有者による体験だけで、第三者には分からないのです。

 自分の施設に落雷があったか否かは、第三者による落雷情報では証明できません。 ただ5㎞四方での落雷の総数はわかりますから、5㎞四方の近所にこんなに落雷があったのに、うちの会社には落ちていない、そういう形でしかPDCEの効果は証明できませんから、施設所有者の体験として分かりますが、第三者が落雷情報だけでこれを証明する事はできないのです。これは弊社の製品の性能の話ではなくて、観測の精度の話なのですから、私は商品説明の際にできること、できない事の一部として明確に説明しますが、PDCEの説明だけに力が入り過ぎて、そのような事まで説明せず、もし、書面一枚で効果が証明できるなら、PDCEの営業は小学生でもできます。できる事とできない事を明確に理解して、正直に、正確に説明すれば、そのような要求も受けることないのですが。。

 第三者が、落雷観測だけでその効果を証明できるためには、落雷がいつも同じ位置に発生し、その位置が正確に評定でき、そのうちの落雷のあったいくつかの場所にPDCEを設置したら、次回はその地点に落雷しなかったことなればPDCEの効果は証明できます。 しかし、自然界ではどこに落雷するかはランダムなので、一地点でのPDCEを設置してのビフォア・アフタなど比べられないのです。これはPDCEそのものの性能ではなくて、自然現象の性質と観測機器の限界なのですから、そもそもは、そのような質問をするお客様自身の自然に対するご理解が十分でないのですから、営業の担当員が、その場で、そのような質問には答えようがない理由を明確に説明すべきなのですが、営業員自体がお客様と同じレベルであるからそれができずに、宿題として持ち帰りますが、持ち帰られても答えなど無いのです。 営業は常に勉強を継続し、お客様より以上の理解が必要なのです。営業部員もお客様と同じ程度の知識レベルでは、お客様に正確に伝えられないどころか、お客様に疑念を残してしまいます。

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