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バカが多いのには理由がある  橘玲   集英社

2014年08月27日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

タイトルが面白そうで読んでみましたが、バカが多い「理由」については、単に「ファスト思考」しかできない人が多いと言うだけでしたが、実は「ファスト」であれ「スロー」であれ「思考」などしない人が大部分なのではないでしょうか。自分自身で反省するに「思考」に至る前に「反射」で動く場合のが残念ながら遥かに多いのです。本書では政治、経済、社会を網羅して世の不条理を次から次に解説していますが、シニカルな解説だけでは問題の解決のしようも無く、無力感だけが漂いますが、逆に、所詮世の中はこの程度と割り切ってしまえば、ただのグチをよくこれだけ集めたものだと感心します。人間は、これらを表現する言語と言う道具を生かし切れていないように思えます。

先日、NHKの動物番組で「アリ」の生態を見て言語無き世界での統一行動に感心しました。小さなアリと大きなアリ、体長は7~8倍の違いがあり、この2種類のアリの巣への入口は近接していて、その中間地点にエサとなる煮干しを置くと、小さなありの一群は自分達には簡単に運べない大きな煮干しを砂粒を運んで埋め、それを隠す行動にでます。小型アリのもう一つのグループは砂粒を運んで大きなアリの巣の入口を塞ぎ、大型アリの行動を邪魔するような行動に出るのです。滅多にない大きなエサを発見したと言うこの「非常時」に、どのように行動すべきが既に仕組まれているようで、躊躇なくこの二つの作戦が実行されました。非常時に望んだ日本の自衛隊は政治の決断が災いし、このように咄嗟には動けない事でしょう。

アリの役割行動は、どの様にして個々に徹底されているのか、だれがこの2正面作戦の開始を伝えるのか、フェロモンの匂い位でまともな言語などないアリの世界の方が、言葉を待て遊ぶ人間よりも決断も行動も迅速であるのは印象的でした。

アリの世界と人間世界を比べると、人間の使う言語の機能があまりにも強力で、これで伝える内容も多様で、言語を用いる人間の間に色々な解釈が生まれストレートなコミュニケーションを阻害しているようにも見えます。いっそ言語など持たないアリの方が単純な選択肢とその伝達に優れているように見えます。

となると、勝手に結論を導いて申し訳ありませんが、バカが多いのは言語を使う人間の宿命の様なものです。例え同じ言語をいえども、そこに込める意味合いや解釈は異なり、誤解、無理解、曲解は常に付きまとい、本人から見れば真剣な事でも他人から見ればバカとしか見えない行動も生まれます。そして、この言語を意図を持って他人に振って来る場合もありますので、世の中にはバカが多いことになるのでは、と考えて見る機会にはなりました。


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