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福島に健康被害なし  西部 邁

2012年06月22日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

1月前で少し古いのですが、毎日新聞への西部 邁先生の記事を紹介いたします。


【異論反論】異説に耳をふさぐな/報道されない「福島に健康被害なし」

[毎日新聞 2012/05/23] 寄稿 西部 邁

 国連原子放射線影響科学委員会(UNSCEAR)の委員長がこの1月、福島第1原発事故についての重大な発表をした。ロイター通信が伝えている。ネット上には動画もあり、日本のメディアは報道していないようだが、私の場合、稲恭宏博士からの私信でそれを知ったのである。

 この発表によれば、「福島」において現在も今後も、健康被害が出るとは考えがたいという。私も素人判断でそう考えていたので、この発表に驚きはない。それが本当だとすると、ミリシーベルトやらをめぐるこの1年間余りの騒ぎは、一体、何だったのか。

 いわんや、「東北ガンバレ」と叫び、「絆」に流行語大賞を与えながら、被災地の瓦礫は放射能恐怖ゆえに引き受けない、という日本各地の反応は、卑劣であったのみならず、愚劣であったということになる。ひょっとして、政府もメディアも、自分の空騒ぎを恥じて、発表を封殺したのか、と思う者もいるであろう。

 この発表が正しいなどと主張しているのではない。チェルノブイリでの被轡は、作業員の放射線防護が不十分だったことによるという。そしてこの地域の甲状腺がんについては、政府の警告がなかったせいで母親たちが大量の放射性ヨウ素131が含まれたミルクを子供に飲ませてしまったことによるという。「福島」ではそんなことは皆無だったので、健康への被害は心配しなくてよいとのことである。

 これは重大な情報なんかではない、といえるだろうか。「瓦礫」の処理は1年た経っても1、2割しか進んでいない。「福島」の産品に対する購入拒否も続いている。それらは現政権の不始末ではあるが、これとて、放射能被害の虚報かもしれないものに邪魔されてのことである。固着した集団心理、情報の注目妨げた

 この重大な発表がなおざりにされているのはなぜか。そこに情報の操作があったとは考えにくい。そんな企みを実行できるほどには、今のメディアも一枚岩ではないのである。要するに、「さあ大変」に固着してしまった集団心理、そして「さあ騒こう」に固定されてしまった集団行動、それがこの発表への注目を妨げたのに違いない。

 そうだとすると事はさらに重大だ。日本人のオツムが情報を操作したのではなく、情報がこのオツムを静かに通過していったのである。このことにもし気がつけば、反原発のムードと原発の稼働停止も再考されなければならない。「反核」は世界的な動きではある。しかしこの引き金となったのは「福島」であり、とくにこの事後処理の遅延である。UNSCEARの発表を検討する責任は日本にこそあるというべきだ。

 この発表を信じろとはいわない。必要なのは頭をつかい耳と口を開くことだ。そういう大人になるための絶好の機会である。異説にたいしての「見ざる言わざる聞かざる」の三猿はやめようではないか。【記事終了】

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