ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

戦艦「伊勢」慰霊祭~艦内見学

2015-01-21 | 自衛隊

さて、護衛艦「いせ」は戦艦「伊勢」の慰霊祭のため
呉港某岸壁(詳しくは知りません)をようやく出航しました。

これから、「伊勢」が大破着底した海域まで航行するのですが、



その音戸町坪井沖は実は呉からはこういう位置関係。
赤で線を引いたのが江田島の術科学校です。
渋滞のない海上をまっすぐ行くのですから、どちらにしても
あっという間に着いてしまいます。

「いせ」の中にいた時間のほとんどは出航と入港のための
作業に費やされたといった感がありました。

さて、慰霊祭以外の時間、我々はエスコートの自衛官に
案内されて艦内を見学したり、控え室である士官室に
飾ってあるものを見学したりして過ごしました。

出航作業を艦橋で見届けた後また部屋に帰ってきました。
何しろこの日はわたしのせいで雨だったので、
(知人よると晴れ女である彼女のパワーを上回るラスボス雨男がいたとのことですが)
甲板に出ることは誰もあまりしようとしません。(寒かったし)
そもそも慰霊祭も甲板では行われないのではないか?という
不穏な噂が飛び交い、皆が不安になっていたくらいです。

まあ結局行われなかったんですけどね。


さて、士官室の記念品コーナーには冒頭写真に上げた

これも「いせ」と「伊勢」の海上モデルがありました。 
こうして並べてみると、甲板の幅はともかく、「いせ」より
「伊勢」の方が実は全長は大きかったのだと気づきますね。



手前の木箱は何が入っていたのかわからなかったのですが、
式年遷宮の際建て替えで不要となった木材は「御用材」
として神宮内やその摂社・末社をはじめ、全国の神社の造営等に
リサイクルされるのですが、こういった「小物」も作り、
記念品のように配られることもあるようです。

むこうにあるお神楽の面のようなものは「何々神宮」の
「何々」の部分がどうしても解読できず<(_ _;)

状況から考えて「伊勢」しかないと思うのですが、
これがどう見ても「伊勢」に見えなかったもので・・。



「いせ」に搭載されているのはSH-60K。
ローターの先が波打ったようになっているのが「K」です。
今回は格納庫にももちろん甲板にも姿がありませんでした。



飾ってあったわけではありませんが、帽子置き場に置かれた正帽。
同じ幹部の帽子なのに、あまりにも違うので撮ってみました。

「抱き茗荷」の色が右=金、左=銀ですねー。
碇や碇鎖の形も全く別だし。
一つずつ手作りだとこうなるんですね。



さて、というあたりでお昼になりました。
前もって申し込んでおいたお弁当が配られます。
当初、

「1時に着岸予定なのでその後ゆっくり食べましょうか」

などと言っていたのですが、結局、お弁当で正解だったのです。

実はこの日、ある事情で着岸作業が予定より遅れに遅れました。
ゆっくり食事どころか、わたしは呉から広島空港までタクシーで
行くしかなかったくらいで・・・いくらかかったか思い出したくもない(−_−#)

フネのイベントがらみのブッキングはくれぐれも時間に余裕を持つこと、
そして変更不可能なチケットをこんな時に使わないことですね(自戒)



ご飯を食べたテーブルの横には大きなモニターがあって、そこでは
おそらく参加者のために「いせ」とその他自衛隊関連のビデオが
流されていました。
これは「いせ」が就航した時のものと思われます。



おお!これはもしかしてフィリピン派遣の時の?
赤十字の腕章をつけている医療チームは陸自部隊。
今からヘリに乗り込むところみたいですね。

そのほか、あの「国防女子」の撮影の様子がなんとDVD化されていて、
宮嶋カメラマンは全く登場していなかったのですが、
制服を着てきりりと、あるいはオフタイムでお化粧をして
バーでカクテルを一杯やっている妖艶な大人の女、みたいな図を
イメージビデオ風に撮ったものが流れていました。

そうかと思えば、同じ国防女子でも、観ている人たちが

「これ・・・・女の人?」「女・・・だよねスカート履いてるし」

と思わず口にしてしまうボーイッシュ(というのも甘いくらいの)
な隊長にしごきまくられる新人女性自衛官のドキュメントなども。
そのインタビューで、新人さんの一人が

「どうして自衛隊に入ったかというと、『海猿』を見て憧れてー」

と答えた途端、横にいた某さんが

「あー、一番嫌いこういうパターン」

と憎々しげに(笑)言い放ちました。(; ̄ー ̄)」 まあまあ

さて、ここらで士官室をもう一度出てみます。



なんとっ!

いきなり艦長室を公開か?
それにしても無駄に写真が大きくてすみません。
ドアを開けたところにプライバシー用にカーテンの仕切りが。
まるで病院の個室みたいです。



壁が電話だらけ。
これじゃどれが鳴ったかすぐにわからないのではないか、
と思ったけど、今時の電話は鳴ればそれが光るので無問題。
さっき「おおすみ」のバケツリレーで皆がかぶっていたもの、
それからそうりゅう型の甲板に立っている乗員がかぶっていたのと同じ緑色のヘルメット。
どうやら自衛隊の安全ヘルメットは最近これらしい。

そして机の角には・・・・灰皿!

どうもタバコを嗜まれる模様。
艦長だけは部屋で吸ってもいいようです。



別の角度からもう一枚。
普通の会社の事務所との違いは、やはり大きな鏡があること。



ちょっと失礼しますよ。
ココが艦長室のバスルームだ!。



バスタブは、その辺のワンルームのよりずっと広くて
深く、なんとすのこにお風呂イスまでついた洗い場あり。
さすがはニッポンの護衛艦です。

アメリカの軍艦なら水兵だろうが長官だろうが、シャワーだけでしょう。
本当にアメリカ人って、お風呂に浸からないんですよね。
バスタブのないシャワーだけのホテルもたまにあるくらいです。



ベッド下に引き出しを備えたベッド。
「バウムクーヘン」と言われるたたみ方でシーツと毛布が
ピシッと置かれていてその美しさに唸ってしまいますが、
これも、艦長が自分ででやるんですか?それとも従兵?



艦長のバスルームが出たのでついでに。
護衛艦の中のトイレに行ったことがありますか?
水は海水を使用しているのですが、タンク式ではなく、
その都度レバーを(というかバルブだったけど)捻って
必要なだけ流して止める、という方式です。

海の上には海の上のルールがある。

そういうことですねわかります。



これはなんとなくわかる。
アメリカのホーネットにもこんな部屋がありましたっけ。
飛行科隊員の控え室?
ブリーフィングのできるモニター(昔はホワイトボード)と、
いかにも座り心地の良さそうな大きな椅子は万国共通。



おっと、どんな音楽を聴くのか知らないがスピーカーはBOSEだ。
(これ、うちのより上級機種だと思う・・)



ブルーのシートが張り巡らされた部屋(ここも食堂?)には
雨なので行く場所のない人たちがテレビを見て時間潰しをしていました。
わたしたちは案内がいたからうろうろしていたのであって、
案内なしに勝手に艦内を歩くことはできなかったのかもしれません。



どうも「いせ」は就航以来毎年必ず二つ以上の「優秀艦」

表彰を受けている模様。
この優秀艦というのが毎年何隻受賞するのかはわかりませんが、
「対潜優秀艦」とか「術科競技(航海)優秀艦」と言われると、
「お、凄そう」と思いますね。

「(衛生)優秀艦」とか「給食業務優秀艦」とかは、
一体どうやって決めるのだろう、とか不思議ですが。

因みに自衛隊では護衛隊群で優秀隊員というのも選定しており、
例えば

第3護衛隊群 平成20年度優秀隊員

などのように、各部門にわたって個人技の優秀さを競う模様。
海技試験資格保持者とか、戦術試験資格保有者とか、
スペシャリストであったり、あるいは艦対抗の競技で優秀な成績を修めたり。

山のようなキャベツを刻んでいる給養員がいるかと思ったら、
「パソコン等情報システムのプロ」と称されるナードタイプがいたり。
誠に自衛隊は多様な職種の集合体であると改めて感心します。

わたし個人的には「パソコンのプロ」秋吉海士長の眼鏡が気になりました。



後ろにはメニューが出ていますが、通りかかった海曹が

「何かつけましょうか」

と言ってくれたので、わたしと知人が

「これ、RIMPAC2014(だったかな)ってヤツにしてください」

というと、

「これ、まっっっっっっったく面白くないですよ」

いえいいんです、とつけてもらって始まることしばし、わたしと知人が
すごーいとかうわーとか小並感あふれる嘆声を発しながら見入っていると
もう一度さっきの海曹が通りかかりました。

知人「これ、面白いですよ」わたし「わたしも面白いです」
海曹「はあ・・・・(´・ω・`)」

彼の顔にはありありと「変な奴ら」という表情が・・・。


画像の海士君はこのときたまたま通りかかったのですが、
なかなかのイケメソ(というか俳優みたい)だったのでモデルをお願いしました。
最初普通に立っていたので、

「すみません、手をグーにしてグーに」

とお願いしてモデル立ちならぬ海軍立ちのポーズを注文。
星を被せましたがそれでも隠しきれない涼やかな目元が素敵でしょ。


続く。