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ミサイル レディルーム@ミサイルハウス〜USS「リトルロック」

2024-08-27 | 軍艦

タロスミサイル搭載巡洋艦、「リトルロック」のミサイルハウスに潜入し、
中の様子を発射シークェンスの説明とともにお送りしております。

取り合えず前回は、甲板からミサイル、ブースター、弾頭が積み込まれ、
それがどこに、どのような手順で格納されるかについて説明しました。


今日は、この図の緑部分、レディサービスエリアについて。
レディサービス、つまりミサイル発射準備室です。

ミサイルハウス全体は、大きく二つの独立したコンポーネントにわけられ、
そこでミサイルの保管、移動、準備、装填、発射までが行われます。

今日はストレージから移動して発射準備室に行くところからです。

Talos Missile Handling • Cruiser Installation

海軍作成のタロスミサイル説明ビデオ、今日は6:43〜からご覧ください。

ビデオの文言は青字で示してあります。

さて、マガジン(弾倉)から準備室までどうやってミサイルを動かすか。



まず弾倉からこのレールのカートにミサイルを載せます。



準備ができたミサイルはサービストレイに保管され、装填されるが、
その際ハンドリングバンドは取り除かれる。

そしてミサイルはストライクダウンエレベーターで
動力移動カートによって移動させられる。

パワーカートはブースターを準備サービスエリアまで運び、


それを嵌合スタンドに配置する。
ブースターの「シューズ」を用いて、
準備サービスのクレーンが組み合わされたものを吊り上げる。



右手のパワーカートにマガジンから出されたミサイルが載せられています。
この状態から、ミサイルは左のクレードルに移されるのです。


これは反対側(左舷側)のもう一つのパワーカートのレールです。
持ち上げるためのフックとクレーンは黄色く塗色されています。


ミサイルの乗ったカート部分を反対から見るとこうなります。
(艦内展示の写真)



天井のクレーン(F)は、武装したミサイルを持ち上げて、
(G)のクレードルと呼ばれるラックに移します。

どうやって持ち上げるかというと「C」と書かれたカートが、
ミサイルの「シューズ」を引っ掛けて持ち上げ、それをクレーンが運ぶのです


これがクレードルの端。
電池のマイナス受け部分みたいな丸いストッパーが付いています。

ストッパーは、ミサイルの後端をホールドし、
船が激しく動揺するようなことがあってもクレードルに保持します。

クレードルはここの説明によると「回転する」そうです。
メリーゴーランドのようにミサイルを乗せて回転し、持ち上げるのでしょう。


クレードルにミサイルが載せられた状態です。

ミサイルに93とありますが、これは何を表すのかわかりません。
撮影されているのはUSS「オクラホマシティ」CLG-5のミサイルです。
タロスミサイルの通算番号があったりするのかな。

もう一つついでに、英語ではTALOSを「テイロス」と発音しています。


ミサイルを載せたクレードルは、ミサイルが
トラック(H)の下に来るまで回転します。

トラックの下部は吊り下げ式のモノレールのレール部分のようになっていて、
これでミサイルを発射口方向に運んでいきます。


左舷側のクレードル。
トラックに結合したミサイルは移動していって・・、


写真の黒いドアを通過して前方に運ばれていきます。

この先でミサイルは制御フィンを追加され、

アーミングプライマープラグを取り付けられるための
「ウィング&フィン組み立てエリア」に入っていくのです。

続く。


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1 Comments

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壮観 (Unknown)
2024-08-27 13:36:43
9トンと言えば、SH-60 1機と同じ重さですが、長さ6メートルで、そんな重量物がクレードルに乗って、ゴロンゴロンと装てん位置に動く様を実際に見たら、なかなかの壮観でしょうね。
もう絶滅危惧種ですが、はたかぜ型やあさぎり型のアスロック直接装てん機も、弾庫から8本のレールが出て来て、ランチャーに直接、一度に8発のアスロックを装てん出来ます。あれも、なかなかの壮観でした。
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