珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

ボトルりんご

2011年04月11日 | 読む

ANAの機内誌「翼の王国」に「あるこほーるどりーむ」という2~3ページほどのシリーズがある。

3月号は「ボトルりんご」という作者は名前を忘れてしまったが外国人の作品だった。

ちょど収穫時という時にタイミング悪く骨折してしまったりんご園の主の話だ。

 

一年で一番大事なときに骨折するという夫の自覚の無さに奥さんは激怒、骨折の理由が酒場で足を滑らせてというのだから、無理もない。

リンゴ園の収穫作業は、働き手を失って、奥さんの肩にずっしりとのしかかることになる。

そこで、園主である夫は、あるものを使い、短い休暇を楽しんでいたスキーインストラクターたちを駆り出し、収穫の大仕事を見事乗り切るのだ。

そのあるものとは、ボトルりんごと呼ばれる主手作りのアップルモルトのウイスキーだ。

それは、見たところ、何の変哲もない、ウイスキーなのだけれど、そのボトルの中になぜかりんごが丸ごと一個入っているのだ。

ラムネのような感じだろうけれど、ラムネの玉とりんごでは大きさが全然違う。

なんとも不思議だ。

 

 その不思議なボトルりんご、作り方はこうだ。

 りんごの芽の剪定時に、程よい芽に適度なボトルをさかさまに被せるように周りの枝などに縛り付けて固定する。

すると、芽がボトルの中で育っていってりんごの実をつける。

あまり大きくならないうちに摘み取ると、見事にりんごはボトルの中に。

そこへウイスキーを注ぎいれ2ヶ月ほど熟成させると、アップルモルトのできあがりだ。

このボトルりんごのウイスキー、これ1本で、大の男が休暇を投げ出し果樹園労働を買って出るほどの絶品なのだ。

 

でも、これがエッセーなのか小説なのかそもそもはっきりしないから、ほんとうに作れるものなのかどうかわからない。

私は、りんごが生っているのをつぶさに観察したことはないから、単純にりんごの実といえば垂れ下がって生っているような気がする。

この場合、りんごは逆立ちしながら育っていくわけだけれど、あり得るのだろうか?

りんごの頭の部分についている枝というかあの部分が、育っていく実の重さに耐えられるのだろうか?

さかさまのボトルの肩に乗っかって育って行くならば、実には傷がつくと思うし・・・。

もしかしたら、翻訳の間違えじゃないのかしら?

ボトルは下にぶら下がるように固定するんじゃないのかしら?

でも、それなら、雨が壜の口から入ってしまうかな~。

それに、挿絵に逆立ちのボトルが描かれているから、やっぱりこれでいいんだろう。

うう~む、このボトルりんご、ほんとうに作れるものなのかしら?

我が家にりんごの木があったら作ってみたい。

でも、りんごの木はないのよ、ああ、残念

友人の顔を思い浮かべてみる。

りんごの木を植えている人はいないな~

余市の果樹園にメールで提案してみようかしら。

でも、迷惑がられそう

 

さて、そのボトルりんごは、インストラクターたちの報酬となった3本で終わった。

彼はボトルりんごを、リンゴ園の端っこの自分専用の木でほそぼそと作っていたのだけれど、収穫の時期を逃すとりんごが大きくなりすぎてボトルを割ってしまう。

そこまで奥さんが気を配ってくれないだろうから、ボトルは全部割れているだろうと諦めていた。

すると、なんと奥さんが丁度良いタイミングで全部収穫してくれていたのだ。

奥さんの夫への愛情か、ボトルりんごの思わぬ価値に気づいたからなのか。

両方でしょうね。

 

 

 

 

 

 


散歩をすれば

2011年03月24日 | 読む

JCBが発行しているJ-B Styleという隔月の旅の情報誌がある。

2-3月号が大分前に届いていて、時々ぱらぱらめくってみていたのだが、昨日たまたま「散歩はれっきとした旅です」という文が目に入った。

寄せているのは新井素子さんだ。

それによると、新井さんのご主人は大の散歩好き。

5時間から6時間も歩き続ける行軍とも呼べるほどの大散歩、2時間から4時間の中散歩、30分から1時間の小散歩を、お休みのたびになさっているそうだ。

新井さんがお付き合い するのは、もっぱら中散歩と小散歩だけれど、そもそも散歩を始めたのは新井さんなのだそうだ。

それは、大震災に遭ったとき、大きな公園など身近な広い場所まで自力で歩いて行けるようになりたかったから。

「どこかの道が通れなくなっていても、休みのたびにあちこち散歩していれば、きっとそういう場所のどこかに行き着くことができる」

 そういう理由だったそうだ。

 その散歩をご主人が更に距離を伸ばして、大散歩にまで延長しまったわけだけれど、そのお陰で、いつ何があっても、ご主人の帰宅確立はとても高い。

新井さんご自身も、中散歩と小散歩のお陰で、どんなときでも、いつかは自宅にたどり着ける自信があるとのこと。

そして、「うん、散歩っていい旅だ」と結ばれている。

それを読んで、なるほどねーと納得した。

 

震災で電車が動かなかった日、自宅を目指してひたすら歩いているたくさんの人々を、TVは映し出していた。

あの方々は、きっと無事に家族のもとにたどり着いただろう。

でも、もし大きな被害があって、あちこちで道路が通れなかったら、家へたどり着けなかった人もいたかも知れない。

 

私も、逆方向から行ったり、違う道を通ったりすると、景色が変わって、目的地がわからなくことがよくある。

まして、あちらが不通、こちらが不通となったら殆ど迷子になりそうだ。

私が自他共に認める方向音痴だからかもしれないけれど、ならばなおのこと、中散歩、せめて小散歩くらいはしておいたほうが良いかも知れない。

でも、できるかなぁ・・・ 

 

 


ロスト・シンボル

2010年03月23日 | 読む

ダン・ブラウンの新作「ロスト・シンボル」を読んだ。

ダヴィンチ・コードではパリやロンドン、天使と悪魔でバチカンとローマ、今回はアメリカ、ワシントンDCが舞台だ。

お約束の名所めぐりは、夫が行きたがっているスミソニアン博物館から始まる。
合衆国連邦議会議事堂、オベリスクなど、有名どころを巡る。
今回は遠出はないので、辿ろうと思えば簡単だろう。
読後ワシントンDCへ行きたくなるのは請け合いだ。
ああ、ここがあの・・・と思い出しながら見て歩いたら楽しいだろうな。

重要な役どころで、日系アメリカ人サトウという女性がでてくる。
まあ、イメージ的には、女怪とまではいかないが、かなり恐ろげでヤマンバ系だ。

映画化されるというから、この役を誰が演じるのか楽しみだ。
桃井かおりさんなんかどうかと思う。

見た目が文章通りならあまりにも気の毒だから、ある程度美化はしてほしいと思うけれど、なかなかいいんじゃないかと思う。
ハリウッド デビューもすんでいるしね。

少なくとも中国系や韓国系の女優さんに演じてほしくない。
はっきり日系と書いてあるのだから。

ところで、ロストつながりだけど、TVドラマ「ロスト」の最終シリーズに真田博之さんが出演するらしい
我が家では観ていなかったのだが、近々第一回から再放送するらしいから見てみようかな。


山田正紀の「妖鳥(ハルピュイア)」を読んで

2009年03月23日 | 読む

山田正紀の「妖鳥(ハルピュイア)」を読んだ。
聖バード病院という病院で起きる謎めいた殺人事件を、先輩刑事を見舞いに来た若い刑事が解いてゆくという筋書き。
思いもかけないどんでん返しもあり、とてもおもしろかった。

おもしろかったのだけれど、気になったことが一つ。
登場人物の中に、主人公が、「老婆、いや老婆というほどではない60そこそこか、」と表現している女性がいる。
60そこそこで、一瞬とはいえ老婆に見えたというのもショックだが、なんと彼女は老人性痴呆だったのだ。
もちろん60そこそこで痴呆症の人はいるだろうけれど、ぴんとこない。
私の周りのアラ還の女性たちは元気溌剌で、老人でもなければ、痴呆症でもない。

これが書かれた時、山田氏は50代に入ったころだと思う。
その頃の彼の目には、60歳で老人性痴呆は不自然ではなかったということだろうか。
彼女が60だろうと何だろうとストーリーには関係ないのだけれど、自分がその年齢に近づきつつある私としては、妙に気になってしまった。

さて昨日、家の前を通りかかったご近所の奥様にご挨拶をしたのだが、彼女の後姿を見送りながら、あの方はおいくつなのかしらとふと思った。
私がここへ越してきた30年ほど前、彼女はすでにここに住んでいた。
20代だった私の目には、親ほども年長に見えた。
でも、今となってはそれほど年齢の差があるようには見えない。
せいぜい10歳もあるかないかだろう。
ずいぶんと失礼な見方をしていたものだ。
若さ故の傲慢だともいえるかもしれない。

山田氏を責められないな~。







時代小説にはまってます。

2009年02月02日 | 読む

最近、時代物のミステリーにはまっている。

きっかけはテレビドラマ「しゃばけ」だった。
畠中恵の原作「しゃばけ」は、文字で漫画を読むような感じで、おもしろく一気にシリーズを読破してしまった。

次に宮部みゆき、こちらはぐっと大人の読み物で、登場人物は同心、岡っ引きや長屋の住人たち。
江戸の庶民の生活が生き生きと書かれていて、とても面白い。
早く最新作の「おそろし」が文庫にならないかな~

そして今は近藤史恵。
この人は歌舞伎の大ファンだそうで、時代物も現代物も歌舞伎界にかかわる作品が多い。
「猿若町捕り物帳」シリーズでは、主人公の同心に、若手女形、彼と瓜二つの遊女などが絡んでとてもおもしろい。
文庫ででているものは読んでしまったので、今は現代物を読んでいる。
大部屋歌舞伎役者と、大学時代の友人の探偵が歌舞伎界で起きた事件の謎を解いていく。
このシリーズは今のところ3冊で、読みやすくて昨日一日で2冊読んでしまった。
あと1冊しかない、悲しい~。
早く次を書いて欲しい。
隅をつつけば、そんなこと有り得る?という部分がなくもないが、まあいいじゃん、おもしろいんだから。

あと1冊読んでしまったら、後どうしよう?