一瞬の光

2010年10月05日 | 健康・病気
「一瞬の光 」白石一文(角川文庫)を読んだ。
「1Q84」の前に読み始めていたので読み終わるのに長く時間がかかった。
再び読み始めたときは、前半をほとんど忘れてしまっていた。
それでもどうしてもこの本は読了したかった。
そういう魅力があった。

文庫本で589ページです。
長い。もうしばらくは長編は勘弁して下さい、という気持ちです。
なにしろ「1Q84」も長かった。
しばらくは短編を楽しみたい。

この小説の主人公橋田浩介は、
東大を出て日本を代表する有名企業で働くエリートサラリーマン。
その彼が、男に絡まれていたところを助けたことがきっかけで、
小さなバーでバイトで働いている短大生の中平香折と知り合う。
この女性が、母親や兄から家庭で暴力を受けていた。
浩介は、社長の紹介で藤山瑠衣という女性と付き合うことになる。
この瑠衣という女性は、
日本人離れした美人で素晴らしいプロポーションを持っている。
一橋大学を出てアメリカに留学した才女で、料理もうまい。
社長の姪ということもあり経済的にも裕福だ。
(こんな女と私は結婚したい)

小説は、橋田がこの2人の女性の間で揺れ動く。
形としては、香折の兄のような立場の橋田は、瑠衣とは恋人関係にある。
当然、香折とは肌の触れあいはない。
瑠衣とは、会うといつも濃厚なセックスをしている。
それが、小説の終わりでは、瑠衣と別れて香折と暮らすことを選ぶ浩介。
私はこのへんがちょっと腑に落ちない。
私が貧しく育ったせいなのか。納得できない。
でも、気持ちとしては分かる。
人生、金とか美人ではない(オレモ、男ダ)。
とはいうものの、私はお金も美人も手に入れたい。
(いや、妻よ、あなたがサイコーです)

男の仕事とは虚しいものだと思った。
大企業で社長の派閥で出世しても、社長が替わればそれまでの努力が無になる。
浩介の友人で頭脳優秀なやつがいた。
そいつは、勉強していた数学のほうには進まず、
好きな女と居酒屋のオヤジになった。
この生き方がいいなと思った。
男の仕事とはなんなのだろう?

それにしても、瑠衣がかわいそう。

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昔話の構造

2010年10月05日 | 健康・病気
爆問学問、爆笑問題のニッポンの教養
「昔ばなし衝撃の真実!白雪姫は3回死んでいた?
 シンデレラは舞踏会中毒?3匹子豚も」を観た。

爆笑問題が、筑波大名誉教授の小沢俊夫氏を訪ねた。
この人は、世界的指揮者、小澤征爾の兄であり、
ミュージシャンの小沢健二の父でもあり、
昔話の構造や語り口の特徴を60年以上にわたって分析、研究してきた。
小沢俊夫の話が面白かった。

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