>「『あんぱん』観るのやめようかな」の声も。“視聴が辛い根本理由”は暴力じゃなかった
> 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合・毎週月~土あさ8時~ほか)は、
>6月9日から第11週「軍隊は大きらい、だけど」が始まった。
> 勇猛果敢として知られる小倉連隊に高知連隊から配置換えされ、過酷な軍生活
>を送ることになった嵩(北村匠海)。9日に放送された第51回では、夕食で配膳し
>たカレーライスのジャガイモの数が違うと難癖をつけられたりなど、さまざまな
>理由で嵩が隊員から理不尽な暴力を受けるシーンが続いた。
>◆メンタルゲージがすごい勢いで減っていく
> わずか15分の放送ながら、ヤンキー映画並みに拳が飛び交う展開に驚きを隠せ
>ない。先輩隊員・馬場力(板橋駿谷)に目をつけられ、「軍帽を盗んだ」と言い
>がかりをつけられた後、殴られてしまう嵩。直接的な暴力に加えて、陰湿ないじ
>めの描写も続き、視聴中はメンタルゲージがすごい勢いで減っていく。10日に放
>送された第52回では、暴力シーンは見られなかったが、相変わらず怒鳴られる場
>面は多く、やはり気が滅入る。
> 嵩が入隊したことで作品の雰囲気は一気に重くなり、凄惨な暴力ばかりを見せ
>られる。そのため、視聴を継続するか迷っている人も少なくないようだ。実際、
>SNSでは今後の視聴を続ける自信を喪失している人の声が一定数見られる。
>◆視聴を続ける自信がなくなる一番の理由
> 4月から2か月以上にわたり、嵩の成長を幼少期から見守ってきた視聴者にとっ
>て、彼が理不尽な暴力にさらされている状況は見るに堪えない。視聴離脱を考え
>る人の気持ちも理解できるが、嵩が“かわいがられている”からではなく、視聴
>継続を躊躇(ちゅうちょ)させている一番の要因は、「これだけ恐ろしいことが、
>この日本という国で、わずか数十年前に実際に起きていた」という不都合な真実
>から目を背けたいからではないか。
(女子SPA!)<文/望月悠木>
私は今週の「あんぱん」を観て、この文章に頷いた。
私も嵩たち新兵が、つまらないことでいじめられて殴られるのを観ることがつらかった。
でも80何年か前にこの国にあったことなんだよな、と思いながら観ていた。
私が子どもの頃は、こういうドラマが多かった。
観るたびに、私はあの時代に生きてなくてよかった、と思ったものだ。
しかし、こういう日本の軍隊の実態をドラマに描くと、
今の若い人はドラマを観ることをやめてしまう人がいるようだ。
その気持ちも分からなくはないが、過去にあったことに目をつぶってほしくない。
明日から、戦争が終わるまでをどのように「あんぱん」は描くか、私は観続けます。
そのあとの戦後を嵩がどのように生きたかも知りたい。
私は子どもの頃、やなせたかしのNHKの科学番組をよく観ていた。