働かずに暮らせたら

2010年10月09日 | 健康・病気
女房から電話で、「帰りに西友で小麦粉を買ってきて」といわれた。
今日私は夜勤で、職場を出たのが午後10時40分だった。
24時間営業の西友に寄る。

午前10時過ぎに女房とツルヤに買い物に行っていた。
今夜の夕食は、カキフライと豚汁ということで食材を買った。
ところが家に小麦粉がなかったらしい。

小麦粉が置いてある棚の前で女房に電話する。
「薄力粉と書いてあるけどこれでいいか?」
「これを使うとうまく揚がる、とかなんとか書いてあるのがいい」
「天ぷらがうまく揚がる、と書いてあるのあるけどそれがいいかな?」
「うんそれがいい」
レジで会計をしてもらっているときにケータイがなった。
女房からだった。
「油が少ないから買ってきて」
「今、レジにいるんだよ」
私はお金を払ってから、また店内に戻った。
一番安い油を買ってさっきのレジに行く。
「これ、またお願いします」
「ハイ」
「単身赴任なんですけど、今、女房来てるんです」
「それじゃ早く帰らないと。毎度ありがとうございます」
レジの男性に、いわなくてもいいことを私は喋っている。
この50代の人は西友の深夜専門で働いている。
私は、去年の3月から知っていた。
あるとき、半額というシールが貼ってないものを半額にしてもらったことがあった。
「これ私がシール貼り忘れましたから半額にします」
私は、いつも賞味期限切れ近くなって半額になったものを買っていた。
それから私はその人がいるとホッとする。
おそらく正社員ではないと思う。
西友のユニフォームを着ていないのです。
なにかの事情で、西友の深夜に働いているんだろう。
あの人も苦労人だと思う。

いつも11時近くに西友で買い物をする私をこの人はどう思っているのか?
そういうことが心にあったので「単身赴任している」なんていってしまった。
みんな苦労しているんだ。

家に帰ると女房が台所にいた。
さっそく小麦粉を渡す。
彼女はフライを揚げる準備をする。
私は、豚汁をつまみにまずニセビールを飲んだ。

「働かないで暮らせたらいいね」
「………」
「仕事やってないと人間ダメになるとかなんとかいうけど、
 私、経済的に暮らせるんだったらダメにならないと思う」
「そうだな。おれも仕事しないですむんならそれがいいな。
 やりたいこといっぱいあるからそれをやりたいよ」
「そうだよね。でも、私たちは仕事しなけりゃ生きていけないもんね」
女房は、今から休み明けのことを考えて憂鬱になっている。
私が、専業主婦にしてやれないばっかりに申し訳ない。
コメント (4)
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