志賀直哉氏のおうちのお隣に背の高い杉の木に囲まれた洋館。
「たかばたけ茶論」というカフェがあるので 絶対行こうと思っていたのですが
門が閉ざされたまま開く気配なし。
思いきって扉を押してみると 小さな小さなカフェがある。
実は いいかげんな予習のわたくし、てっきり母屋の洋館でお茶が飲めると思っていたので
内心(シマッタ!)
でも ここに来るためにわざわざ歩いてきたのだし
ご主人が「いらっしゃいませ」と出迎えてくださる。
おそるおそる中へ入ってみると
なんだかずいぶんかわいらしい作り。
でも 大きな窓から見えるお庭がとてもナチュラルで素敵。
おまけに カップ越しに見える景色が 絵のようなのだ。
(こちらのオーナーは 画家のご夫婦、と聞くとすごくうなづける)
どこをとっても 一枚の絵のように見える景色にぞくぞくし始める。
珈琲を頂きながら どのタイミングで写真を撮らせていただこうか伺っていると
なんとなくうまいぐあいに会話が始まった(笑)
わたくしがおそるおそる窓とドアの写真を撮りためていることをお話しすると
次の展覧会の作品は 住まいとして使っておられる洋館の
居間のドアから玄関のステンドグラスを描いたものであるとのことで
その窓を 絵の描かれた場所から撮影して行くといいですよ と言ってくださる。
カフェから かさこそと落ち葉を踏みながら母屋へ。
作品はこの角度から描かれたそうだ。
ぜひ この風景がどんなふうに描かれているのか拝見しに行くつもり。
玄関周辺の壁は サンタフェピンクとでもいうのかしら?ピンクに塗装されていて
伺うと、もともとピンクだったものが
進駐軍が入った時に白く塗り替えさせられ、その後ピンクに復元したとのこと。
生活感のあるのに わたくしたちの住む空間とは全く違う、
芸術家と言う限られた方たちだけが醸し出せる個性的な空間。
もうひとつ素敵な窓がありますよ と見せていただいたのがこちらの窓。
ステンドグラスの窓はもちろんだけれど このソファが素晴らしい。
そこにあるだけで 絵のようでしょう?
ささっと シンプルなえんぴつでデッサンしたような立体感のあるソファと窓。
ここにあるべくしてある絶妙な組み合わせ。
このあたりで もう鳥肌が経ってきた(笑)
もう一度お庭に出て 先ほどのカフェを見てみると
また違った表情をしていて
背の高い杉の木からは松ぼっくり(この場合杉ぼっくりか)が落ちてきて
地面で乾燥すると バラの花びらのようになる。
シダーローズというそれは 素敵なセンスでこんなふうにアレンジされる。
お土産に といくつも拾ってくださって それらは素敵なお土産となり運ばれる。
種子を遠くへ運ぶためのシダーローズが 旅の想い出も運んでくれる。
気まぐれな親子のために お付き合いくださったご主人に感謝です。
ありがとうございました。
この後 父の故郷を訪ねた後、京都へ向かいます。
京都でも 素敵な窓に出会います。
多分最終章にできると思います(笑)
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