「白露地(はくろじ)の庭」、「用の庭」に続いて、書院西庭は「東海一連(とうかいいちれん)の庭」。
五十五坪の敷地の中に、島あり山あり多彩な景色が広がっています。
写真奥に見える、垂直に立つ三つの石は「三尊石」。
不動石、日天石、月天石と名付けられた石からは、遠景の切り立つ山々を思い起こされます。
しかし、この庭で最もユニークなのは、手前に見える横手に長い手水鉢。
その名も「一文字手水鉢」。
横一文字にすっぱりとくり抜かれた手水の形。これほど異型な手水の意匠はこれまで見たことがありません。
僕にとっては、東海庵西庭の凝った趣以上に印象的な佇まいでした。