薬師寺 鬼追い式 Vol.2

五匹の鬼達の暴れっぷりは想像以上。
竹の先に掲げた籠松明を右に左に大きく揺らすと、観客の頭上から、火の粉どころか、燃え盛る松の枝までもが降り注ぐという、少々危険な状態。
目の前に炎に包まれた松の束が、バサッと落ちてきた時は「これ、本気？！」と思ってしまいました。
しかし、世界に誇る歴史ある木造の文化遺産のど真ん中で、随分大胆でド派手な行事を、毎年続けてきたことには、心底驚かされます。
観客の心に突き刺さるだけのメッセージを、本気で伝えようとするならば、これぐらいの勢いで事を行わなければなりません。
この破壊的、象徴的なパフォーマンスは、ある意味、パンクでありロックでもあります。