Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

やさしい語りで

2013年01月23日 | フランス映画祭

今年も、1月17日から2月17日までオンラインのフランス映画祭『マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル』が開催中!
http://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/
日本未公開のフランス映画が、ネット上からダウンロードして観られる、とっても楽しい1ヶ月なので
はりきって観ようと思います。
まずは、1本目。フランス国内でもヒットしたというOn Airをチョイスしました。

やさしい語りで(On Air) (原題:Parlez-moi de vous)

フランス 2011年
監督:Pierre Pinaud
出演:Karin Viard, Nicolas Duvauchelle, Nadia Barentin, Patrick Fierry

メリナは、ラジオ・フランスの人気パーソナリティ。
リスナーから寄せられる質問や悩みに、親身に、赤裸々に、答えていく。
しかし、その素顔は謎のまま。彼女は、プライベートを公開せず、周りの人との交流を避け、ひとりで暮らしていた。
休日には探偵事務所で産みの母親の情報を調べてもらった情報に従い、その家の前まで行ったり、
母親の働く事務所へボランティアに行ったり・・・。

ラジオでの仕事以外は、人と会話するのを拒絶してしまうほどに、彼女の孤独は根深い。
が、中年を迎えた今になって、母親探しをはじめたんだろう?

ラジオでは軽快なトークで質問者をリラックスさせ、家では飼い犬にひっきりなしに話しかける。
こういった姿をみてると、やっぱり人嫌いとは思えない。
彼女はただ人に裏切られるのが怖いのだろうな。
子供の頃に母親に捨てられたように、また信頼した人から捨てられるのが。

でも母親に会ってみたいと、行動を起こしたのはきっと、彼女が変わり始めたからなんだろう。
ラジオ番組の成功で、やっと自分に自信をもつことができた少女(実際にはトウがたった大人だけれども)が、
やっと手を伸ばした自分のルーツ(産みの母親)。
彼女が生きていく、この先の物語も観てみたいと思う作品でした。

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