日本未公開作品を含めた最新フランス映画が観られる「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2017」にて
http://www.myfrenchfilmfestival.com/ja/
スイス招待作品「モカ色の車(Moka)」を鑑賞。
妙齢の女が窓ガラスに顔を打ちつけている。
ただそれだけで、どうしてわかってしまうのだろう。
これは、実の子に何かあった人の顔だ。
ディアンヌは目撃情報から、息子を事故にあわせたモカ色の車を独自に追う。
目星をつけた車の所有者家族ひとりひとりと偽名を使って個別に会い、距離を縮めていく。
睨みつけたり、怯えたり、柔らかくなったり、ディアンヌの表情はくるくると変わる。
復讐をしたいだけなら、もっと無分別だろう。
これは彼女にとって、息子の弔いのために必要な儀式なのだと思える。
暗い物語の中で、エヴィアンの山岳風景がとても美しく、心に残った。
無駄にイケメン(役柄的に)のオリヴィエ・シャントローも気になった。