紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

小樽の市場を訪ねて…その1

2010-10-26 06:00:00 | 写真
北海道には、有名な市場が沢山あります。代表的なものとしては、函館の朝市、釧路の和商市場、札幌の二条市場などがあげられます。小樽にも全国的に知られた市場が幾つかあります。南樽(ナンタル)市場や隣友市場、三角市場などはガイドブックにも載っております。

全国的に知られたこれらの市場では、結構観光客が多いようですが、小樽の市場は、先の市場を含めて、観光客よりも、地元のお客が多いようです。そこで今回は、市場巡りをして見ました。周辺の施設も含めて紹介いたします。第1回目は、小樽駅近くの三角市場、中央卸売市場、中央市場の三つを紹介いたします。


(小樽市場連合の9市場では、共通祭事で市場を盛り上げようとしています)

先ず三角市場は、小樽駅の駅前広場に隣接しております。なぜ三角市場なのか、それは市場の位置にあります。上の写真左下に図示されていますが、市場が町の中を斜め突き切っているからなんです。小樽駅に近いこともあって、観光客もよく利用しております。


(小樽駅広場横から3mほど階段を上がったところに入り口があります)


(かに、たらこ、シャケなど観光客向け商品が多い カメラを向けると45度にポーズを取ってくれました)


(観光客らしき夫婦が品定めをしています 市場は下りとなって国道に出ます)

さて国道に出ると道路(国道5号線)を挟んで、目の前に「中央卸売市場」の文字が目に飛び込んできます。やや古い建物です。さらにこの奥(海側)に薄いグリーンの建物、中央市場が二棟並んでおります。なお、中央卸売市場は、主に卸売り専門ですが、勿論小売も行っています。先ず国道側から中に入ると、なんと一番手前にガラス工房があります。市場内にガラス工房がと、当時大評判になりました。


(運河工芸館から中森工房が、数年前にここに移転して来ました)


(午前中とあって、来店客も少ない) 


(取り扱い品も食品、日用雑貨と多岐にわたる)

卸売市場を出ると、並んで中央市場の薄いグリーンの建物が海側に二棟あります。さて中に入ると先ほど見た二つの市場とは、様相ががらりと違います。なんと空きスペースの多いことか。お客も午前中ということを考慮しても殆どおりません。数ヶ月前に来た時も同じようにがらがらでした。あちこちに、「空きスペースあり」という出店を求める看板が出ています。


(海側から山側を見ると右二棟が中央市場、その先に中央市場が、中央奥の坂は船見坂)


(半分近くは空きスペース)


(家賃半年無料のポスターが、むなしく揺れている)


(空きスペースの一角には、かつての繁栄の写真が展示され、以前ヒットした「ガンガン屋台」の椅子が…)


(「ガンガン屋台」の元ととなった、往時の写真や人形、絵が… H16.6.19撮影)

平成16年頃、ここ中央市場内でガンガン屋台なるオープン形式の屋台飲み屋が出来たのです。市場内に簡易テーブルを作り、一斗缶を逆さまにして座布団を敷き椅子としました。市場内で酒とつまみや惣菜とうの肴を調達して飲むというものでした。これが評判となり後年「小樽屋台村(サンモール一番街)」や「出抜き小路(運河浅草橋筋向い)」が出店するきっかけともなりました。


(市場直結の飲み屋として一時は賑わった H16.6.19撮影 EOS55+NEOPAN PRESTO 1600)

しかし、こうしたガンガン屋台も長続きはせず、数年で廃止となりました。今は中央市場の片隅に、往時の面影を、一斗缶の椅子や写真が僅かに残っているだけです。

なお、戦後魚介類の流通の柱となったのは、下から二番目のモノクロ画像にあるように、ブリキの缶(ガンガン)を背負って行商に歩く婦人達でした。別名ガンガン部隊とも呼ばれました。私が札幌に汽車通勤していた昭和42年(電車ではなくSLでした)頃には、まだちらほらガンガンを背負った行商人が列車内におりました。
コメント (4)
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