紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

富良野・美瑛を巡る旅~その2

2014-03-31 06:53:28 | 旅行
                          <るるぶ4000号発売記念写真コンテスト・グランプリ(北海道部門)「美瑛の丘に流れる雲」>

前回のその1では、平成17年以前のフィルム時代に撮影した画像を取り上げました。平成17年に、再雇用の2年間を含め勤務先を完全に退職したのを機会に、使用機材の一眼レフカメラをデジタルカメラに切り替えました。フィルム、現像、プリント等のランニングコストを考えると、初期投資はやや大きくなっても、長期的には、コストが下がります。何よりも、PCソフトさえ使えこなせれば、結構自由に画像調整が出来ることが大きな魅力でした。

ともあれ、平成17年以降デジタルカメラで撮影した富良野・美瑛の画像をピックアップしてみました。膨大な撮影量になってますので…その中から今までブログに取り上げていないカットを中心に選んでみました。最初に取り上げるのは、青い池です。今でこそ観光バスで、この青い池に観光客が押し寄せますが、平成21年ころまでは、公式にはその存在位置が不明でした。青い池につながる美瑛川の護岸工事が行われていたために、「入山禁止」措置が取られており、ごく一部の写真マニアにしか、その位置が知られていなかったのです。私も、写友と何度か探しましたが、3度目に、やっと探し当てたほどです。その直後に、工事が完了して、入山禁止措置が解除されました。今では駐車場も広げられ、周辺の整備も進み、一大観光地になりました。

(1) 青い池


美瑛川(ブルーリバー)の源流となる白髭の滝。この滝は潜流瀑と呼ばれる、珍しい滝です。崖の壁面から滝が流れ落ちています。


これが川の色?と一瞬驚きます。まるで乳清色の入浴剤をぶちまけたのでは?と思ってしまいます。理由は諸説あるようですが、温泉の硫黄に含まれる成分が太陽光に反射して生ずるとか…詳しくはウィキペディア・青い池を参照してください。


池に浸かって立ち枯れた木と池のグリーンがとても美しい。池の色は、太陽光の状況、撮影位置等々によってさまざまに変化します。


夏の早朝には、靄が発生します。幻想的な雰囲気になります。やがて陽が高くなると、靄も消えていきます。


その日によって水面の色は微妙に違っています。


(2) ラベンダー&花畑

ラベンダーと言うと富良野を代表する花です。今や富田ファームのラベンダーは、日本全国知らない人がいないくらい有名です。きっかけは昭和51年に、日本国有鉄道(JR鉄道の前身)のカレンダーに富田ファームのラベンダー畑が採用されたことでした。その後、テレビドラマ「北の国から」のロケ地となるなどして、一大ブームが起こりました。国内だけではなく、韓国、台湾など外国からの観光客も数多く押し寄せています。


作付時期をずらしたり、早咲き、遅咲きなどもあって、結構長期間ラベンダーは楽しめます。


ラベンダーの手入れをする富田ファームの従業員。


富田ファームを代表する花畑。ゆるい丘陵地に、帯状に花を作付。この日は曇り空だったので、上部を極力圧縮して手前を大きく取りました。


紫と緑の対比が美しい。


物は試しと、ラベンダーアイスを食べてみました。う~ん、ラベンダーの香りがする…


拙い写真のあとは、メルヘンチックな画像で、お口直し。このおとぎの国に出てきそうな建物は、美瑛町福富にある授産施設柳川押し花学園です。


美瑛を代表する花ひまわりも有名ですが…


ひまわりは観賞用ではありません。農家にとっては肥料の一部です。したがって開花後1週間ほどでトラクターで刈り取られ土に鋤き込まれてしまいます。


花を観賞するのであれば「四季彩の丘」がベストです。季節ごとにいろんな花が楽しめます。


(3) 夜の美瑛

美瑛には夜間撮影に適したスポットがいくつもあります。大都市から離れた山間部にあるので、光害が少ないこと、空気が澄んでいて透明感が出るからです。


まずはマイルドセブンの丘です。画面左の木々はカラマツ林です。この時は月がまさに大地に落ちるところでした。


同じ場所で、左手を見ると、遠方に美瑛の街あかりが見えます。天空には天の川が斜めに映り込んでいます。


美馬牛小学校の尖塔も有名です。周囲をぐるぐる回って見ましたが、ベストポジションがいまいち…


北瑛の丘の展望台です。


この日は、美瑛の駅前駐車場で野宿。カローラでは少々狭く、寝にくい。近くにコンビニがあるために、深夜に若者たちが集まって、大声でしゃべっていて、寝られない。


早朝3時半にマイルドセブンの丘に行ってみると、丘とは反対側から明るくなってきた。


(4) 秋から冬にかけて

この期間は観光のオフシーズンですが、写真を趣味とする者にとっては、良い被写体に恵まれるチャンスでもあります。秋になって木々が紅葉すると、中でもカラマツ林は、燃えるようなオレンジ色になります。加えてこの時期天候がよく急変します。暑い雲が割れて、一瞬日が射す時がチャンスなのです。


11月も中旬を過ぎると、大地は足早にオレンジ色になっていきます。


分厚い雲が割れて、カラマツ林と十勝連峰の山々に日が射しました。カラマツ林はオレンジ色になりました。


陽のあたったカラマツ林が、そこだけ別世界のように…


秋まきの小麦畑のグリーンとカラマツのオレンジが、印象的。


さらに季節が進んで、大地が凍れるころ。


丘全体が霜に覆われています。


川の岸辺に咲く花。なんという名のはなでしょうか。


ご紹介したい画像は、まだまだありますが、次回以降その3、その4で取り上げます。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月は卒業式のシーズン

2014-03-26 06:00:00 | 今週の一枚


このところ数日は穏やかな天気が続き、一気に雪解けが進みました。あちことで雪割り作業をする姿が見えます。一日も早く乾いた路面を見たいという、北国特有の作業なのでしょうね。

3月21日(金曜)の春分の日に、二世帯住宅に住む孫たちの通う、花園小学校でも卒業式が行われました。一番上の孫息子・紀斗は、すでに中学生ですが、真ん中の孫娘・悠里が6年生で、今春卒業です。羽織袴で卒業式に臨むと聞いて、ここはジジの出番。孫娘の晴れ姿を写真に撮らなくては、と言うことで行ってきました。自分の二人いる娘たちの時には、あいにく仕事の都合や単身赴任中であったりして、卒業式には出れませんでした。退職後は、孫たちの卒業式には出ることが可能となりました。


貸衣装屋さんで着付けを終った孫娘を撮る。母親(私の長女)はスマホで、ジジはデジカメで、セルフポートレートも兼ねて一枚。

思えば6年前の今頃、量徳小学校に入学したのが、ついこの前のような気がします。あの頃小さかった孫娘が、もうこんなに大人びて…、それに5年生の進級時に、量徳小学校が廃校となり、花園小学校へ転校するという辛いこともありました。


6年前の平成20年3月下旬、新しいナップランドを背負って、ご先祖様に新入学の報告をする悠里。
ナップランド>は、ナップザックとランドセルを足して2で割ったカバンのことです。皮のランドセルより、合成繊維のナップランドのほうが軽く、価格的にもランドセルの3分の1で済みます。小樽市内では9割近い小学生が使用しています。小樽市発祥の小学生用カバンです。


10時から始まった式典。20名ほどの来賓がいましたが、挨拶は校長先生と、教育委員会・小樽市博物館館長、PTA会長の三人だけ。何れもごく簡潔な挨拶。


卒業証書の授与。卒業生は6年1組と2組合わせて50人。一人一人に卒業証書が手渡されます。


式典が終わって教室に戻ります。いよいよお友達とのお別れが…でもないね、みんな隣の菁園中学校に行くんだ。


教室では、お世話になった担任の先生に、クラスを代表して花束を贈呈。


黒板の前に仲良しグループが集まって記念写真を撮りあっています。


無事卒業式も終わりました。未来へはばたけ、小雀たちよ…


私が小学校、中学校を卒業した昭和20年代、30年代には、卒業と言うと「蛍の光」「仰げば尊し」の歌が必ず流れたものですが、時代が違うのでしょうか、いきものがかりの「エール」が歌われました。テレビ等でも「贈る言葉」が歌われたりしています。蛍の光も仰げば尊しも、死後になったのでしょうかね。そんなことを思いながら学校を後にしました。それにしても、一段と大人っぽくなった孫娘に、複雑な気持ちが…
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富良野・美瑛を巡る旅~その1

2014-03-21 06:00:00 | 旅行

例年春先のこの時期、旭岳や富良野・美瑛を回ることが多いのですが、今年は私の属する写真同好会内の事情もあって、行けそうもありません。かといって単独で撮影日程を組むには、まだ残雪の道路を走るリスクが大きいので踏み切れません。と言うわけで今回は、富良野・美瑛について、少し古い写真を集めてみました。フィルム時代の写真が主で、ポジフィルムやネガカラーあるいは赤外フィルムで撮った画像もあります。

北海道新聞社の写真文化講座を受講していた当時(平成9-12年)に、札幌のDPE店が主催する富良野・美瑛撮影バスツアーに参加したのが初めてでした。冬の撮影ツアーでしたが、美瑛在住の写真家高橋真澄先生に案内・指導していただいたことがありました。その後何度か撮影バスツアーに参加し、家族でも夏休みに撮影に行ったことがあります。その当時の写真を中心に、今回ご紹介したいと思います。平成11年から17年までの、フィルムによる画像です。中には過去にもブログで使った画像がありますが、その辺はご容赦願います。


(1) 富良野・美瑛は冬の風景も美しい

富良野・美瑛が一躍有名になったのは、風景写真の大家前田真三氏の功績が大です。昭和40年代に当時の国鉄のポスターに、前田真三氏が撮影した富良野・美瑛の風景が採用されたのがきっかけでした。そして昭和52年に撮影され発表された「麦秋鮮烈」で一躍富良野・美瑛の名前が全国ブランドとなりました。写真に疎い方でも、美瑛の丘の麦畑に、雨雲の割れ目から射した夕陽が、赤麦を真っ赤に染め上げた写真をご覧になっているのではないでしょうか。

富良野・美瑛の丘が美しく見えるのは何も花のシーズンだけではありません。冬だって、あっと思わせる風景があるのです。過去にフィルムで撮影したものの中から選んでみました。


今では珍しくなった大きなサイロがあります。美瑛の最奥白金温泉近くにある「白金模範牧場」です。写真撮影のスポットになっているのですが、場所がわかりにくいのか、ここで撮影している方は見かけないですね。


美瑛川に架かる橋から、川を見ると普通の川よりもかなり青い。美瑛川は別名ブルーリバーとも呼ばれています。冬季には綺麗な雪団子も見られます。


美馬牛小学校の尖塔、晴れた日は遠く十勝岳連峰が顔を見せる。


有名なマイルドセブンの丘です。ポジフィルムで撮影しましたが、かなり露出がアンダー目です。かえってそのために、雪原に雪の結晶が光っているのが見えました。


上と同じ日に撮影しました。夏場であれば、手前の木のところを農道が横に走っているのですが、冬期間は除雪がされていません。なので雪原を歩いて行った方がいるようです。


撮影場所は、覚えていませんが、夕方の光が当たり、樹木の影が雪原に長く伸びました。タングステンフィルムを使ったので、青味が濃く出ました。デジタルカメラであれば、ホワイトバランスの調整で済みますが、昔はブルーフィルターを使うか、タングステンフィルムを使うしかりませんでした。


下半分は、丘が陽をさえぎって日陰となってます。日の当たった農家の小屋が、ぐんと存在感を増しました。


ご存知哲学の木です。


撮影場所を忘れましたが、タングステンフィルムで撮りました。


(2) 美しい麦畑

先程赤麦の話をしましたが、一時作付されなくなりましたが、近年赤麦保存会が設立されて、あちこちで作付されるようになったようです。


平成15年7月の撮影。マイルドセブンの丘の裏側で栽培されていました。普通の麦に比べると、かなり赤みが強いようです。


こちらは普通の小麦です。スローシャッターで穂先が風に揺れる表情を撮りました。


麦が作付された直後は、ご覧の通り。一直線に地平線に向かって畝が伸びています。


やがてしばらくすると、青々とした目が出てきました。


(3) ラベンダー花盛り

富良野と言えばラベンダーが代表する花です。初夏のころにはラベンダーで有名な富田ファームは、駐車場が大型バスや、マイクロバス、そして自家用車で満杯になります。富良野から美瑛に至る国道237号線、別名花人街道は、夏休みの土日、祝日には大渋滞を引き起こします。


古い画像で、撮影地を忘れましたが、深山峠付近ではなかったかと思います。


ここは富田ファームです。奥の東屋の屋根が特徴です。


美馬牛駅近くの神野ファームです。


同じく神野ファームですが、撮影時期が違っています。


ね、ね、えラベンダーの撮影はそのくらいにして、私を撮ってよ、とでも言っているのかな。


深山峠付近のラベンダー園。規則正しく並んでいる立札は、貸農園の借主の名前が記されて今す。収穫後は、借主にラベンダーが送られるのでしょうか。


(4) ルピナスが満開

ラベンダーと並んで、ルピナスもよく見かけます。


深山峠展望台の下り斜面には、ルピナスが所狭しと咲き誇っています。ただし年によって、位置が変わるようですが…


後方左端が、トリックアート館、次が展望台で、赤いトラクターの奥は農業用ハウスです。


撮影場所は忘れましたが、ルピナス巣の葉に雨による水滴がたまっていました。


リズミカルな並び方に、ついカメラを向けたくなります。


(5) テレビコマーシャルにも出てきた富良野郊外の八幡の丘

碁盤の目状の富良野市内を抜けて、富良野岳の麓に近い麓郷の森に抜ける道道253号線は、別名「北の国からロード」と呼ばれてています。ここがテレビドラマ北の国からの撮影地になったからです。まず麓郷に入る道道253号線と富良野東9号線が交差する付近に、鳥沼公園があります。


とても綺麗な公園で、周囲の風景が沼に映り込んでいます。


ボート遊びも出来ます。


沼に映り込んだ樹木が揺れて、幻想的に見えます。

さて道道53号線を麓郷方面に入ると、途中一部砂利道ですが、間もなく美しい風景に出合います。


ドラマに登場した、岩城洸一ふんする北村草太の牧場です。草原に赤い二つのサイロが目立ちます。その後このフェニックス牧場は、倒産して、現在はどうなっているか不明です。


三好牧場と言って、この風景は作られた風景ですが、北の国から以外のテレビドラマでも使われています。

さらに進むと右手に春よ来いの木があり、さらに進むと、五郎の石の家がある麓郷の森に突き当たります。デジタルカメラで撮影した画像はありますが、フィルム時代の画像がありませんので、次回デジタル写真のところで紹介したいと思います。


(6) 富田ファーム他


平成11年に、次女を連れて家族旅行した際の一枚です。ソフトクロスフィルターをかけました。


富田ファームは、開花時期をずらして育成しているので、夏季であればラベンダーを始め色んな花が楽しめます。


この年は幾分天候不順で、花の咲きが遅く、特に赤い色の花が少なかったようでした。


にもかかわらず、大勢のカメラマンが押し寄せ、熱心に撮影していました。空が青ければ絵になるのですが、曇天では絵にならないので、上下をカットしてパノラマ風にしてみました。


三愛の丘だってでしょうか、夕日を撮ろうとして待機していると、黒い雨雲が覆いかぶさり、ところどころの割れ目から日が射しこんできました。幸い、カメラにはポジフィルムを詰めてましたので、マイナス補正して撮影、陽のあたる部分を強調することが出来ました。これがネガカラーフィルムですと、ラチュードが広いため、このような画像にはなりません。


前田真三ギャラリー拓真館の裏側から四季彩の丘に抜ける道路で見かけた風景。


マイルドセブンの丘を、一台の車だ上がっていく。テールランプの光跡を取り込んでみました。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小樽銘菓の『ぱんじゅう』…???

2014-03-16 06:00:00 | グルメ
                         <正福屋ぱんじゅうの包装紙>

まんじゅうの間違いではないかって?いえ、いえ「ぱんじゅう」で間違いありません。パンと饅頭を掛け合わせて二で割ったもの、と言えば想像がつくでしょうか。もともとは、今川焼き(大判焼き、回転焼き、おやき)から派生し、半球型、釣鐘の形状をした焼き菓子、郷土菓子。三重県伊勢市・北海道小樽市の銘菓、土産菓子として全国的に認知されています。なんとPCの百科事典と言われるウィキペディアにも載っております。

それによると、概要・発祥・由来が次のように記されています。「概要:たこ焼きより大き目な半球状の窪みが施工された鉄板で作製され、そこに生地を鉄板に流し込み、具材となる餡をいれ、焼き上げる(たこ焼きのように串で返さないのが特徴)。出来上がりの形状は、半球型に成型される。発祥の地:諸説あるが、最も有力なのが、創業1901年で最も古い、伊勢市「七越ぱんじゅう」説である。名称の由来:まんじゅうは蒸すがパンのように焼いたまんじゅうという事で『ぱんじゅう』と言われたという説と、パンと饅頭を合わせたものによるという説があります。

さて由来等は置くとして、3月13日(木曜)の北海道新聞の地方版に、小樽駅前通りに新ぱんじゅう店「正福屋」が出店したと言う記事が出ました。小樽には古くから(一説には明治のころ)「ぱんじゅう」があって、おやつとして市民に親しまれた菓子でした。都通りには「西川のぱんじゅう店」が、色内町の運河ターミナルには「桑田屋」があります。しかも正福屋がオープンしたこの敷地に、ぱんじゅうの元祖と言われた「田中のぱんじゅう屋」があったのです。と言うことで一躍正福屋が注目されました。

3月13日、確定申告の書類を税務署に提出しに行くついでに、正福屋に寄ってみることにしました。出来れば、西川のぱんじゅう、桑田屋のぱんじゅうと食べ比べてみようと思いついたのです。食べ比べと言っても、味音痴自慢の私がすることですから、信用のほどは…


かつてここには元祖と言われた田中のぱんじゅう店がありました。間口1間半ほどの小さな店です。


オープン初日で、開店祝いの花束が並んでいました。漉し餡のぱんじゅうを6個入りを購入しました。70円×6個=420円の支払いです。


当店の由来等が書かれています。


店内は3人も入れば満員。正面にはメニュー表があります。左側は、ベビーカステラの値段。右がぱんじゅうの値段。種類は粒餡、漉し餡の他のもいろいろあります。

この正福屋の近くの都通りには、もう一店「西川のぱんじゅう店」があります。創業が昭和40年と言われて、小樽銘菓ぱんじゅうの老舗として、旅行雑誌や各種メディア等にも取り上げられたことがあります。3月13日訪れたときは、シャッターが下りていました。


そういえば最近開店しているのを、見かけないような気が…


この画像は数年前のものです。

さて次は、運河ターミナルにある「桑田屋」に寄ってみます。


左手コーナーに見えるのが、桑田屋です。ここ運河ターミナルは、小樽市内を巡る中央バス各種路線の発着場になっていて、喫茶コーナーのほかに、ガラス製品のお店もあります。


最上段の各種ぱんじゅうのほかに、洋菓子、ジュース類も販売しています。ここでは、各種詰め合わせ12個入りセット980円を購入しました。


お姉さん、笑ってと声かけると、恥ずかしそうに…、


ぱんじゅうを焼いているところを撮影させてもらいました。たこ焼き機に似ていますが、表皮となる生地の麦粉を入れて、次に餡を入れ、蓋をします。数分間回転させて焼きあがると出来上がりです。半球形(釣鐘型)のぱんじゅうの出来上がりです。


旅行雑誌「じゃらん」に桑田屋のぱんじゅうが紹介されていました。そのほかの旅行関係の本にも紹介されておりました。


左が、正福屋の漉し餡の6個入りぱんじゅう、右が桑田屋のぱんじゅうで、漉し餡、粒餡、白餡、チョコレート、クリームなどの入ったぱんじゅうです。大きさ比較のため、食卓にあった唐辛子の瓶も入れてみました。唐辛子を振り掛けたわけではありませんので、念のため。


さてぱんじゅうは以上のとおりとして、小樽中央埠頭にある合同庁舎内の税務署に、確定申告の書類を提出しに行きます。年金収入(雑所得)だけで年間400万円以下であれば申告不要なのですが、前年は年末近くに私の入院治療費支払等もあって、医療費が嵩みました。そのためわずかながら源泉税の還付があります。なお所得税の申告が不要でも、市民税の申告は従来通り必要です。これを省くと、各種控除がされないので翌年度の道・市民税がびっくりするほどアップしてしまいます。

ちょうど昼時です。合同庁舎内の食堂に初めて入ってみました。庁舎は岸壁に立っていますので、眺めのいいこと。この日は晴れ間に訪れたこともあって、対岸の風景も見えました。


日替わりランチも500円前後と手ごろ。


窓側のカウンターに座って、雪がまだ窓にまで積もっています。


全面のガラス窓が大きく取られていて、とても気持ちのいい空間でした。


面倒な申告も済んですっきり、なんとなく春が少し近づいてきたような感じの一日でした。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

モノクロ写真の数々~その4

2014-03-11 06:00:00 | 写真

昨年の11月から12月にかけてモノクロ写真を3回に分けてご紹介しました。主に平成12年から14年までの東京八王子に勤務していた頃の画像でした。その1では、八王子・立川周辺を、その2では、超高層ビルの展望台から、その3では、銀座、勝沼の桃、富士山を取り上げました。そして今回及び次回以降は小樽・後志管内、そして北海道内各地の風景等を取り上げたいと思っています。

さて暦の上では啓蟄も過ぎて春に入りました。内地からは、菜の花や梅さらには早咲きの桜の声も聞こえてきます。でも北海道はまだまだ雪の世界。ひな祭りの日前後に、数日暖かいが日あったと思ったら、数日前から大荒れの天気。今朝は(3月10日)25cmほどの積雪、雪かきに一苦労でした。しかも前夜の天気予報では、北海道上空に、今季一番のマイナス40度の寒気団が居座っているとのこと。春はまだまだ遠い…

今回は画像が多少多いので、余計な説明を極力省きます。まずは今日の様子からアップします。なお、コンデジで撮影したカットを幾分加工してモノクロ変換しております。その他は主にモノクロフィルム及びデジタルカメラでモノクロ撮影したものです。


(1) 大雪に見舞われた昨今


我が家から50mほど下のメルヘン広場の交差点ですが、今朝は(3月10日)は雪を積んだ大型ダンプ、排雪を終えたダンプがひっきりなしに行きかってます。右手に進むと、排雪場となっている勝納川河口に出ます。


今朝のイヌの散歩の途中で撮ったHDR風ワンカット。歩道と車道の間には6-7mの雪の壁が出来ています。


午前中数時間晴れ間が出てました。このまま晴れてくれればいいのですが…。中央橋から浅草橋方面を見ました。


入道雲にも似た雲、天気が崩れる予感。


運河観光の拠点、浅草橋には大勢のアジア系外国人が来ておりました。運河もこのところの冷え込みで蓮葉氷が出来ています。コンデジLUMIX TZ30でパノラマ撮影しましたが、縦筋が気になります。


(2) 平成14~17年ころのモデル撮影会


以前は小樽潮祭りでモデル撮影会がありました。いつの頃か廃止されてしまいましたが…この時は大型船のデッキを借りての撮影会でした。白い壁をバックに、ハイキー調で、ソフトフォーカスフィルターを使いました。


モエレ沼公園のガラスの建物の前で、なんせモデル撮影会初心者のころで、どう撮影していいかわかりませんでした。


同じモデルさん、チラリズム!視線があそこに行ってしまいます。


ウ~ン、どう言う風に撮ればいいのか、試行錯誤の…時期でした。


同じ日のカットですが、雲がとても印象的でした。


同じ日、モデルさんではなく一般の方女性が二人、天を仰ぎ写真撮っています。このカットは小樽市展写真コンテストで特選となりました。


北海道開拓の村モデル撮影会でのカット。ソフトフォーカスフィルター使っています。


開拓の村のニシン番屋内で。


開拓の村の馬車鉄道。一般の子供さんとモデルさん一緒のところをパシャリ。


(3) 学生時代の思い出

昭和37年から41年まで小樽商大に通っていました。旭川に近い雨竜と言う田舎から、小樽の山ノ上町(現住吉町)の親戚宅に下宿しておりました。


緑丘と言われたかつての緑色の木造校舎。正面入り口のらせん階段を上った3Fからは、小樽港が一望できたと、かつての卒業生・伊藤整が「若い詩人の肖像」と言う小説の中で語っています。今はなきこの木造の校舎。


部活は自動車部でした。


学生の頃はスリムで、13貫目(48㎏程)くらいでした。今は18貫強(70㎏弱)、当時は尺貫法が幅を利かしてました。


昭和38年5月、祝津にていとこ達と、かつ丼食べています。左手前が私。大学2年の時でした。


同じ日です。奥はニシン御殿と日和山灯台ですね。その前にあるのは?なんと小樽水族館がオープンした日だったのです。水族館は今は、左奥に移転しましたが、前浜近くにあったんですね。今はこの辺りは「民宿青塚食堂」かな?


自動車部で、北海道沿岸1周遠征に参加しました。利尻富士をバックに記念撮影しています。車3台で遠征したので、映っていない人が結構いる…


最近の商大生。平成23年の緑丘祭にて、ジュースと焼酎で宴会。翌年ラグビー部の新入生が、コンパで急性アルコール中毒で死亡するという悲劇が起きました。それ以来構内での飲酒は禁止になりました。


小樽商大始まって以来、初の女子学生の応援団長(第97代)が誕生。大変な話題になりました。写真は北大応援団との対面式で、応戦状を読み上げる団長。


(4) サッポロファクトリー、思い出のコニカプラザ

札幌に勤務していた平成9年から12年、そしてラインを外れ、再雇用も含め勤務した14年から17年には、よく札幌ファクトリーに行きました。ファクトリーには札幌市民ギャラリーやコニカのギャラリーがあって、写真展がよく行われていたからです。コニカのギャラリーはその後廃止されてしまいました。


コニカプラザも撤退しました。この奥がコニカのギャラリーでした。


なんの写真展だかは忘れましたが、この時のカメラは、Konica Big Mini Neo 35-70mmでした。


ファクトリー内部は絵になりますが、平成17年ころは警備員が来て撮影にうるさく言われるようになりました。


右の煉瓦の建物は、北海道開拓使麦酒(サッポロビール)です。星印が、開拓使のシンボルマークで、今もサッポロビールのラベルに使われています。


1Fの中庭から見ると…


お昼にはここで昼食を取る人が多い。


(5) 余市、古平、積丹は絵になるところが多い

余市の市外から旧豊丘小学校方面に行くと、道内では珍しく蓮池があります。私有地にあって撮影は自由ですが、手入れがされていないので、大きくは育たないようです。


ハスのシーズンの終わりころです。




上の3カットは、いずれもコダックのテクニカルパンと言うフィルムを使いました。このフィルムは元来書物のコピー用です。ですので一般の被写体に使うと、中間のトーンが落ちて、白か黒かの極端な画像になります。そこが面白いと言えば面白い…


幾何学模様が美しい。


余市の郊外にある恵比須岩。根元が波で洗われて細くなっています。手前では数人が海水浴中。赤外フィルムを使用しました。


古平漁港にて。果報は寝て待ての図。


積丹種前漁港の冬の番屋。


漁具が風雪にさらされていました。


積丹野塚海岸の風景。厳冬の日本海はこのような風景です。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北のみやび・小樽雛めぐり~その2

2014-03-06 06:00:00 | 祭り・イベント

小樽雛めぐりは、3月9日(日曜)まで続きます。第2回目の今回は、お雛様の紹介だけではなく、それらにまつわるエピソードなども含め、あるいは雛めぐりの期間中に行われた各種演奏会の模様や、百人一首・かるた大会の模様も含めて紹介いたします。標題の画像は、昨年の田中酒造亀甲蔵の雛飾りです。


(1) 中山美穂主演映画「Love Letter」に使われたお雛様

以前、平成23年の雛めぐりでも触れたことがありますが、「Love Letter」と言う小樽の街をロケした映画をご存知でしょうか。、1995年公開された岩井俊二監督の日本映画。中山美穂、豊川悦司主演。誤配された恋文からはじまる、雪の小樽と神戸を舞台にしたラブストーリー。1999年には韓国でも公開され、韓国ではとりわけ大人気を博し、劇中に出てきた「お元気ですか?」という言葉が流行語となったといいます。舞台となった小樽には韓国人観光客が大勢みえました。なお、主人公・藤井樹(イツキ・女性)の自宅という設定だった小樽市の旧坂別邸は、残念ながら平成19年5月に火災で焼失しました。この映画で、主演の中山美穂は、第38回ブルーリボン賞の主演女優賞を得ています。


ドラマの最初の方に、雪の降る寒い日に、広々とした広間で雛壇を飾るシーンが出てきます。その時に使われたセットです。クラフトショップれん所蔵。百人一首の木札(取り札)には、下の句が筆字の崩し文字で書かれています。
左が「(夕されば 門田の稲葉 おとづれて) あしのまろやに 秋風ぞ吹く」 大納言経信
右が「(今来むと 言ひしばかりに 長月の) 有明の月を 待ち出でつるかな」 素性法師


(同姓同名の)藤井樹様「あなたは誰ですか?」と言う言葉が、とても印象的でした。


(2) 狸庵のつるし雛

つるし雛の発祥の地は、静岡県の伊豆稲取地方と言われています。江戸時代後期から伝わる風習で、長女の初節句に、雛壇の横に無病息災、良縁祈願として飾られました。庶民の雛壇替わりでもあったようです。また九州の柳川市ではさげもんと呼ばれています。雛壇の前に手毬や袋物を吊るした飾りを51個(昔の人生50年を超えるという意味)天井からつるして飾る風習があります。どちらも豪華絢爛をうたい文句にしており、雛めぐりツアーやフォトコンテストが盛んです。

北海道にはつるし雛やさげもんの風習は伝わらなかったようですが、最近は時折つるし飾りを見かけることもあります。民家を市民サロンとして開放している狸庵(市内新光4丁目)では、近隣の主婦たちの「お針の会」が手作りしたつるし雛が人気を集めています。雛人形は、明治、大正、昭和などの雛壇が年代別に並んでいます。


奥の和室には、年代別の雛壇が所狭しと並び、天井からはつるし雛が並ぶ。


一歩中に入ると、つるし雛に圧倒されます。


ぐるっとパノラマで見ると…、中年のご婦人たちに人気があるようで、次々と見に来ておりました。狭い部屋が満杯状態でした。


(3) 数十組の雛壇は壮観~田中酒造の亀甲蔵

ご承知のように亀甲蔵の1Fは酒類の販売コーナーになっていて、2Fがホールになっています。そのホールの3面にびっしりと雛壇があってまさにお雛様たちのオンパレード。撮影に訪れた3月2日(日曜)は12時30分から「琴アンサンブル・カナル」の演奏会がありました。ひな祭りに関係する曲ほか、お客からのリクエスト曲も演奏、約1時間にわたって聞くことが出来ました。


1Fの販売こーなに入ると、まず目に付くのがこの雛壇。ライトが一升瓶の形をしているのがご愛嬌。奥の階段を上がって2Fに上がるとホールがあります。百人一首の木札は、
左が「(人はいさ 心も知らず ふるさとは) 花ぞ昔の 香ににほひける」 紀貫之
右が「(夜もすがら 物思ふころは 明けやらで) 閨のひまさへ つれなかりけり 俊恵法師



キーボード1人と琴4人の編成です。


側面には大小さまざまな雛飾りが…


雛壇の桃飾り(造花)と奥のタペストリーの絵を組み合わせて、春らしく。


(4) 運河プラザで篠笛演奏会

五人囃子の一人が持っている笛が篠笛です。篠竹つまり普通の笹竹で作られた簡素な笛です。この篠笛演奏会(山口流笛の会)が3月1日(土曜)に運河プラザでありました。


この方が笛の会の会長さんのようです。


笛だけでなく、歌もありました。全員での合奏。


通りすがりの観光客だけでなく、この笛の会の演奏を聴くために集まった方々も多いようでした。


(5) 和洋菓子店新倉屋花園店の百人一首かるた会

3月1日(土曜)午前10時30分開始とパンフレットに出ておりましたので、行ってみました。お店の一部に、雛めぐり用の小さな内裏様セットが置かれていました。もちろん和洋菓子店ですので、お雛様関連のお菓子も並べられています。


右下のプリントには。この着せ替えお雛様の由来等が書かれています。左手木札の百人一首のコピーには次の歌が書かれています。
「(誰をかも しる人にせむ 高砂の) 松もむかしの 友ならなくに」 藤原興風
「(長らえば またこのごろや しのばれむ) 憂しとみしよぞ 今は恋しき」 藤原清輔朝臣

さてかるた会の会場は2Fになります。事務所の中を通って上がると、すでに参加者は着席していて、小樽博物館の学芸員から百人一首と木札のかるたについての由来等が解説がされていました。


下の句を読んで下の句の木札を取るかるたは、北海道独特のものだそうです。ルーツは、福島県の会津地方ではないかと言われているそうです。北海道で使う木の札は、会津地方で生産されているとか…


学芸員の解説も終わり、いよいよかるた会の始まりです。小学生には、漢字崩し字の筆文字はまともに読めないですね。大人でも首をかしげる文字が多いのですから。


真剣に札を見つめています。


(6) 番外編、和風ホテルの雛飾り

このホテルは去年まで雛めぐりに参加していました。今年はパンフレットに名前が載っておりません。外からのぞくと、受付の帳場に雛壇が飾られています。入って写真を撮らせてくださいというと、いいですよとの返事。結構内部の和風とマッチしていてとても雰囲気がいいのです。なぜ参加していないのか尋ねたのですが、支配人が不在で不明とのこと。


雛壇の左側がロビー、右側が帳場になっています。雛壇の前には雛めぐりのパンフレットが置かれています。


木目込み人形ですね、去年はバックに梅の木が飾られていたような気がします。


(7) 我が家の雛祭り

二世帯住宅の我が家には女の子の孫が二人おります。孫のために、以前は2Fの仏壇の間で雛壇を組み立てて飾ったものでした。でも歳とともに、出して組み立て足り、片づけたりするのが億劫になってきて、ここ数年は出しておりません。その代わりに、3月3日(月曜は、我が家で祝うことにしています。娘と孫たちの手伝いで、ちらし寿司とオードブルが出来上がったようです。


おい、ワン公、舌なめずりするんじゃないよ。


一番下の孫娘は、自分で取り皿に…


澄まし汁の貝を口にはさんで…、奥はおこぼれ頂戴のワン公。

田中酒造の亀甲蔵の販売コーナーで、購入した「紫蘇リキュール」を炭酸で割って飲んだ、下戸の私は、コップ3分の1ほどであえなくダウン。何事も起らず、恙ない日でした。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北のみやび・小樽雛めぐり始まる~その1

2014-03-01 06:00:00 | 祭り・イベント


小樽市内の45の参加店・施設に、江戸末期から明治、昭和の様々な雛人形や北海道独特の木札の「百人一首」などが展示されています。2月の22日(土曜)から3月9日(日曜)まで、雛めぐりが開催されます。この間五人囃子が持つ篠笛の演奏会や能楽、琴、三味線の演奏会なども予定されています。また北海道ならではの、下の句の木札の百人一首のかるた大会も予定されています。詳細については「北のみやび・小樽雛めぐり2014」パンフレットを参照してください。

ついでなので、ひな祭りの歴史的なことを、例によってウィキペディアで調べてみました。それによると、平安時代にすでに貴族の子弟の間で雛遊びがあったそうです。そのご上巳(じょうみ=3月上旬の巳の日)の節句に、汚れをはらうものとして雛人形がかざれれました。江戸時代に入って、正式に五節句の一つとして指定され、雛遊びと雛飾りが合体して全国的に広まりました。詳細については「雛飾りの歴史~Wikipedia」参照のこと。

さて、2月の24日と25日に雛めぐり参加店・施設を数カ所回ってみました。なお、雛壇には今年から百人一首・北海道かるたの木札が添えられています。内地の場合は読み札、取り札とも紙製で、上の句を読んで下の句を取ります。取り札は、すべて濁点のない平仮名で書かれています北海道のかるたは様相がだいぶ異なります。読み札は紙製で上の句+下の句が記載(内地と同じ)されてますが、読むのは下の句のみです。取り札は、木製で変体仮名・漢字の崩し字で下の句のみが書かれています。当然取る時に木札がはじかれ、他の札まで飛び散ります。その豪快さがいいのかもしれません。


(1) JR南小樽駅とJR小樽駅

両駅ともに従来から雛めぐりに参加しています。JR南小樽駅の場合、去年まではホームに行く途中の階段の段差を利用して飾り付けが行われていましたが、今年は改札近くのスペースに7段飾りに組み立てられました。


去年までは右下の段差に飾られていました。中央の木札に書かれている句は、
「(秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ) 我が衣手は 露にぬれつつ」 天智天皇


JR小樽駅の改札前広場に、左右二組づつ、前後一組づつ飾られました。


百人一首の木札のかるたも置かれています。中央左の3枚の木札は、次の通りです。
「(わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと) 人には告げよ 海人の釣り舟」 参議篁
「(あしびきの やまどりの尾の しだり尾の) ながながし夜を ひとりかも寝む」 柿本人麻呂
「(筑波嶺の 嶺より落つる 男女川) 恋ぞつもりて 淵となりぬる」 陽成院


白髪爺さんにヒゲが…、よくよく見ると紐でした。それにしてもおかしい…

もっと近づいてよくよく見ると…。実は、この爺さん槍か弓を持っているはずなんですが…後ろの五人囃子に至っては、笛も堤も持っておりません。これらの雛人形はすべて寄贈されたものですので、付属する小物が途中で紛失したのかもしれません。あるいは飾り付けるときに、担当者が省いたのか…わかりません。


(2) JR小樽駅売店コーナーの駅なかマートタルシェ

JR小樽駅には、かつてのキヨスクに代わって日用雑貨や小樽特産品、あるいは飲食関係の店が数店改札横に並んでいます。そのうちの「駅なかマートタルシェ」と「カフェ可否茶館」の二カ所に飾られています。カフェ可否茶館については、飲食中のお客が多く撮影は邪魔になりそうなので、遠慮しました。


通る方々も注目しています。


御殿飾りのお雛様でした。二枚の百人一首が飾られていました。
「(あらし吹く 三室の山の もみぢ葉は)龍田の川の 錦なりけり」 能因法師
「(難波潟 みじかき蘆の ふしの間も) あはでこの世を 過ぐしてよとや」 伊勢


(3) 小樽運河ターミナル

旧三菱銀行小樽支店として、大正11年に建築されたギリシャローマ風の石造りの建物は、現在中央バスのターミナルとして使われています。商業施設が併設され、喫茶コーナーもあります。


左奥に雛壇が見えますが、正面の桑田屋の「ぱんじゅう」が有名です。読んで字のごとく饅頭+パンです。ぱんじゅうの元祖は、都通にある西川(小樽美味しいものあれこれ、参照のこと)ですが…


市民から寄贈された3組の雛壇が飾られています。


(4) 小樽博物館・運河館

小樽博物館は、旧JR手宮駅跡地に建てられた交通記念館が小樽市内いくつかの施設と統合して「小樽市総合博物館(本館)」に衣替えしました。そのためもともと色内町の運河側にあった博物館は、小樽博物館・運河館と改称されました。雛人形はこちらの運河館に展示されています。小樽の旧海産物商家から寄贈されたものです。


旧岡崎家の雛遊び(ひいな遊びともいう)のお雛様たち。


大正・昭和期の豪商から寄贈された雛人形。


ひな祭りとは関係ないですが…一番奥のコーナーで見つけました。懐かしい光景です。大河内伝次郎が主演の映画…。私が商大に通っていた頃(S37-41年)には、ポスターにある電気館と言う映画館がまだあり、学校帰りに時々寄ったものでした。


(5) 運河プラザ

正式には小樽市観光物産館のことで、小樽の観光情報のセンターです。ここにも毎年この時期市民から寄贈された雛壇が飾られます。今年は例年と違って、中央に小樽ゆき物語で使われたグラスタワーがそびえたっていて、良いアクセントとなっています。


グラスタワーに豆電球は施されていて、時々点灯しているのですが、日中ですとわかりにくいですね。


こちらの札は「(わたの原 漕ぎ出でてみれば ひさかたの)雲ゐにまがふ 沖つ白波」 藤原忠通

運河プラザでは、2月22日(土曜)に小樽雛めぐりの開会式が行われました。また3月1日(土曜)には山口流笛の会の篠笛演奏会が予定されています。また3月8日(土曜)には雛めぐり茶席が、9日(日曜)には、能楽関係のものづくりや謠と舞なども予定されています。


(6) 北一硝子ランプホール

北一硝子の販売コーナーは、全面撮影禁止となっていますが、ここランプホールの軽食喫茶コーナーは撮影が可能です。暗い室内のテーブルには昔懐かしいランプが輝き、周囲にはランプのほかイルミネーションが施されていて、とても幻想的な作りとなっています。


幻想的な雰囲気の中で飲む一杯のコーヒーは、また格別な味がします。


右端のコーナーに雛壇がライトアップされていますが…、周囲と明暗差が大きくて白飛びしました。こういう時にHDRが…あれれHDR機能付きコンデジを忘れてきた。


再度、マイナス補正して白飛びを抑えましたが、下からのライトアップで、心霊写真のようになってしまいました。今回の木札は、
「(忘れじの 行く末までは 難ければ) けふを限りの 命ともがな」 儀同三司母


(7) 追加のカット

過日札幌に買い物に出た折、駅前地下遊歩道の一角で見つけました。ディズニーの雛飾りですので、キャラクターに肖像権があって、戸惑っていると、販売員の方が自由に撮影していいですよとのこと。数カットパシャリ。よくよく見ると、記念撮影用のコーナーでした。ここは幼児向けの英語教材の販売コーナーでした。


ミッキーとミニーの雛壇です。子供が喜びそうですね。


なお次回その2では、朝里「狸庵」のつるし雛、田中酒造「亀甲蔵」の数十組の雛壇と琴の演奏会、中山美穂主演映画「Love Letter」で使われた「クラフトショップ・レン」の雛壇等を紹介します。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする