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生きる

2022年01月17日 | 社会派らぼ
起きてはならない事件が起こりました。大学入学共通テストが始まるという日に東大前で、名古屋の高校生が無差別に受験生ら3人の背中を刃物で刺した…というもの。名古屋から来たという高校2年生は、東大医学部を目指しているものの成績が伸びず、大きな事件を起こして死のうと思ったとその動機を説明しているそうです。犯行前には、駅付近で火を付けたようですが、こちらはすぐに消し止められ、大事に至らなかった、いわば失敗した模様です。

彼が、人知れず悩み、犯行にまで行きついたその過程に一体何があったのか。逮捕された少年の取り調べや、学校・家庭などにこれから捜査が入ることになります。あぶりだされて来るものが、多少は想像がつくようで、想像がつくところが更に恐ろしい気がします。

世の中には、勉強や学歴よりも大切なものがある…というのは、衆知の事実です。どんなご家庭の親御さんであれ、それは十二分に理解しています。それでも、できないよりはできた方が良い、あなただけはできねばならない…を抱えた子どもは、きっと山のようにいます。そうして、その目標を軽く超えていく人もいれば、挫折を味わって更に一回り大きく成長する人もいます。人生とはそういうもので、決して思い通りにはなってくれません。絵に描いたような恵まれ続けた人生というのは皆無に等しいのだと、年齢を重ねて思います。

昔は、人々の生活は決して豊かではありませんでした。豊かな衣食住は、苦労してつかんでいくものだったけれど、先人たちの努力の結果、今の子どもたちは豊かなベースに立って、より高度な人生の成功を手に入れることを要求されていようです。

「学ぶ」ことと「生きる」ことがもっと近い時代がありました。「学ぶ」ことの最大目標が「人格形成」にあったと言うべきかもしれません。いつしか「知識」と「知恵」が二分されて、知識のみが先行しています。人権とかいじめとか現代の子どもたちに語りかけられる言葉以前に、どのような人間であるべきなのか…という、もっと高次な問題提起が必要な気がします。




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