2018年のノーベル医学・生理学賞の受賞者である本庶佑特別教授の名を騙る、偽情報が拡散していると言います。今回のコロナ騒動は、地球が未だ経験したことも無かった規模の危機ですので、本庶先生にしても、同じノーベル賞受賞の山中先生にしても、それぞれの立場から、世の中に提言を送ってくださっています。医学のプロフェッショナルの発言には、耳を傾けるべきものが多いかと思います。
ただ今回は、コロナウィルスが「自然発生したものでなく、中国の研究所で人工的に作られた」などという情報が、本庶先生と京都大学の名を使って拡散されたというもので、ご本人がホームページで強く否定されています。
インターネットやSNSの普及によって、それ相応の立場にいない人間にも、等しく発言の機会が与えられるようになりました。中には識者も気づかないような盲点をキチンと指摘してくれる発言もあり、時代の恩恵なのかと思う事もしばしばです。が、同様にフェイクニュースが広まりやすくなったことも事実です。
2016年に起きた熊本地震の際の「動物園からライオンが逃げた」というデマの記憶が新しいと思います。この時は、神奈川県の男性が熊本市動植物園に対する偽計業務妨害の疑いで逮捕されました。が、1万7000回以上もリツイートされたそうです。今回も、国民に在宅を促すため、プーチン大統領の命令で、ロシア全土にライオンとトラ合わせて800頭が放たれた…などという噂が3月ごろに広まった事があります。報道官が「実はクマを放っている」と冗談を交えて噂を否定していました。
先日の「トイレットペーパーがなくなる」もフェイクニュースではありましたが、全国の売り場からトイレットペーパーが本当に姿を消しました。噂に慌てた国民が、買い占めに走ったためで、現在も一部地域では品薄状態が続いているようです。以来「ロックダウンが行われる」とか「日本新型コロナウィルス」といった偽情報の例は目新しくありません。
統計によれば、若い世代より50~60代の中高年の方が「信じやすい」とも言われています。積極的に発信に参加する若い世代は、自らの体験から、発信源が単なる個人であることを、肌で理解しています。が、最近そうしたツールを使い始めた中高年は、どちらかというとテレビなどから流れて来るニュースに近い感覚で、そうした情報に接するからかも知れません。
何よりフェイクに騙された時に、「騙された」と感じて自分に非はないと捉えるか、騙された自分が誰かを「騙してしまった」と恥じ入るのか、に大きな差があるのではないでしょうか。騙した方が悪いのは明白です。が、騙されてしまった方も悪いのだと捉えない限り、この手のフェイクニュースの広がりを止めることはできないのではないだろうかと思います。
情報は鵜呑みにしてはいけません。自分の頭と感覚で、本当の情報なのか信頼性に欠けるのか、山中先生のブログにあったように、証拠(エビデンス)があるのか証拠には乏しい情報なのか、見分ける感性が必要です。
ただ今回は、コロナウィルスが「自然発生したものでなく、中国の研究所で人工的に作られた」などという情報が、本庶先生と京都大学の名を使って拡散されたというもので、ご本人がホームページで強く否定されています。
インターネットやSNSの普及によって、それ相応の立場にいない人間にも、等しく発言の機会が与えられるようになりました。中には識者も気づかないような盲点をキチンと指摘してくれる発言もあり、時代の恩恵なのかと思う事もしばしばです。が、同様にフェイクニュースが広まりやすくなったことも事実です。
2016年に起きた熊本地震の際の「動物園からライオンが逃げた」というデマの記憶が新しいと思います。この時は、神奈川県の男性が熊本市動植物園に対する偽計業務妨害の疑いで逮捕されました。が、1万7000回以上もリツイートされたそうです。今回も、国民に在宅を促すため、プーチン大統領の命令で、ロシア全土にライオンとトラ合わせて800頭が放たれた…などという噂が3月ごろに広まった事があります。報道官が「実はクマを放っている」と冗談を交えて噂を否定していました。
先日の「トイレットペーパーがなくなる」もフェイクニュースではありましたが、全国の売り場からトイレットペーパーが本当に姿を消しました。噂に慌てた国民が、買い占めに走ったためで、現在も一部地域では品薄状態が続いているようです。以来「ロックダウンが行われる」とか「日本新型コロナウィルス」といった偽情報の例は目新しくありません。
統計によれば、若い世代より50~60代の中高年の方が「信じやすい」とも言われています。積極的に発信に参加する若い世代は、自らの体験から、発信源が単なる個人であることを、肌で理解しています。が、最近そうしたツールを使い始めた中高年は、どちらかというとテレビなどから流れて来るニュースに近い感覚で、そうした情報に接するからかも知れません。
何よりフェイクに騙された時に、「騙された」と感じて自分に非はないと捉えるか、騙された自分が誰かを「騙してしまった」と恥じ入るのか、に大きな差があるのではないでしょうか。騙した方が悪いのは明白です。が、騙されてしまった方も悪いのだと捉えない限り、この手のフェイクニュースの広がりを止めることはできないのではないだろうかと思います。
情報は鵜呑みにしてはいけません。自分の頭と感覚で、本当の情報なのか信頼性に欠けるのか、山中先生のブログにあったように、証拠(エビデンス)があるのか証拠には乏しい情報なのか、見分ける感性が必要です。