ぱそらぼ (ぱぁと1)

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生成AI

2023年07月04日 | 社会派らぼ
文科省が、生成AIを小中学校で活用する際のガイドラインを公開しました。

生成AIは、既に社会で広く活用され始めており、使いこなす力を意識的に育てることが重要だというのは確かなようです。文科省が腰を上げようが上げなかろうが、社会の中では既に市民権を得始めています。

そんな中で「使いこなす力を意識的に育てる」「限定的な利用から始める」というのは、あまりにも呑気な言いざまに聞こえます。学校の指導云々の前に、子ども達は(高学年になるほど)既に自由自在に使っていそうです。「学校外でも使われる可能性を考慮し」などと言っているのも、笑止千万。教師の方が活用の能力が劣っていると思われます。

もちろん、学校の教育が無ければ、そうした世界に触れない子どもたちもいないわけではないでしょうから、意味が無いとは言いませんが、教師が磨かなければならない能力は何でしょうか。例えば生成AIによる作文やレポートを、該当生徒が自力で書く能力を持っているのか、そうした力に頼っているのかが見抜けなければなりません。それにはそれぞれの子ども達の力をただの試験の「点数」でしか見ないのではなく、どのような力が足りないのかどのような事に長けているのか…など、真の意味で一人ひとりと向き合っていなければなりません。

ChatPDFを試してみました。自分が作成したPDFを読み込ませてみました。自分で作成したPDFですから、中に何が書いてあるのかを熟知しています。そうした状態で、ChatPDFがどのようにドキュメントを読み込んでくるかを試してみたのですが、総括としては無難なまとめ方をして来ましたが、あくまで「何に関する」ことが書いてあるかだけで「何を」書いてあるかは、まとめ切っていませんでした。内容を知っていますから、具体的な言葉を挙げて質問をすると、ある程度的確な場所を拾って返してきました。…ということは、PDFの中身を自分で読みもせずに、ChatPDFを頼りにしてもあまり実りは無い…ということになるでしょうか。

社会の中に既にあるものを、しかも大人がその使い方を会得もしていないのに、子ども達が正しく使う…というのはなかなか無理がありますね。便利な面ばかりを正しく使わせようとするのでなく、間違った答えを導きだしてくるケースに多くぶつかることの方が効果的なのかも知れません。