10歳の中島芭旺くんが書いたという本「見てる、知ってる、考えてる」が話題を呼んでいるそうです。10歳とは思えない、イヤ10歳でしか書けない、鋭い言葉が並んでいると言います。
話題を集めているのは、この少年の鋭い文章以外に、彼が学校に通わずに自宅学習をしている…といった教育環境にあるようです。彼は、小学校2年生くらいまでは学校にも通っていたようですが、友達に噛みつくなどの困った行動が多く、先生の指示に従って何かをするといった事が苦手で、学校には行きたくないと言い出したそうです。母親は、学校だけが社会ではないはずで、自由に生きて欲しいと願い、彼の生き方を受け容れ、後押しをし…今に至ります。既存の概念に囚われ、無理に合わせる必要などないというのが、彼の家庭の考え方です。その自由さが、多分多くの人の何かをくすぐるのだと思います。既存の概念に囚われ、不自由さを感じつつ、そこから抜け出すことを選択できなかった大人たちが、彼の手に入れた「自由」に憧れるのだと思います。
彼は「好きな人から学ぶ」と言っており、読んだ本の著者に会いに行くのだそうです。堀江貴文氏も茂木健一郎氏も、彼の才能と生き方を絶賛していると言います。確かに、彼は天才なのかも知れません。大人ですら(大人だから?)考えないような言葉を、10歳にして並べられるのですから。が、しかし…、諸手を挙げてほめそやす社会で良いのでしょうか?
今の学校教育には、学ぶところがないとする意見も否定はしません。学校に行かなくなった(行けなくなった?)子どもたちが「引きこもり」といった、マイナスの行動しかしないのに比べれば、彼はプラスのアグレッシブな「引きこもり」で、何とか社会に適応していって欲しいと願っている「引きこもり」の子を持つ親御さん達には、学ぶべきことがたくさんあるかもしれません。そして、マイナスの引きこもりを多数生み出してしまっている、今の社会は、彼の生き方から、現実を見直さねばならない深刻な問題点を多く学ぶべきです。
「会いたい人に会う」事ができる彼は、非常に恵まれており(その環境も、彼が自力で手に入れた…と思ってはいるでしょうけれど)、世の中の子ども達が皆それを望んだとしたら、到底それは実現ができない事になってしまいます。世の中を憂い社会に目を向けるなら、自分だけが持つ「特権」のようなものに胡坐をかいてはいけないと思います。「好きな人から学ぶ」事は誰しもが望みますが、「好きでない人から学ぶ」事にも大きな価値がある事を、彼は知っているでしょうか。知識は、知識だけでは驕り高ぶった人生しか描くことはできません。真に優れている人は、「あらゆるものにバランスが取れている」べきであって、自己完結型の満足した人生を歩むことが「道」だとは思いません。
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「毎日、数字が減っていくカウントダウンをしたいのですが」
パソコンのご質問を(ぱぁと2)にまとめています。ご連絡の際は、メール(chiko_419@yahoo.co.jp)をお送りください。
話題を集めているのは、この少年の鋭い文章以外に、彼が学校に通わずに自宅学習をしている…といった教育環境にあるようです。彼は、小学校2年生くらいまでは学校にも通っていたようですが、友達に噛みつくなどの困った行動が多く、先生の指示に従って何かをするといった事が苦手で、学校には行きたくないと言い出したそうです。母親は、学校だけが社会ではないはずで、自由に生きて欲しいと願い、彼の生き方を受け容れ、後押しをし…今に至ります。既存の概念に囚われ、無理に合わせる必要などないというのが、彼の家庭の考え方です。その自由さが、多分多くの人の何かをくすぐるのだと思います。既存の概念に囚われ、不自由さを感じつつ、そこから抜け出すことを選択できなかった大人たちが、彼の手に入れた「自由」に憧れるのだと思います。
彼は「好きな人から学ぶ」と言っており、読んだ本の著者に会いに行くのだそうです。堀江貴文氏も茂木健一郎氏も、彼の才能と生き方を絶賛していると言います。確かに、彼は天才なのかも知れません。大人ですら(大人だから?)考えないような言葉を、10歳にして並べられるのですから。が、しかし…、諸手を挙げてほめそやす社会で良いのでしょうか?
今の学校教育には、学ぶところがないとする意見も否定はしません。学校に行かなくなった(行けなくなった?)子どもたちが「引きこもり」といった、マイナスの行動しかしないのに比べれば、彼はプラスのアグレッシブな「引きこもり」で、何とか社会に適応していって欲しいと願っている「引きこもり」の子を持つ親御さん達には、学ぶべきことがたくさんあるかもしれません。そして、マイナスの引きこもりを多数生み出してしまっている、今の社会は、彼の生き方から、現実を見直さねばならない深刻な問題点を多く学ぶべきです。
「会いたい人に会う」事ができる彼は、非常に恵まれており(その環境も、彼が自力で手に入れた…と思ってはいるでしょうけれど)、世の中の子ども達が皆それを望んだとしたら、到底それは実現ができない事になってしまいます。世の中を憂い社会に目を向けるなら、自分だけが持つ「特権」のようなものに胡坐をかいてはいけないと思います。「好きな人から学ぶ」事は誰しもが望みますが、「好きでない人から学ぶ」事にも大きな価値がある事を、彼は知っているでしょうか。知識は、知識だけでは驕り高ぶった人生しか描くことはできません。真に優れている人は、「あらゆるものにバランスが取れている」べきであって、自己完結型の満足した人生を歩むことが「道」だとは思いません。
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「毎日、数字が減っていくカウントダウンをしたいのですが」
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