ぱそらぼ (ぱぁと1)

パソコン講座を、まじめに愛するブログです

余裕

2019年06月11日 | 命の生き方
阪急電車の1~8両目までの全ての車両の中吊り広告に、働き方についての啓蒙メッセージを載せたところ、不愉快だとする声が多く寄せられて、広告は取りやめに至った…と報道されています。「ハタコトレイン」と名付けられた車両は、「はたらく言葉たち」の頭の文字をとっており「カタコト」と走る電車のイメージを感じます。仕事に関しての提言が「外食チェーン経営者/40代」などという肩書入りで綴られていたもので、働く人たちから働く人たちへの言葉になっています。

前向きになれる言葉や挑戦を応援する言葉などを連ねたはずなのですが「月50万円の生きがいのない生活より、月30万円の楽しい生活が良い」的な言葉には収入が「月30万円」にも満たない人たちの不満が募ったようですし、格差社会を認める発言や精神論が多く、今の時代にそぐわないといった批判に繋がったようです。

確かに「月30万円」という金額を明示して、それが如何にも「安い給料」だと言わんばっかりのフレーズは、不特定多数が乗車する車内掲示としては、不適切だと思われます。ですが、どうも金言・格言のようなスタイルでお説教調なのが、多くの人の反発を買ったのでしょうか。「やりがいと生きがいを前面に出していて不愉快」といった反発は、やりがいも生きがいも見出さずに根無し草のような生き方をして、それが自由だと考えている人たちの不満を誘ったようです。人の生き方を批判するほどに、自身の生き方を確立できていない…にも関わらず、すぐに大声で否定するといった現代のネットの風潮を顕著に表したのかも知れません。

一方で西武鉄道がスパイラルキュートとコラボしている「コウペンちゃんはなまるトレイン」はめっぽう好評のようです。コウペンちゃんはTwitter生まれの赤ちゃんペンギンで、何でも丸ごとふわっと肯定してくれます。「出勤してえらい!」とか「電車乗ってえらい!」とか、生き様をどうのこうのと小難しい事を言わずに、ふんわりと特別なこともない日常を思い切り肯定してくれるものです。

「時代にそぐわない」と言われるように、現代は歯を食いしばって苦節ん十年といった生き方は流行らないようです。特別の努力をせず、ただ日々に身を委ねているだけで、丸ごと受け入れてもらえる生き方が、現代の理想…なのでしょうか。こうあらねばならない…とか、これをしてはならない…といった枷をはめてしまう真面目な人が、自分をがんじがらめに追い込んでしまいがちな世の中です。だからこそ、ふんわりと何でも認めてくれるコウペンちゃんが愛されるのでしょう。

「他人」の価値観にがんじがらめに縛られて追い詰められて自滅するのではなく、自分自身の中に「目指すべき自分」を見つけるべきなのではないだろうかと思います。自然体でふわっと生きるのが理想なのかも知れませんが、ふわっと生きる毎日も、高いところから頭のてっぺんを糸でピンと引っ張られているような感覚、誰かに言われた価値観でなく、自分自身が求める自分の価値観の中で、真っすぐにありたいと思います。

一見、時代にそぐわない、何かしら説教調で、不愉快だと感じる言葉を、一方的に不愉快だと吐き捨てるのでなく、本来発言者が言いたかったことで無くても、何かしら「自分の真実」を見出す余裕が欲しいと思います。

* * * * * * * * * *

ラベル印刷で、データの無い箇所を白紙にしたい

パソコンのご質問を(ぱぁと2)にまとめています。ご連絡の際は、メール(chiko_419@yahoo.co.jp)をお送りください。

↓ 尚、下の広告は、gooブログに自動で掲載されるもので、当ブログとは一切関係はありません。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿