科学技術

「足利事件」などと呼ばれている事件があります。平成2年に足利市の河川敷で発見された女児の遺体をめぐって、逮捕された男性はDNA鑑定の結果、無期懲役が確定しました。20年近くの年月が経った今、DNA再鑑定が開始され、被害者の衣服に付着していた体液は、受刑者本人のものとは異なる…という結果が出たというものです。

難しい技術的なことは分かりかねます。要は専門家が調べたところ、20年前には区別できなかった細かい違いが見分けられるようになり、最新の技術ではDNAは異なるとの判定が下ったわけです。

一旦は自白したようですが、途中から否認していた男に、最終的に無期懲役の刑が確定したのは、DNA鑑定によるものだったわけですから、裁判そのものの信頼性は大いに揺らぎます。冤罪である可能性も出てきたことになります。

サイエンス－科学技術というものに、私はかなりの信頼を置いています。物事には必ずそれを支える理由というものがあると思っています。そうした科学的なものの考え方は、必ず真実を突くものだと思っています。ただ「必要条件」と「十分条件」とは異なっているはずです。同一人物の体液のDNA鑑定は、そのほんの一部を取り出したとしても必ず一致します。ですが鑑定の一部が一致したから、同一人物ということにはなり得ません。

人類は世の中の様々な事象を、1つずつ科学で解明してきました。…だからと言って、全てを必ず解明し尽せるかと言えば、その保証はありません。私達は、科学を信頼するからこそ、その科学に常に謙虚でなければなりません。テレビドラマの科学サスペンスものの見過ぎで、過度に科学技術を妄信することは危険です。




「罫線が消えません」
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郵便料金割引制度悪用

大手家電量販店の「ベスト電器」が、障害者団体向けの郵便料金割引制度を悪用し、不正に大量のダイレクトメールを発送していたことが発覚しました。実態のない障害者団体の名義で、１通120円のところを8円で郵送できると、広告会社が話を持ちかけたと言います。

関係者が逮捕されたのが、後日厚労省の役人の逮捕に繫がりました。更には大手の通販会社や。紳士服販売会社の郵便不正が発覚しているようです。「違法性の認識はなかった」と弁明しており、差額は判明次第返金するとしています。これに限らず、「安いには安いなりの理由」が必ずあるはずです。どんな場面でも「安い理由」を知って、利用すべきなのでしょう。実際は、こうした事件を受けて、例えば本来の障害者団体の活動に制限が加わってくることを懸念します。

大分以前になりますが、「姉歯事件」というのがありました。姉歯建築設計事務所が、構造計算書を偽造し、耐震力の弱いビルが堂々と作られていました。この時も、動機は建築費を安く上げる為の算段だったはずです。結果、建築許可が下りるのが恐ろしく遅くなり（厳密な審査をすることが悪いことではありません）、自転車操業をしていたような建設会社がやりくりがつかなく、倒産に至ったりしています。更には「建築士」の公的資格試験の難易度が上がったとの話も聞きます。

一握りの不届きなやからのおかげで、そのあおりを食ってしまう日常生活が常にあるような気がします。不正を見逃さない厳格な法整備を進めることも大切なことでしょうが、堂々と不正をして恥じない社会の風潮の方を懸念すべきです。




「ページ設定はいつ開ける？」
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そんな人

「友だち」ほど甘くなく、「同志」ほど目的が合致しているわけでなく、「仲間」というほど日常的でなく…。どう呼べば良いでしょうか。互いに理解し合っており、尊敬し合えており、信頼し合えており、甘えず、馴れ合いでなく、時に厳しく、時に優しく。必要以上に立ち入らず、これは…という時はさり気ない配慮。

…そんな人が、あなたにはいますか？　そんな人でありたいですか？




「「循環」の文字が出て計算できません」
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忘恩

導師は通夜の席の最後に「忘恩」という言葉を口にされました。お世話になっていながら、存在自身があまりにも当たり前のことで、改めて何かを想うことすらなかった方の遺影を前に、その存在を亡くしても尚静かに見守ってくださっていることに改めて気付く…そのような話だったかと思います。

充分感謝をしていたつもりでも、改めて思い返してみると、私も「忘恩」であったかも知れません。今から思えば、もっと…もっと…。ゲーテは「忘恩はつねに一種の弱さである」といったことを言ったとか、言わなかったとか。「有能な人たちが恩知らずであった例を知らない」とも。

何故、そんな黒い写真枠の中に納まっているのですか？　何故、斎場に黒々と名が掲げられているのですか？　何故、もう声をかけてはくれないのですか？　何故、答えてはくれないのですか？

通夜の席に、これほど多くの方が集まられることはあまりありません。無念であろうご遺族が、なぜか皆、穏やかな表情をされていました。これも、それも、どう生きたか？の結論なのでしょうね。

大丈夫です。教わったことは、既に私自身の根幹です。目指されたもののほんの一端にしか過ぎないかも知れませんが、もう一度問い直し、改めてその想いを繋ぎ続けることを誓います。



「エクセルで描いた図形が青い」
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涙雨

人生の中でただ一人「師」を選べと言われたら、私の場合は間違いなくこの先生です。技術を教わったというのではなく、知識を教わったというわけでなく。教わったものは「職業訓練」とはどうあるべきなのかということです。日進月歩の技術とどう向き合うべきなのかという姿勢です。そしてそれを人に伝えるに際して、必ず背筋を正していなければならないこと。決して人間性を失ってはならないということ。人間としての品格を無くしてはならないこと。言わば、私の講座の核になることを教わりました。今の私の全てがそこから出発したと言っても過言ではありません。

いつも穏やかでした。私には言葉を荒げられたという記憶がただの一度もありません。上司であり、師でありながら、どこか可愛い先生でした。そこには「人」が集いました。私にはそうして得たたくさんの「人」という資産があります。辞められて後も何かと気にかけてくださいました。「現実」に四苦八苦している私に「何もしてやれなくてごめんな」と声をかけてくださいました。それだけで私がどんなに救われたか知れません。

上司であり、師であり、理解者であり、時に父親ほどの存在でもありました。私は「パソコン」に出会って、自分の人生が180度変わりました。パソコンに出会うことで、私の人生は限りなく豊かに、限りなく深く、限りなく高くなりました。そのパソコンとの出会いは、この先生無くしてはあり得ないものでした。感謝しても感謝しきれない、私の中で永遠に大切な存在です。

平成２１年５月２７日午前５時１５分。先生は静かに逝かれました。夕刻にとどろきわたった雷は、きっと涙雨です。号泣。



「ペイントがないっ！」
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アンバランスの法則

一番、負荷のかからない状態と言えば、全てのものが等価に並ぶかのように思うのですが、どうも実際はそうはいかないようです。ものごとは、必ずと言ってよいほど、アンバランスなところで均衡を保つような気がします。

１つの職場に複数名のスタッフがいても、往々にしてその責務を等分して協力し合える環境には至りません。勿論、立場上の軽重があるのは当然なのですが、それぞれの持ち分の中での比重のかけ方に差が生じてきます。大抵が一人に重みがのしかかり、その分他はその一人を頼ってしまう図式です。それでも、全容はうまく回っていくとなると、更に他者を頼る比率は高くなります。仕方なく、更に多くの責任を背負い込んで、重みは増すばかりとなりますが、それでもその役回りの人は大抵がその器を持った人間で、重みをこなしてしまいます。そして更に…。

こうした図式をあちこちで見かけます。そして、多くの場合、一人に大きな責を負わせていることを、周りは自覚してはいません。それなりに、自分は自分の責を果たしているとの安易な自信をなぜか持ってしまうのは、偏に仕事全体がうまく回っていくからなのでしょう。アンバランスを一人で背負い込むタイプはどうも共通して、愚痴をこぼさない辛抱強さを持ち合わせているようで、周りに声をかけそびれてしまう、もしくはかけても仕方がないと諦めてしまい、知らぬうちに限界を超すことになりがちです。

自分のしていることを客観的に見ること…というのは、実に難しいことのようです。



「ページ番号がうまく表示できません」
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マニュアル

新型インフルエンザは、まだまだ予断を許さないながらも、大阪・兵庫では休校措置をとっていた学校の授業が再開されました。ここ、草津も休業・休校措置は明日までですので、水曜日には各所に活気が戻るはずです。

今回の関西での騒動は、神戸の高校生に端を発しました。この高校生には海外渡航歴もなかったことから、発症が見逃されてもおかしくはなかったケースです。厚労省や各自治体、医療施設は、来るべき「鳥インフルエンザ」に備えて、それなりに対応策を検討し、マニュアルも定めてきました。関西の騒ぎの前に、帰国検疫で確認された生徒達は、それこそマニュアルどおりのチェックでうまく発見・対処ができた例です。

関西の新型インフルエンザ騒動で、だからマニュアルどおりに守っていては駄目…という風潮が広がることが懸念されます。確かに、新型インフルエンザの検査は「海外渡航歴」のあるなど数点のチェック項目に合致する人が受けるとされていたようですから、神戸の高校生にチェックを受けさせたこと自身が、マニュアルを逸脱しているのです。

世は人をマニュアル化しました。自身の知識や経験や勘で、ことを行うには、恐らくは世の中が大きくなり過ぎているのです。今回の例はマニュアルを逸脱したことによってもたらされたラッキーですが、だから世の中が定められたマニュアルを全て無視し出すと、これはこれで統制がとれなくなります。

日本人はどうも、程好くバランスをとることが下手で、何事につけすぐにエスカレートして歯止めを知らなくなる悪い癖があります。マニュアルを逸脱してでも、やらなくてはならないこと…というのは、それなりの勘と理性で嗅ぎ分けなくてはならないのです。




「列幅を数値設定したい」
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水着

男子背泳の入江選手は、200m背泳ぎで、2位以下に圧倒的な差をつけて優勝しました。世界新を1秒以上更新するといった大記録です。ところが、この世界新記録は、着用した水着が国際水泳連盟に認可されず、記録自体も公認されないといったことになっています。

競泳用の水着と言えば、スピード社のレーザー・レーサーを着た選手の記録ラッシュが相次ぎ、北京五輪で日本代表選手が、その水着を着るの着ないの…という騒動がありました。日本選手は、日本水連が契約を結んでいる国内3社の水着を着ることが義務付けられていました。レーザー・レーサーの水着が明らかに記録を縮めることが次々実証される中、最終的には水着の選択は選手個人に委ねられ、結局は北島選手の「何にも言えねぇ」に繫がりました。

当時、明らかにスピード社の高速水着は、日本のメーカーの水着に歴然とした差をつけていました。その後各メーカーは次々と新作を開発、今回の入江選手の快挙に繫がりました。が、その興奮も束の間、入江選手の記録は「幻」となって消えそうです。

事態がここに至り、入江選手のコメントが爽やかでした。「もう一度世界新を出すチャンスをもらえて嬉しい。」彼のスポーツマンスピリットに報いる為にも、大会運営者は、選手を要らぬ騒動に巻き込むことのない万全の運営を心がけていただきたいと思います。



「エクセルのルーラーを消したい」
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李下に冠を正さず

石川県庁で、ソフト550本を不正コピーして、公務に使用していたとニュースにありました。県は、著作権保護団体と和解に向けて交渉していると言います。著作権侵害はれっきとした犯罪です。但し、被害者が告訴しなければ処罰されない…ということで、和解交渉ということになるのですね。かりそめにも「県庁」といったところが、このような失態をやらかすとは、お粗末過ぎます。

北海道議会議員が、韓国出張の報告書をウィキペディアから無断引用していたとも報道されています。現地で見聞したことをまとめるのでなく、インターネットのウィキペディアを丸写ししていたようなのです。他の箇所も文献の無断引用だったようで、指摘を受けて、引用元を明記して追加提出したとのことです。こちらも公費出張の議員さんの報告としては、お粗末です。「丁寧に説明しようとするあまり、記述の大半が資料を活用したものになってしまった」との言い訳も、恥の上塗りをしているようにしか聞こえません。

学校への宿題提出・レポート提出などの多くが、こうしたネット上からのコピーに過ぎないことを、現場の教師が嘆いているといった報道もありましたし、中には転載を見破るソフトまであるといった風に聞いた覚えがあります。学生時代の延長…なのか、公費をつかった名ばかりの出張が厳しく指摘される中、こちらも何ともいただけません。

役所だから…特別だとは思いませんが、「公」の立場にある者は、ヤハリ「李下に冠を正さず」。襟を正して、時に「民」に範を垂れるべき振る舞いで当然です。パソコンの便利な部分ばかりが強調されて、最低限のマナーさえ身につけていないようでは、情けない限りです。偏にパソコンへのアプローチを反省すべきです。


「ファイルをダブルクリックしても、うまくソフトが起動しません」
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恨み

中央大学理工学部教授がキャンパス内で刺されて死亡した事件から4ヶ月。教え子だった犯人が逮捕されました。容疑そのものは認めているようですが、動機に関しては口をつぐんでいます。

当方の想いに関わらず、人の怒りを買うことは確かにあります。どんなに気をつけていても…です。その都度、何か気を配ることはできたかも知れないと自分の中に解決を求めることで昇華するしか方法はありません。

そもそも事件の被害者を悪く言う風潮はあまりありませんが、それを差し引いても、当時の報道からは被害に遭われた教授は非常に温厚で、他人の恨みを買うような方でなかったことが伺えます。それでも、犯人を捕まえてみたら、指導した学生だったということですから、客観性があろうとなかろうと「恨み」による殺害だったのは明白です。

誰しもが、人生には様々の紆余曲折を経験します。思い通りには行かず、不運・不遇・挫折を何度もかみしめるはずです。原因そのものが解決すれば、立ち直りも速いわけですが、不能の場合、再起の早道は、歪んでいるにせよ感情をぶつける対象を見つけることかも知れません。原因を自分に認めると、更に高みを目指して奮起するか、できなければとことん内にこもってしまうかのいずれかになりがちです。ですから、原因は他者に求めることが、一番容易な立ち直り方法だったりするものです。他者に因があっても、自分を高めることでそれを乗り越えようとできれば問題はないのですが、往々にして他者を恨むことでのみ自分の気持ちの平衡を図ろうとしてしまいます。それが高じると、見当違いの殺傷事件を起こすことに繫がるのでしょうか。恐らく犯人の中では、理路整然としていたのだと思います。それのみが自身の存在を保つ道筋だったのでしょう。

思い通りには行かぬものをどうやって乗り越えるか、そういうことこそ、幼い集団生活の中で学んで身につけさせたい事柄です。「ゆとり」教育が本来目指さなくてはならなかったものはそこで、それは学力を養うことと並立できるはずです。ピントのはずれたゆとり教育が見直されるのは結構なことですが、本来の論旨が置き去りにされた気がします。


「 コピー文字と入力文字は違うのでしょうか？」
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