相模原市で起きた障害者施設殺傷事件では、犯人逮捕後、県警からこれと言った発表が行われているわけでもなさそうで、例によって例のごとく、マスコミ先導であれやこれやの経緯が報道されています。興味本位のワイドショー的な報道は要りませんが、海外からの関心も高く、何らかの対策なりが求められていることは間違いありません。
逮捕された植松容疑者には、精神疾患での措置入院歴があったと報じられています。症状が改善し、退院してからの動向を相模原市は確認していなかった…と指摘され、市の対応に批判が集まっている事に対し、市は「個人情報や人権保護の観点から調査していない」とその理由を説明しています。思い出されるのは、平成13年の附属池田小事件の宅間守元死刑囚でしょう。彼も措置入院をしており、退院後に凶行に走っています。
措置入院までしているのだから、そこで凶行がなぜ止められなかったのかと歯噛みする人は多いと思います。諸外国の例を知りませんが、欧米では段階を踏んで社会に出ていくと言いますから、退院後に何らかのフォローができたのではないかとするのは、当然の意見ではありますが、結果論であるとも言えます。措置入院といったケースが、宅間守と植松聖の二人しかいなかったのであれば、世論が指摘するように、野放しにした市に責任があるのでしょうけれど、恐らくはそうではありませんから。
それ以前に、世の中の「精神病」への理解は、間違っているような気がするのです。医学では、内科、外科、小児科、産婦人科…などと科が分かれ、その一つに精神科といった範疇があるのですが、精神「病」を敢えて「病」と呼ぶところに無理を感じます。精神病ほど、説得力の無い診断は無いような気がします。病原体やウィルス、あるいは病変を起こしている要素などを定量的に測って、数値が○だから病気、数値が△だから平癒といった風に線を引けるものでは無いというところが、根本的に他の病気と異なっています。普通の病は「病気である」状態と「病気ではない」状態が明確に区別できて、境界に線を引くことができますが、精神病の場合は、「病人」と「健常者」がなだらかな坂のようにつながっているように思います。社会生活が普通に送れている人たちの中にも精神を病んでいる人は多分多く存在しますし、病気を発症したからと言ってすぐに日常生活が崩壊するわけでもありません。
精神科は医学部で学んだ医師が研究・治療にあたっていますが、キット他の病と同じくくりで考えてしまうところに、落とし穴があるのではないでしょうか。丁度、料理の味付けの中で「甘い」や「塩辛い」などは数値で測れる客観的情報であるのに対し、「おいしい」が数値化できない主観的な情報であるのと似ている気がしています(飛躍し過ぎですね 苦笑)。精神世界が絡んで来ているこの分野は、恐らく他の病と同列では語れないし、もう少し、異なる視点からとらえない限り、根本的な解決には程遠い気がしました。
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「頂点の編集をすると線が歪んでしまう」
パソコンのご質問を(ぱぁと2)にまとめています。ご連絡の際は、メール(chiko_419@yahoo.co.jp)をお送りください。
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措置入院までしているのだから、そこで凶行がなぜ止められなかったのかと歯噛みする人は多いと思います。諸外国の例を知りませんが、欧米では段階を踏んで社会に出ていくと言いますから、退院後に何らかのフォローができたのではないかとするのは、当然の意見ではありますが、結果論であるとも言えます。措置入院といったケースが、宅間守と植松聖の二人しかいなかったのであれば、世論が指摘するように、野放しにした市に責任があるのでしょうけれど、恐らくはそうではありませんから。
それ以前に、世の中の「精神病」への理解は、間違っているような気がするのです。医学では、内科、外科、小児科、産婦人科…などと科が分かれ、その一つに精神科といった範疇があるのですが、精神「病」を敢えて「病」と呼ぶところに無理を感じます。精神病ほど、説得力の無い診断は無いような気がします。病原体やウィルス、あるいは病変を起こしている要素などを定量的に測って、数値が○だから病気、数値が△だから平癒といった風に線を引けるものでは無いというところが、根本的に他の病気と異なっています。普通の病は「病気である」状態と「病気ではない」状態が明確に区別できて、境界に線を引くことができますが、精神病の場合は、「病人」と「健常者」がなだらかな坂のようにつながっているように思います。社会生活が普通に送れている人たちの中にも精神を病んでいる人は多分多く存在しますし、病気を発症したからと言ってすぐに日常生活が崩壊するわけでもありません。
精神科は医学部で学んだ医師が研究・治療にあたっていますが、キット他の病と同じくくりで考えてしまうところに、落とし穴があるのではないでしょうか。丁度、料理の味付けの中で「甘い」や「塩辛い」などは数値で測れる客観的情報であるのに対し、「おいしい」が数値化できない主観的な情報であるのと似ている気がしています(飛躍し過ぎですね 苦笑)。精神世界が絡んで来ているこの分野は、恐らく他の病と同列では語れないし、もう少し、異なる視点からとらえない限り、根本的な解決には程遠い気がしました。
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