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この週末に出会った人たち

小野和子さん、
映画そのまんまの人、という言葉がぴったり。

おだやかで、その語り口を聞いているだけで、
なんだか安心して、自分を解放できるような気持ちになりました。

そよ風のように軽く、それでいて
大地にしっかり深くまで根をおろしている強さ。

きっと、民話を語るおばあちゃん、おじいちゃんたちは、
大樹の下で、風が葉を揺らす音を聞きながら、
きらめく陽光を感じているかのように、
安心して、小野さんを前に、
緊張することもなく、いつもの調子で
素のままの自分で、物語を語り出せたのではないでしょうか。

何十年もずっと人の話を聴き続け、民話を採訪してきたことで、
自然、身に着けてこられた何かが、小野さんの根っこにあって、
でも、それを感じさせず、
さりげなく、あるがままで、
その自然体が本当にすばらしくて、
こういう大人になれたらいいなあと心から思いました。

連休初日の21日、神戸で開かれた
『うたうひと』映画上映会と「ダイアローグ・カフェ~小野和子さんを迎えて~」に
行ってきました。

小野さんと濱口竜介監督との対話や、
会場の若いお客さん達からの熱い質問と
小野さんの丁寧な答とのやりとりを思い出してみても、
小野さんの雰囲気が、
映画『うたうひと』の中とまるで変わらなくて、
小野さんもすごいし、
そんなふうにフィルムにおさめることができた濱口監督と酒井耕監督もすごいと、
あらためて感じました。
そんなすてきな映画『うたうひと』に出会えたことに感謝し…。

その晩と
翌22日(日)と続けて友達のライブに行ってきました。
ここにもやっぱり音楽を愛する人たちの熱い空間が広がっていて
ある意味「うたう」ことでつながっているのが不思議ですが、
若い人たちにまざって、思う存分全身で音楽に浸り、
「うたう」ことについて、
音楽空間について、
いろいろ考えさせられるものがありました。
舞台で歌い、弾く人たちは、皆輝いていて、
そういう場所、時間にめぐりあえたことに感謝し…。

そうして、連休最終日の23日(祝・月)、
この2日間でめいっぱい感じたことを言葉にして、
ダイアローグやライブに来れなかった友達にも伝えたいと
いただいた資料(小野さんの書かれた文章のコピー)を読んで
すばらしいエピソードに涙したりしつつ、
走り書きのメモをもとに、いざ書きだしたものの、
思うように筆が進まず、
立ち止まってしまった…。

ならば、ままよと、
自分らしい方法で、
自分に刺激を与えるべく、何かしようと思って、
近くの公園に久しぶりに走りに出かけた。
(単純馬鹿なので、走ることくらいしか思いつかないのです。)

途中で歩くことなく、なんとか1周25分ほどで走り終えましたが、
最後には、膝はがくがく、足はミシミシと悲鳴をあげ、
家に帰ってご飯を食べたら、
もう疲れて、
言葉も何も出てこなくなってしまった…。

そんなこんなで、週が始まれば、仕事に追われで
いまだ書けないままですが、
じっくり熟成させつつ、
何も発酵できず、たいしたことは書けないかもしれませんが、
なんとか自分なりにカタチにしたいと思っています。
秋の夜長に。

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