イギリスのロックバンド「モット・ザ・フープル」が
69年に結成され74年12月に解散するまでの歴史を
それぞれのメンバーやスタッフ、ファンのミュージシャンからの、
当時を振り返ってのコメントを交えて、たどっていく。
意見が合わなくなり、抜ける者が出て、
新メンバーが入る。
再生を繰り返しつつ、とうとう解散となる経過について
すっかり年をとった、それぞれのメンバーが率直に語ってくれる。
音楽と人生、音楽とバンド、
それぞれに熱く音楽を追いかけた人生の輝き。
まさに絶頂にあったときの充実ぶり、輝きと
バンドのメンバーに不調和が生じたときの難しさが
如実に浮かび上がる。
バンドのメンバー同士も出会いであり、運命のように思えた。
当時のライブの映像も満載で、音楽の世界でとことん弾ける。
イアン・ハンターが、ビッグになるのはすごいことだけど
そこには何もなかった、と語る。
2009年の結成40周年記念、オリジナル・メンバーによる再結成ライヴの映像も入る。
観客も年をとっていたりするが、これがわずかながらも
いい余韻として残る。
いい音楽にめぐり合えること、
それは人生をめいっぱい輝かせることなんだと思った。
モット・ザ・フープルというバンド名も、
「すべての若き野郎ども」という曲名も、この映画のポスターを見るまで
まったく知らなかった。
映画のタイトルにもなっていた、この曲名に魅力を感じ、
わからないまま観に行ったが、十分楽しめた。
十三の第七芸術劇場でのレイトショー。
長髪の若い男の子がいたりして、普段と少しだけ違う雰囲気。
音楽への熱い情熱を間近で感じたひとときだった。