噛みつき評論 ブログ版

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同じニュースを2度見せるNHK

2018-12-16 22:45:50 | マスメディア
 些細な事だが、気になることがある。正午のNHKニュースでは全国ニュースの後に続いて地方ニュースがある。時々起きることだが、例えば大阪近辺で大事件が発生すると全国ニュースでそれを報道し、続いて全く同じ内容を大阪版の地方ニュースで放送する。視聴者は5分か10分の間に全く同じニュースを2度見せられることになる。さらに夕方のニュースでも流すことがあり、3回も同じことを見ることになる。

 見なければよいだけのことだが、放送する側の姿勢を考えると腹が立つのである。視聴者はNHKに金を払って視ているのであって、何回も同じ内容を放送されるのは馬鹿にされていると思うし、また手抜きであるとも感じる。誰もがずっとテレビを見ているわけでないので、重要ニュースを繰り返す必要があることはわかる。しかし正午のニュースのように続けてする場合は理由にならない。同じものを地方ニュースで繰り返すのならば、せめてもっと詳細を報道するとか、別のコメントを入れるとかの工夫が出来る筈である。

 相手の気持ちを考えることはとても重要であるから、発信側、つまりNHKの身になって考えよう。もしあなたが講演で話をすることになったとしよう。そこで同じ話を2度繰り返したらどんな反応が返ってくるだろうか。聴衆を馬鹿にしているのか、無礼ではないか、あるいは講演者の頭がおかしくなったのか、といった反応が返ってこよう。

 NHKといっても聴衆に対するひとりの講演者の立場と同じである。特別扱いする理由はない。こんなことが何年も、何十年も続けられてきたわけだが、その背景にはNHKの体質があるのだろう。その体質は誠実や謙虚という言葉で表されるものではない。恐らくその逆である。無礼な行為は、裏では視聴者を見下していると判断されても仕方がない。「皆様のNHK」がむなしく響く。