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"It never gets easier, you just go faster."

チビ登山第72座 木曽駒ヶ岳、宝剣岳、ソースカツ丼岳

2017年08月30日 | 登山


すっきりしない天気が続いた2017年の夏山シーズン、最後の最後に極上の青い空を見せてくれました。
今シーズン最高の天気だったそう。


お昼に新橋にいた。午後五時には標高2900mの山荘前でコーヒーを飲んでいた。

日曜日午後4時に小田原に集合という縛りがあったため、西方面で高度が高く、天気がよさそうなところを探していたところ、木曽駒ヶ岳が候補にはいってきました。
しかし、土曜日も実は幼児の用事があって、新橋駅午前11時半に出発という制約下での行動。東京から駒ヶ根までは約4時間。そこからロープウェイに乗ったとすると山頂駅の到着は5時前後。山頂駅から宝剣山荘まではたったの40分で走破できるとはいえ、日没の迫ったその時間帯に2600m級の登山をいきなり開始するのは現実的ではない・・・と思っていたらこの時間にも登山する人はちらほらいるらしい。電話してみると、『最終ロープウェイから山荘を目指す人も数人いますよ~』とのこと。それならば、渋滞につかまらなければいってみるかとと思い決行。

中央道の渋滞はふつうにつかまるも、時間の経過とともに渋滞は緩和され結局11時半新橋スタート、駒ヶ根の菅の沼バスセンター到着は15時半だったか。




終バス一歩手前だったので、バスの乗客はたった5人(笑)。みんなロープウェイにのってさくっと山頂にいくそうです。


バスにゆられてしらび平まで、途中野生の猿の群れをパスしながら。

ケンカ(じゃれあい?)をしている二匹や、生まれたばかりの子ザルと母ザルを見つけたりして、チビ太大興奮。


ロープウェイは当然ながらガラガラ。7分半で一気に標高2600mの高みへ。


気温は16度でした。


一気に高度を上げてきたので、高山病にならないよう、ゆっくりと行動開始。しかしながら、どうやら父の方に高山病の兆しが。


ホテルの前で手動インスタをしたりして20分ほど時間をつぶし、5時少し前にスタート。


日没が気になりますが、まだまだ明るい。コースタイムは40分なので、大丈夫だな。西日さす静かな千畳敷カールを歩きはじめます。


こんなところにも雷鳥が








20分ほど歩くと岩場の急登になります。穂高のザイテングラートもこんな感じなのかな?


頭上の青空があるところが乗越浄土、言い換えるならば峠天国。先行する韓国人パーティをパスして、快調に登っていくチビ太。一方そのころ父は高山病か頭痛に悩まされておりました。




あっけなく乗越につくと、御嶽山に沈む夕日ショーがまさにはじまらん、という時間帯。




いそげ、いそげと山荘に入り、ソフトクリームを買い、山荘の裏側に行きました。














山荘前の秘密基地にお店を広げ、スパゲッティカルボナーラを作って、そのあとはビール片手に夕陽を眺める優雅な時間。


こんなゆっくりとした時間がすごしたかったんだよな・・・といいつつ風が強く外に長居はできなかった。(朝方は気温6度まで下がったそうです。)








いつもの山小屋ですと日中行軍の疲れで、8時前には既にねむくなっているはずなのですが、今日は1時間も歩いていないので、お目目パッチリ。パジャマに着替えて山荘内を走り回っておりました。宝剣山荘はなんとなく北岳山荘に似ています。我々があてがられた寝床は個室ではなく、雑魚寝スペース。既に多くの方が寝息を立てていて、自分たちのスペースに行くには布団を乗り越えていかなければいかず、『ここが今日一番難しい岩場』と言いながら遊んでいました。岩場歩きの要領で、踏み外すと「イテッ!」と声がする岩場です(笑)


深夜、木曽駒ヶ岳での御来光を見に行くといったグループが2時過ぎにごそごそし始めたので、つられてチビ太も起床。枕元に窓があったので、そこから頬肘ついて満天の星空を眺めていました。3000m近い山頂で息子と星空と流れ星を見る。これがやりたかったんですね~。寒くてすぐに布団に引っこみましたが。












朝4時過ぎに朝食(自炊)をして、軽くお腹を膨らましてから5時過ぎに出発。


小屋から50分と少しのところに木曽駒ヶ岳はあります。近いな。






まず、山荘のすぐ横に中岳があり、緩やかな岩場の斜面を登るとすぐ到着。




そこから木曽駒ヶ岳の山頂と頂上山荘、テン場が見えます。

テン場をすぎると木曽駒ヶ岳への登り返し。あまりにも楽チンすぎて物足りない。





広い山頂に出ると、北アルプス、槍さんと穂高さんがやっと姿を現しました。360度全部見渡せます。










特に南アルプスは南部の山もしっかりとらえられていいですね。この山頂は長居しないと。


ゆっくりしていたら団体さんが登ってきたり、ドローンで山頂の風景を録画し始めたり、なかなかにぎやかな山頂でした。


この時点では宝剣岳は危ないと聞いていたのでチビ太と相談して決めよう、基本はパスのつもりでした。


中岳の山頂を巻く道を選択。





これが結構切り立った岩場のバリエーションルートで、冷や汗ものでした。






これがいいウォームアップになってしまったのか、宝剣岳を目の前にチビ太が俄然やる気を見せ始めます。

父『小っちゃい子にはあぶないよ。お兄さんになったら行こうね。ね?』
チビ太『大丈夫!絶対安全登る自信があるよ。それに、ここまで来て登らないのもったいないでしょ』
父『その考えが遭難を生むの!勇気あるてったいが大事なのよ。』
うちの子もそんな生意気をいうようになったか~

そして『ばりえーしょんるーと』という登山用語を覚えてしまった六歳児ってなにw

宝剣山荘から見上げる。頂上直下の岩場が難しそうだ。



まずはヘルメットをレンタル(700円)してテンション上げていきます。


実際岩場を登り始めてみると、普通の岩場と鎖場で大したことない。


遠くから見上げた山頂直下の箇所も難なくクリア。これなら余裕・・・と考えていたら、最後の最後にヤツは待っていました。




それは山頂直下にある5m位のルンゼ(岩溝)を横切るトラバース。

岩場に小さなステップ(脚置場)が切ってあるので、大人にとっては難しくないトラバースですが・・・
六歳児はステップまで脚が届かない(滝汗)
脚が届かないから、自ら足置き場を即興で見つけるしかない(焦)
六歳児途中で楽しくなったのか、ふざけはじめる(驚)
鎖持つ手もおぼつかない(不安)

子供キャーキャー、大人ひきつった声。介助しながらそろーり、そろーりとトラバースして、山頂へ。






あぁ、怖かった。そしてとなりのチビ太は達成感にひたってるw


流石に岩の上に乗る勇気はなかったそうです。






この後は、またしても冷や冷やトラバースして下山。






宝剣山荘よさらば。


乗越浄土から下り始めると、ロープウェイの時間と重なったか、下から登山客が次から次へと押し寄せてきます。
8月最後の土日、しかも好天なのでこの日は本当に人が多かった。お昼過ぎに下山する人は最長で2時間ロープウェイ待たされたとか。

千畳敷カールを下りながら、さっきまでいた宝剣岳のほれぼれとする雄姿に見とれます。







本当に、最高の天気でした。


千畳敷ロープウェイ駅の土産もの売り場で、自身のマスコットキャラを発見。






ママへのお土産はオコジョのバッジでした。


号外 チビ太ソースカツ丼大盛300gカツ部分は完食
木曽駒ヶ岳、宝剣岳に続いて日本三大ソースカツ丼に挑戦。『おらは絶対登りきる!』宣言通り二切れは残しましたがそれはお持ち帰りにして帰りの中央道、諏訪辺りでペロリ。


写真は去年の使い回し。一年前は大人一人前を二人でシェアしたのに、父子成長中!?

出発時刻/高度: 16:50 / 2639m
到着時刻/高度: 10:00 / 2635m
合計時間: 17時間9分
合計距離: 6.71km
最高点の標高: 2924m
最低点の標高: 2603m
累積標高(上り): 367m
累積標高(下り): 398m


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