Velo-city

"It never gets easier, you just go faster."

チーム監督としての一日

2008年07月27日 | 超級山岳
去年は6人で開催した大弛峠OFFでしたが、今年はなんと3倍近い人数が。二年目にして、超級山岳祭りに昇格しました。勇躍日本のガリビエ峠を登り始めましたが…


(写真提供:Shigemixの重力に逆らう部屋)

スタート後100mで、メカトラでリタイア。
この呪いは、本当です。
魚師さんを日本海に連行しなくては…

チーム監督も楽しいですが、やはり楽しそうに苦悶している皆さんを見て、一緒に苦しめない苦しみに苦しみました。
苦しみたかった~


帰路。中央高速の渋滞をさけ河口湖へ山道を抜けると、雲海の富士のお出迎え。


道の駅牧丘を出て、3グループにわけてスタートです。まずはA部閣下が先頭を牽いて、長い直線を登り始め、あっというまに視界から消えました。


第二グループでスタート。快調に先頭を走りますが、あまりリアの変速が調子よくありません。よく外れる感じ。おかしいなぁ?と思った矢先

「グォワシャ!」

リアディレーラーがチェーンを巻き込み、ありえない方向に骨折し、関節からもげています。リアエンドも曲がってしまい、走行不能です。とうとう私にも怨嗟が襲ってきたか…


とにかくもう走れないので、これから2kmくらい駐車場までシクロクロスダッシュです。
(どうやら前日自前で交換したチェーンのコネクティングピンが完全にこじられていなく、極小ミリピンのお尻がはみでていたらしく、そこが巻き込まれたみたいです)

駐車場に戻り、補給用の麦茶を買って車で登り始めます。

林道に入ったところで第二集団の生協さんと苦労人さんを捕獲。麦茶サービスをします。その後、さくぞうとニョホホさんを捕獲。その前を第3集団のShigeさんとカズノさん、その尻にKiyaさんが喰らいついています。炎天下のワンちゃんよろしく、Kiyaさんの息づかいが激しいです。「ハッハッハッハ-ァウアウ」と頑張っていやす。

その後、車のアクセルをグイーンと踏み込んでどんどん先行ライダーをパスしていきます。林道をぬけ、視界が開けると第一集団のK内さんが。
…ということは、先頭はA部閣下か。無茶なペースだ…
そして水場にいくも閣下の姿は見えず。休憩なしで30kmを突っ走るつもりか…
乙女湖を抜け、一直線の登りを過ぎても閣下の姿が見えない。いよいよ道に迷ったか?と不安になり始めた矢先、以前の未舗装区間の前方に、蒼い影が視界に入った!

なんちゅうペースだ。

この後、平坦区間を終え、山頂まで8km地点で全員を待つことにした。


山の懐
鳥のさえずり
蝉の声
山際から入道雲

いつもは心拍数180で登る山の稜線を、心拍70でぽけ~っと眺めるこの
し あ わ せ。


閣下が先頭で残り8km地点にやってきました。


猛追するクライマーデュオから逃げ切れるか?


その6分後、時速20~25kmくらいでかなりペースアップした例の二人がキタ!


速度域が違う!


スーパーマンひらひらになる速度だ。先頭吸収は時間の問題か?
(結局shigeさんは2時間をきったそうです。おそろしや~)


ほどなくしてKiyaさんも通過


K内さんと仙人も追い上げる


第2集団のさくぞうが、下ハンダンシングでやってきた!


山頂までまだ8kmだぞ~。過剰サービスですよ~


口が
ハヒー
と言っています。


前方の生協さんを追い上げる、苦労人さん。


↑アンクリング発覚(汗)


ぐるぺったーの二人は、この後私の車のピラーにしがみついて山岳20km走行を楽しんでいました。̀(ˆˆ)́


30kmお腹一杯になるまで登り、お腹ぺこぺこの皆さん。
腹減った~と通りすがりの食料を持っているハイカーにハイエナのようにたかります。


あまりにも高速でステーキを食べるため、周辺の空間にズレがおきてしまった若旦那氏。お疲れ様でした。

季節の限定自転車

2008年07月26日 | Weblog


注文していたキャリアとパニアバッグがISまるYAに届いていたので、夏風邪鼻水をたらしながらお店に行き、れもん号を夏の家出仕様に改装しました。

改造箇所。

タイヤ(これからPanaracer Duro Protex)
チェーン(ずらの新品)
ブレーキシュー(ずらの新品)
ペダル(SPDフラペに戻す)
キャリア (Tioga)
パニアバック (Tioga)
寝袋 (Mont-bell)

重心が低くなったので、いつも乗っている感じの延長で乗れます。これはいいです。
全力でもがいても、ダンシングしてもへっちゃらです。(やんないけど)



明日は大規模大弛峠OFFです。楽しみだ~
14人でごりごり登ります!



第一回 Bex Cup

2008年07月24日 | 超級山岳
昨日のことですが、有給を頂いて、お店のヒルクライムイベントにて、野山で遊び呆けておりました。

標高2000mを越えても、夏は夏。蝉はシャンシャン、気温は30度。暑かった。


何を間違えたか体重別重量級の部で優勝してしまいました。景品はなんとも豪華な山岳賞ジャージ!ヤッタヤッタ!

(写真提供:スタジオぽー)

平日の水曜日にもかかわらず、集まった30人に迫る坂バカたち。
まずは、レース前ドーピングコントロールならぬ、体重検査。

今回は老若男女、カモシカも猪も公平に楽しめるよう、体重年齢別ハンデルールが採用された。つまりは、75kg-(自重+自重量)でまずハンデを決め、それに年齢と性別でさらにハンデを5分単位で付与する、というもの。

30男ニャロには、年齢性別のハンデはないが、重さで何と21分(つまり自転車を含めた重さ96キロ…0.1トン)というルール違反のハンデを頂いた!今までうらめしや~と呪詛していた腹回りのママチャリの重さのスペアタイヤが今日面目を晴らす!



ここでトラブル発生。ニョホホカンチョウによるレギュレーション違反の軽量化、「シートポスト外し」の陽性が出、レースの出走が禁じられた。このあとカンチョウは、シートポストなしのままオールたちこぎで1時間半を登りきった。


料金所をスタートするも、最初はパレードスタートだと思っていたら、みんなぐんぐん引き離していく。「えぇぇえっもうスタートなの!?」
既にtakaさんは芥子粒の大きさ。矢野さん、てんちょ、wakiさんもかなり先にいってしまった。がんばっておいかけたが、あきらめてペース走行に。
クライマーの皆様には追い付けませんわ・・・エンジン焦付き。

スタートしても暑い暑い。
バニーガールもこのとおり、バテバテ。
ダブルボトルの片方を氷水満載にしたので、それをかぶりながら登る。シャキーンと冷やされて、気持ちいい!


後ろ姿がなかなか近づかない、M井さん。


(写真提供:にょ館長

ニコニコ走っていますが、後ろに本Dさんの影がヒタヒタ迫っている…

この後本Dさんにさくさく抜かれる。軽そうだな~

カメラガンマン対決、Yまちゃん。


今日push-bikerさんはMTBにて上位陣を食っていました。


中腹にて社長を捕獲♪


Hさんも捕獲♪


山頂まで後3kmくらいで、麓で抜いて視界から消えたはずの生協さんがいいペースで追いついてきた。残りの平坦は40km近くで交代してペースを上げる。

なんとかぎりぎり最後下ハンアウターでもがいて、90分を切れました…
1時間28分54秒。
(写真提供:にょ館長

猛暑の初挑戦で90分切れたので、よしとしましょ~。





帰りは中央高速経由、T政おじじの楽しい逸話を聞きながらニャロメ号はなぜか尾根幹を経由して横浜に帰ってきたのでありました。

ハンデつきとはいえ、うれしいのですが、おそらく来年以降はルール改正されて

75マイナス自重+自転車重(ただし○○さんを除く)という例外条項を適用されそうな気がします。というわけで、一度しかないチャンスをものにできました。

第二回はスカイライン、第三回はあざみライン、第四回は3本合計タイムで、とはならないでしょうね・・・今後も夏の風物詩として続けていただきたいイベントでありました。

後日譚:帰宅して暑さのあまりパンツいっちょで扇風機にあたって一晩寝たら、強烈な夏風邪をひきました。みなさん、寝るときはレーパンをはいて寝ましょう。

誰がためにワシはこぐ

2008年07月20日 | 長距離

初の日本全景地図の掲載だ!ヤッタ!(クリックでジャンプ)

第壱章 DARKNESS: 果てしなく続く闇の関東平野
第弐章 CONQUEST: 頂にたち、関東平野を征服す
第参章 THE FORGOTTEN: 事件発生
第四章 THE DEJECTED: 現代社会の名無しのゴンタ
第五章 MESSIAH: 救世主
第六章 LESSON: 人間モルモットとしての価値
第七章 A THANK-YOU-NOTE

第壱章
Darkness: 果てしなく続く闇の関東平野

↓走っても走っても坂東の国



夏も盛りの三連休前夜。金曜日。
いつかはやってやると、構想一年。太平洋から日本海まで、渋峠越えで、ほんとに一日で行けるか、試してみた。会社から帰り、支度を整え、10時に就寝。

寝れない…
興奮してお目々パッチリ

しかたがない、寝ずに出発だぁ!

(編集部注:旅の前半の写真がごっそりSDカードからデータ抜けしていました。こんなデータ紛失ってあるんでしょうか?というわけで、写真の記録は、渋峠登頂直前からスタート。それまでは、駄文を弄し風景の解説に代えます)

まずは、お約束、太平洋にタッチから。
ふれ~ゆにて、独り出初式。このとき日付が変わった。

まずは15号線を六郷方面に。環状八号に入ったら、しばらく道なり。深夜なので交通量も少なく、意外と走りやすい。ちとネムイが、何せ今日は300kmの長丁場、省エネ走行で30kmをぎりぎり越えるか越えないかの域で巡航する。関越の入り口のところでキャンプ道具満載のバイカーに「どこにツーリングですか?」と声をかけると、北海道とのこと。いいなぁ。チャリダーの俺も二週間後だ!

和光を左折して、254(川越街道)を北上。だんだん景色が田舎になってくる。
川越の手前で、ファミレスで大休憩。ここまで3,4時間。これからは長い。しっかり補給を取らなくては、ということで、ドリングバーを全部空にする勢いで飲みまくる。

闇夜に浮かび上がる満月が、自分の左サイドをずっと固めてくれていた。満月が目線の高さまで落ちてくると、東の空が明るくなってくる。夜なのに、蒸し暑い。サングラスは曇り、深夜のコンビニのガラスが外気の湿気により一面曇っていたのには萎えた!

東松山から407号線。標識に小川、と出た。私の生誕の地だ。

熊谷にて、夜明けを迎える。日本で一番暑い町も、夜明けだからまだ蒸し涼しい。左におれて、17号(中山道)に乗る。
本庄近辺を走る頃、そろそろ眠気がピークに。何しろ、24時間前日から寝ていないのだ…どこかにいいあんばいの場所は…っと。
ありました!新庄の公園のベンチにて、朝寝。
太陽の光線で目が覚める。30分くらいしか寝ていなかった。脚全部にインドメタシンを塗ってマッサージしてから、再出発。

おぁ!脚がクルクル回る!復活!

高崎から、25(三国街道)号線に入り、渋川を目指して北上する。日はすっかり高くなり、8時を過ぎた。気温を見る。32度。まだまだ暑くなりそうだ。とにかくたくさん水をかぶり、たくさん水を飲む。コンビニ休憩は何度したのだろうか…

渋川から、長野街道(通称日本ロマンチック街道)にはいる。ここからは勝手知ったる道。少し安心した。そして、渋峠までの登山口、草津まであと40kmと出た。イェッェィィィッス!だが、この時点で走行距離が自分の予測を大いにオーバー。既に200kmを越えんとしている…だんだん脚から元気が吸い取られいく。
まずい、まだ日本海までの行程半分じゃないのか…それなのに、何でこんなパワーがでないんだ…
岩櫃城を越え、我妻佳代(古っ!!)、じゃない吾妻峡に差し掛かろうとした頃、突然

BONK!

という音が立ったかどうかわからんが、確実にハンガーノック警告音が体内で鳴った。タイミングよくドライブインが左手に。時は10時半。
切れていた水分を補給し、日陰にへたりこむ。
気をとりなおして食堂でタンドリーチキンカレーを注文するが、疲れたお腹に入っていく予感がしない。だが、これが私のガソリン。食わねば燃料枯渇にリタイヤです。

がんばって食べていくと、その、滋味というか、栄養分が体内にサーッと吸収されていくのが分かります。やはり、ハンガーノック一歩手前でした。(ゼリーやお菓子では絶対に200km以上は走れないということ)

すこし元気も回復し、吾妻峡の日陰のベンチでまた40分ほど昼寝タイムです。ハイカーが横を歩きますが、気にせず爆睡。12時。さあヒルクライムの始まりです。本当は渋峠は12時に登っておきたかったのだが(←そのためには前日の夜6時に出る必要があるな)



長野街道に入ってから、ここまで400mほど標高を長い距離をかけ登ってきた。
渋峠が2172m、草津の標高が1222m、そして草津への交差点、大津が638m!
そう、実は、渋峠ヒルクライムは、大津から考えると2枚腰になっているんです。
草津から白根山を登って満足してはダメ!ダ~メ!
それは、いきなり前菜もデザートもなく、ステーキだけ食べるようなものです。
しかも、大津から草津まで、この区間が容赦ない。草津から上は、絶景のごほうびがモチベーションを高めてくれ、勾配も比較的ゆるいのですが、大津~草津は、景色もたいしたことない上、勾配が・・・
時々壁があります。

しかも気温32度。不安たっぷりで、酷暑の中25kmのヒルクライムを始める。

第弐章
Conquest: 頂にたち、関東平野を征服す

大津の交差点で気合を入れなおして、草津までの第一次ヒルクライムの開始。草津まで辿り着けば、絶景が背中を押してくれる筈。とにかく草津まで8k、我慢、我慢だ。

登りだしていきなり悟る。
脚が売り切れている…
時速10km以下
暑い…日陰がない…

熱中症の危険を感じながら、上がる体温におののきつつ、山岳用へたれギア34 x 28Tあざみスペシャルを回す。というかマジ暑い。いつ奴が襲ってきても不思議ではない。

日陰で一回休憩をいれて、やっと草津道の駅に到着。

この体調では、これから20kmの渋峠ヒルクライムに耐えられない。たまらず草津の湯畑へ。目的は、足湯。

三連休ということもあり、大混雑であったが、なんとか足湯に漬かれた。20分ほどマッサージして、血液中の乳酸を流してから、再スタート。

カーブを曲がり、登っていくと、前方に待ちかねていた、白根山の緑が
ちらり
ちらり
と見え始めた!

もう200km走りボロボロだが、やはりヒルクライムの神様はいたようだ!
「やはり俺はこの峠がだいすきだぁ~!」
と思わず叫んでしまった。体中に鳥肌が!

殺生が原を過ぎ、Z坂を過ぎ、白根山を前方にすえて、終始「笑顔」で登っていく。
速度は10kmだが…気持ちよすぎる、疲労困憊でも、それでもこの峠のあたえる麻薬のような高揚感は代えがたい。

空に突っ込む


途中の展望台で、自転車を降り、今まであがった来た道を見る。

いや、上がってきた道路ではなく、来し方を、見る。
眼下の道だけではなく、あの山も、あの山の向こうから、ずーっとむこうからこの足でここまでやってきた!山の向こうの、関東平野の端っこの、太平洋からここまで来た!

鳥肌がたってくる。なんなんだこの快感は
達成感?高揚感?充実感?いや、

征服せし者の快感だ!

たとえていうならば、城の天守閣の一番高いところから自らの領土を眺める殿様の快感だろうか…

うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!と気持ちよく叫んでみた。

↓こんな雪場をつかってスキーをしている変態さんがいました。


↓白根山でソフトクリームをぺろりとなめ(編集部注:特大の*)た後、今度は渋峠をめざし稜線をつなぐ。絶景かな絶景かな。


気温もやっと20度くらいになったかな?水の消費量も減りました。


そして…何キロ走った後か知りませんが、夕方四時半、とうとう渋峠に降り立った。
イェス!


何度登っても、天国です。渋峠


だが、時間が押している。直江津まで、あと100km。日没には、間に合いそうにない。とにかく急がなければ…
まあ、この後は2000mの標高を一気に下るだけなんで、気楽といえば気楽だが。

第参章
The forgotten: 事件発生

山頂から、麓の町までは30kmに及ぶダウンヒル区間。
今までさんざん足に乳酸をためていた足を、クルクル回しながら高速ダウンヒル。
だが、その頃山頂の白根山レストハウスでは
『にゃろめさ~ん ニャロメさ~ん おい、このやろう、ニャロメ~』と館内放送で自分が呼ばれていたのを知る由もない…

途中休憩してもよかったが、結局先を急いで下る。これが命取りだった。

360度ループ橋。バイク軍団のお尻にひっついて恐怖の高速ダウンヒル。


麓の湯田中を過ぎても、緩斜面は続く。何もしないでも50km巡航。気分だけフォイクト&カンチェラーラ♫♪
ここまで267kmか…あともう少し、飯山の山を越えればあと40kmで日本海だ!



日はたそがれ、影法師は足長に。あの山霞の向こうから降りてきた。


グランドフィナーレに向け。テンションはうなぎのぼり。体力はスッカラカンだが、なんとかぎりぎり、届きそうだ。


第四章
The dejected: 現代社会の名無しのゴンタ

あと50km 
富倉峠を300m上れば、35kmのダウンヒルで、日本海到着。あと3時間。

のはずだった。

このコンビニで気づいた。やっと。


さ~てジュースとおにぎりで、腹ごしらえしてっと。
ガサガサ。
んんっ?
ゴソゴソ
れれれっ?

ない…
にゃ、にゃ、にゃぁい!

さ、さ、さ、財布!

し、し、し、白根山の頂上に忘れてしもた!


この後の状況:
1 しばし路傍の石となる。
2 YOMEに事情を報告する。
3 白根山レストハウスに電話するも、営業時間…終了
4 長野原警察署に電話するも、届出なし
5 飯山警察にて、紛失物届け

さあ、これからが問題だ。

家から280キロ
所持金は…ゼロ
持ち物…自転車と装備。そんだけ。
身分を証明するもの…なし。何にもなし。
携帯電話の電源…ちとヤバい
体力残りゲージ…ほぼゼロ
モチベーション…ぐだぐだ
仮に財布があっても、2000mを再び登れる体力…スッカラカン

どどどどうする。裸一貫荒野の大地だ。

6 飯山のビジネスホテルに行き、正直に事情を話す。
7 当然初めてのケースで双方困惑したが、身分証明は妻がファックスでしてくれ、代金は後日書留で送ることになった。宿泊代+食費+千円の雑費。担当のK林さんあなたは命の恩人です。ありがとう。
8 とりあえず寝床は確保した。しかし財布はみつかるのか?見つからなかった場合、一文無しで横浜にどうやって帰るのだ?不安をかかえたまま、疲労困憊であっという間に寝る。

翌朝…

8時半に起床。すぐに白根山に電話。
「あ~。財布の人。」
この声が、電話先で聞こえたとき、安堵感で内臓のどこかが溶けていった…よかったよかった。

先方に「体力すっからかんで山を登れない」事情を説明し、結局白根山から車で一時間の麓の道の駅までブツを降ろしてもらうことに。


11時に待ち合わせができたので、これから20km後戻りをして、待ち合わせ場所に向かう。昨日悲壮感一杯で越えた川は、千曲川でした。向こうに見えるは、高社山(高井富士)、向こう側が、北志賀高原。


そして、湯田中への登り返しで、皮肉にも300kmに到達する。

第五章
Messiah: 救世主

道の駅にて待つことしばし、ピンクのワイシャツを着たそれらしい人が現れた。
おお(・人・)救世主登場。

お礼をし、昨日の発生状況、向こうの人が心配していた旨、などを聞く。
どうやら疲労困憊でチョコソフトを食べていたテーブルに忘れていたようだ。
先を急ぐとろくなことが起きない。反省。

車で麓まで届けてくれた人は、白根山レストハウスの支配人その人でした。
感謝感謝 (・人・)

私にできることは:
① 来年のツールド草津に出場する
② 渋峠の宣伝部長になる

というわけで、これからも渋峠の宣伝をさせていただきます。

この後は、渋温泉の風情ある温泉街を冷やかし、長野へ進路をとります。
と、ここで、携帯の電源が切れた。
携帯ショップを探していたら、信州中野の町中でAUショップを発見。
入店したときの携帯と出店したときケータイが、機種変していたのは怪我の功名か。


ながの電鉄。長野と松本は東急の電車が第二の人生を送っていると聞く。確かに小田急のロマンスカーも古いのが走っているし…
信州中野から乗車したら、車窓の風景は信州だが…


私を育ててくれた日比谷線型車両でした。ナツカシス。
この形は、よく冷房が完備されていないことが多く、夏乗るとなんか貧乏クジひいたみたいだったな。

この後、長野駅を3時に出発。自転車で16時間の道のりを3時間で帰ってまいりました。

長い戦いは終わった。人に心配をかけ、残り60キロのリベンジを残したまま。

第六章
Lesson: 人間モルモットとしての価値

旅先のトラブル対策
① 独りでいくと、トラブル発生時に身内に迷惑がかかってしまう。なるべく仲間で行くべし。
② 財布の中に、携帯の番号、家族の携帯番号などを入れておく
③ 所持金は、小分けにしておく。
④ できれば、自転車保険も加入しておく。
⑤ 携帯電話の予備電源を持っておく。
⑥ コンビニ補給を過信せず、しっかり座席で飯を食う。

Coast-to-Coastをするにあたり、留意すべきこと。
① 出発は、前日六時がよい。
② 時間に余裕があれば、補給や睡眠も無理なくでき、ペースが維持できる。
③ サロメチール、バンテリン系のクリーム(これは大正解。休憩のたび刷り込んでマッサージしました)
④ 地図はツーリングマップルでオケ。
⑤ UVアームカバー。これも大正解。暑くないし、日焼けによる疲労はゼロ。
⑥ ギアは軽めで。私には最低27Tが必要だった。28Tは楽だった。

第七章
A Thank-You-Note

お世話になった人々
YOME…あやうく自転車類打ち払いの令をくらうところでした。
飯山のホテル、ノーブル飯山のK林さん…こまった案件に対応してくださり、ありがとうございましたm(_ _)m
白根山レストハウスの支配人…3連休の稼ぎ時に、一介の自転車乗りのために2時間を削ってくれ、ありがとうございました。これからも渋峠を宣伝して参ります。

家出からの召還

2008年07月20日 | 超級山岳
自宅を夜十二時に家出し、夜通し走り続けて夕方4時渋峠到着。
しかし、このとき事件は既に起きていた。2000メートルを一気に下り日本海まであと60キロだという地点。とんでもないミスに気付く。

ない…
サ、サ、サイフがない…
ニャイ!

家を出て280キロ。
所持金…零
身分を証明するもの…零
残りの体力…零

現代社会に取り残された一台の自転車と名無しのゴン太

どうする?俺

つづく

レーパンと海パン

2008年07月16日 | 平地、スプリント
日曜日の記録。
山に登ったので、次は海にいくべさ、と水着をはいて行って来ました三浦半島

前日の超級山岳、翌日元気に回復するほど若くはない。鉛のような足をどろどろと回しながら、山下公園へ。
今日は暑くなりそうだ~

前日箱根往復のニョ氏と、山岳に挑んだ二人なので、勢いスローペース。
産業道路もぬるぬる進む。先頭なんてとうてい牽けないので、道を知らない振りをして牽引は全部ニョさんに丸投げ。


しかしなんですかこの発達したふくらはぎは!


原始人の肉ですな。


そんな3人組、とうとうクロスバイクの後ろでドラフティングを始めるというていたらく。

34度の酷暑の中、頭から水をザブザブかぶって冷やしながら、三崎口までやってきました。



あまりの暑さに、きゃっ・・・ほう、とテンションもグダ下がり。

こんな感じの裏小路を抜けると、目の前に田舎の砂浜が広がります。

海だーぁ!脱げー!飛び込めー!


灼熱の砂浜をダッシュで駆け抜け、ちゃぷんりんこです。


生協さん超リラックスˆˆ)

波間にぷ~かぷ~か浮かんでいると、沖合いになんか見えます。

自転車?

近づいてきました。どうやら漕げるサーフボード、Surf Bikeらしいです。
好奇心旺盛な生協さんが、さっそく試乗させてもらっていました。



沖合いを高速で爆走しています。さすがIS丸YA No.1スプリンターです。ポジションの出ていないバイクでも、ぐわんぐわん暴走しています。

次は私の番です。


体重制限80kgのサーフバイクに、84kgのお腹が大弛親父が坐乗します。ようそろ~


出航と同時に転覆落車です。曲がるときに倒れこむとあっというまに転覆します。曲がるときは、ハンドルだけで曲がり、なおかる体重を「アウト」にかけるそうです。

↓見本


気を取り直して、再挑戦しますが、このあと3回転覆しました。オゾロジー

おまけ
ホーナー君、やるなぁ

蒼穹の青と、緑のトンネル:大弛試走

2008年07月12日 | 超級山岳


7月27日の試走に行ってきました。


教訓。
「ルート設定は、無茶をせず。」

↓無茶だったルート
走行距離110kmでしたが、そのうち平地は5kmぽっち。あとは登りっぱなし下りっぱなし。もう下り飽きました。


登っているときは、大空の青が天上を支配し、
下りは緑のトンネルを風景が後ろへ飛び去っていく。
太陽の光あふれる週末でした。青と緑の残像が横浜に帰ってきてもなお、残っています。

+++試走でわかったことメモ+++
●本番のコース設定は、欲張らず
●ボトルは2本、片方は体ぶっかけ用。
●日焼け対策を必須
●アブや蜂の大ファンクラブが結成されるので、集団分断のため虫除けスプレー
●車組、アップを忘れずに
●下る前にタイヤの空気圧は抜く。

前日にニョホホ先生と、火の玉クライマーS藤さんの参加表明をいただいたのですが、予定コースを連絡したところ、ドン引きされました。確かに、大弛~柳沢~松姫峠は、富士山3本より厳しいかもしれません。

結局、大弛峠+αにコースを変更して、生協さんと行くことに。
車を牧が丘道の駅にデポして、8時半に登り始めます。

■大弛コースガイド
簡単にいうと、ヤビツを3回登ると思えばよろしい。
距離30km, 平均6%, 獲得標高 2000mと、まさにヤビツを並盛とすると、峠界のメガ牛丼だ!

ど―――ん
牧が丘のストレートは単位でいうと3蓑毛くらい?
2km登って平均8%


スタートと同時に、心が複雑骨折するので、心拍数を上げすぎないよう、徐々にペースアップ。
おいっちにーさんしー


真夏の甲府盆地は、暑い!この日は34度。直射日光がじりじりと肌を焦がす。
ボトルを2本持って、片方は頭からかぶって体温調節するがよろし。

今日は比較的足も軽やかに回り、休憩なしで林道入り口の橋まであがってきました。


林道にはいると、九十九折区間。じりじりと焦げる日光も、緑のトンネルに阻まれやってこない。今までかいていた汗が急激に冷えていく。傾斜も緩くなり、体温もさがり、だいぶ楽になった。酷暑のアスファルトから、冷房のきいたコンビニに入ったとでも言おうか。


区間でいうとヤビツの蓑毛を越え、~菜の花台までのルートに似ている。
ただし距離は3倍。


高度がぐんぐん上がっていく。もう1000mは越えたか。
最初のストレートで出鼻をくじかれた生協さんも、だいぶ調子を戻してきた!

Lo and Behold!
後ろには黒富士が!
次々と広がる絶景にテンションはあがり、ペダルも軽くなっていく。
ただし体が軽くなっても、ペースはあげない。まだ全工程の1/3くらいなのだ。
この区間、金峰牧場まで…8km平均7%




乙女湖まであと、3kmの看板が見えると、森の天蓋は開け放たれ、また日向にでる。
だいぶ登ってきたので、気温もマイルドになってきた。
おおきく谷沿いに眺望がひらける箇所があり、その真ん中あたりに水場がある。


ここで、水を補給し、頭から水をかぶる。気持ちイイィー

湖を左手にダウンヒルをすると、中間地点、乙女湖だ。


ここにもミニ蓑毛が
1kmを平均8%で登る


再び大弛への林道、川上牧が丘林道に入る。


去年までは担ぎが入った未舗装区間が、舗装工事完了していました!これで大弛峠は山梨側は全面舗装ですね!

その区間が終わると、大弛峠のいいところ、足休め区間がやってくる。
4.5km に渡り、平均3%区間が続く。
「大弛峠まであと○km」ポストが、あと8kmになるまで、体感ほぼ平坦。
アウターにチェーンをかけて、20km以上で乳酸とばしてクルクル回す。

富士山は見えなくなったが、今度は南アルプスが左手に顔を見せる。

標高が2000mに近づいてくる。残り8kmは平均7.5%。
時速は10kmくらい。さっきから虫が増えてきた。アブやら、ミツバチがまとわりついてくる。
こんなところで刺されたら泣けてくる。だが、私にできることは、何もない。
どうやら前を走る生協さんも、背中にアブやミツバチの大アシスト団を引き連れている。

「チッ」左の臀部がちくりと痛む。アブにさされたか?

え~い。俺にまとわりつくな!お前ら!
突然アタックをする俺。小さなアタックにより、虫集団をふるいにかける。
数秒後、後方確認。

アブの軍団、追走中。ひ~!

再びアタック!
もう一度アタック!

・・・振り切れませんでした。

こんな感じで、小刻みなアタックを繰り返した私と生協さん。頂上3km手前ですっかり疲弊状態。


景色が雄大になってくる。
目標の大弛を見据え、目の前には日本百名山のひとつ、金峰山がそびえ立つ。山頂の五丈岩がだんだんはっきり見えてくる。


木製のガードレール区間が始まると、ゴールもやっと近づいてきた。

そして、頂上手前でエースの牽引を追え、生協さんを発射したのち、スタートから2時間半でゴール・・・遅すぎる・・・
去年と同じタイムですが、去年よりぜんぜん楽に登れました。

頂上にて、大いに弛む


頂上では、ケルビムにのったランドナー乗りとしばし歓談。帰路は、彼のお勧めの焼山峠~クリスタルライン~御岳林道~昇仙峡~甲府ルートをとる。地元の人のみぞ知る、大絶賛コースだそうだ!

頂上の気温は約15度。ウィンドブレーカーを着込んで、まず乙女湖まで下る。
途中、温泉宿がありました。27日はここで休憩しましょうゼ。


↓焼山峠を越えたら、200m登ります。のどかです。


林道サイコー!
自転車サイコー!

林道は、先ほどにもまして交通量は皆無。
車と同じ数の野生動物にあいました。





人里はなれた山奥の空間を、この手に独り占めする、こんな贅沢な時間の過ごし方は、そうそうありませんね。

下山ルートは、林道をつなげ、大きく西に回り道をし、時々登り返しもいれつつ、甲府へ迂回して戻るというもの。
大弛峠登頂に2時間半かけましたが、下りはもっと長く3時間半くらいかかりました。


さすがに「もう、下り飽きた。平地走りたい。」と思い始めたころ、走り始めてから90kmでやっと甲府盆地に突入です。

モワッ

気温35度。

今度は熱中症との闘いです。結局、平地区間は5kmほどで終わり、あとは牧が丘のスタート地点まで、200mほど登り返す長い区間をこなして終わりでした。日焼け止めを塗りたくって出発しましたが、一日の最後には、ヒリヒリするほど日焼けしてしまいました。日焼けによる疲労防止対策も、必要ですね。

…というわけで、実に意義のある試走でした。
山にいったら次は海だろう、ということで、翌日の海水浴回復走ツーリングに続いていく。

続く


明日、避暑地に行きませんか?

2008年07月11日 | 超級山岳
暑いし天気も良さそうなので、明日は山岳ですね♪

大弛峠~柳沢峠~松姫峠と自殺志願コースです。

http://route.alpslab.jp/watch.rb?id=2f77e7a8d580a4ed6aefb990f28a096a

電車組は塩山集合8時、車でしたら去年と同じ牧が丘道の駅で、スタートは8時50分にしましょうか?

あまりにも過酷なコースなので、途中リタイアポイントを塩山駅、奥多摩駅、大月駅に設置し、各ポイントに冷たいビールを…

現在エントリー三名なり

旧友と、念願の厚木名物シロコロを食らふ

2008年07月07日 | Weblog
お、俺って焼き肉クサいのか?
今、隣に座った人が別の座席に移動した。

…学生時代の留学友達が伊勢原の大学病院に移って一年、やっと飲みに行くことができました。アツギニストになって一年。まだいったことのないご当地名物豚のホルモンパラダイスに行ってきました。修行の場は本格ホルモン屋、とび蔵

ホルモン食べまくって一人三千円でした。伝説のシロコロも心おきなく煙まみれになって貪り、焼き肉の煙でいい感じで燻されて電車に乗って帰宅です。

月曜日から退廃的だー
Viva la vida

女子厨房に入るべからず

2008年07月06日 | Weblog
昨日は一族郎党大集合で、ゴッドマザーの誕生日を祝う会でありました。
趣旨は、以下のとおり
(原文ママ)

………………………

7月5日、A子さんの誕生日祝い兼奥さん感謝の日夕食会を菊名じじばば屋敷で開きます。
今回、シェフはAきら、Tゆき、Wたる、Oさむの予定です。
皿洗いはAきら、Tゆき、Wたる、Oさむの予定です。

飲み食いふんぞり返り担当は
A子さん、R子さん、A子さん、A子さん、+ちびっこギャングです。

料理担当の皆様、叡智をしぼりましょう。電話一本で解決してはだめですよ。
開始時刻は追って連絡します。

………………………

というわけで、パパ軍団が燃えています。やけどをするほど頭を絞っています

私は、タコスと牛豚ロースの塩釜
T之さんは、ピザ
Wたるさんは、蛸サラダと、レモンチーズケーキ(前日リハーサルをするという用心ぶり)
ゴッドファーザーAきらは…
終始にこやかにしていました。

↓一番燃えていた人。「ぬるま湯45度の男」T之パパ


子供たちの一番大好きなピザを、なんと強力粉から作ってしまいました。
しかもこれに挑戦するは3年ぶりという暴挙。しかし持ち前の研究熱心さで暴挙を快挙にしてしまいました。


私はS広若旦那一子相伝の塩釜です。今回は国家助成金を頂き豚+高級ビーフ。牛ですよ!牛!緊縮財政とおさらばです!


ぴじゃは大好評。やかましかったちびっこギャングを一発で無言にしました。


インフレ塩釜が焼きあがりました。ちびっ子ギャングの棟梁、Y君に破壊させます。
パコッ!


中身はちょうどよいレア。肉汁が染み出ていく。



最高傑作の肉は、あっという間に皆様の胃袋の中で溶かされ消えていきました…

家から一時間で行ける正しい農村

2008年07月05日 | ツーリング
集合時間になってもあらわれない魚師ちゃんの代打として、
おかん練に乱入してきました。



皆午前中にカエル用事があったため、行き先は、寺家ふるさと村

目が現れる、田んぼの緑。







何がびっくりしたかって、カエルの視点でじっくりみると・・・


おたまじゃくしから変身したばかりの、尻尾のまだのこっているベビーカエルがわんさかいたことでした。




途中でfukaさんと○クボさんとすれ違いましたが、どこへ行く途中だったのでしょうか?あと、帰りの鶴見川になぜかカネシロ編集長ご一行がいましたよ。並走していろいろ話しました。

そして、横浜に帰還、
「ちょっと激坂登っていきませんか~」というBKさんの誘いを断るはずもなく、ほいさほいさとついて行った先がこれ。

峯坂



三ツ池裏のこの坂、いや、この坂もすばらしい坂ですが、登りきった頂上の脇、寺の境内のなかに暗峠なみに凶悪なのが一本ありました。調子にのって挑戦するも、最初のコーナーで足つき。一生で3度目の屈辱を味わいました。

そして自転車を押しながらひーひー登っていると
カシャカシャカシャとここぞとばかり写真に撮られてしまいましたよ…

ヘマトクリット値

2008年07月04日 | Weblog
…血液中のこの値が高いと、血液中の赤血球がそれは良く働くらしい。ツールに出るような選手は高地トレーニングをして、この値を強化するらしい。逆にこの値が50を超えると、ドーピング陽性。故パンターニもリッコ(遺伝)もこれ。
逆に低いと貧血だそうだ。

先日健康診断で血液中の高脂質で再検査を喰らい、ウエスト88cmのメタボダブルブルースで結果チャートを眺めていたら…

ニャロメのヘマトクリット値:47.4

ドーピングの嫌疑かけらる!これっていいのか?

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昨日の自転車:
帰宅してローラー台
アムステルゴールド見ながら一時間
シュレックのスプリント見ながら最後の五分は心拍数170以上で
家が揺れる…

夏休み:
北海道 9 days 1000 km
がしたいがチケットが取れない…