Velo-city

"It never gets easier, you just go faster."

1歳11カ月児と大回り乗車

2013年06月16日 | ニャロメJr.




大回り乗車とは・・・大都市近郊区間やICカード乗車券の特例を利用して目的地の駅まで遠回りして行く技である。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%A4%A7%E5%9B%9E%E3%82%8A%E4%B9%97%E8%BB%8A

ゲームのルールで留意すべき点は:
① 途中下車はしない。ひたすら乗り鉄し続けるか、駅構内に居続ける。
② ひと筆書きとは違う。区間が一か所でも重複すると失格。
③ 東京近郊区間を外れると失格。たとえば御殿場線経由大回り、身延線経由、というものは存在しない。
④ ICカードを使った場合、時間制限があったりするので、切符を買って駅窓口で「大回りしてきました~経路は○○××で」と説明する義務を負う。

なお、グリーン車の利用は認められる。乗車券以外で間接的に資本を投下しよう。

++++++

というわけで、行って参りました。
結論から言うと非常に鉄分を補給できました。
明日からしばらくほうれん草はいりません。



まずは最寄りの菊名駅から、隣の駅までの切符を購入
【横浜線:菊名→八王子】620円 37.8km 49分


途中の町田で快速に乗り替えたり。
チビ太は横浜線大ファンなので、横浜線に乗せると車内で「っはましぇ~~~ん!!」と絶叫するので、非常に恥ずかしいです。車内が大変混雑していて、途中で抱っこ紐に切り替えたらコテンと寝てしまいました。

八王子到着。駅弁を買ったり、これからの道中に必要な糧抹をNEWDAYSで補給します。
八高線は30分に一本。接続の関係上一本先に行かせたので、40分以上の待ち時間。そしてチビ太目覚めました。まわりは電車銀座です。


おっ。「ディーディー」だ


なんの変哲もないタキ1000というなかれ。チビ太はこいつに大興奮。

↓(チビ太興奮のわけ)



よく輪行でおせわになったこいつ。そろそろ乗り収めかもだな~。


「ちゅーおーしぇん!」


「あじゅさ!」


さて、やっと八高線の入線です。高麗川まで電化されているので味気のない近郊型電車。そしてこいつはそのまま川越まで行ってしまいます。

【八高線:八王子→高麗川】570円 31.1km 47分


いい感じで空いてきたので、車内でお弁当を広げて貸切電車状態。
八高線というので自転車なみに遅いローカル線を想像したのですが電化区間はさすがに速い!単線であることを除けば横浜線と変わりません。


飯能をすぎて、高麗川に到着。ホームでは高崎行きのキハちゃんがカラカラアイドリング音をたてて待っていました。


待ち時間は30分。急いでおむつ交換、そして運動不足にならないよう階段往復1セット×4。
チビ太と鉄旅行をする際、駅で運動させることが非常に重要です。


軍隊式に腕立て伏せからジャンプもメニューに加えました。


キハちゃんがカラカラ音をがなりたてて出発!今回の旅のメイン区間です。
里山の中を進んでいきます。
【八高線:高麗川→高崎】1280円 65.3km 1時間24分


クロスシート、キハちゃん、駅弁で旅情満点。二人のご機嫌はMAXに。


汽車はしばらくするとわが生まれ故郷小川町に近づきます。
父がここ小川日赤に勤務していたため、3歳の頃までここに住んでいました。
記憶は皆無ですが。家族にメールすると3秒の反応が返ってきました。

昔は田んぼしかなかったんですけどね・・・


途中サングラスをうばって「まーちゃんメガネすゆ!」と遊びはじめました。

いいですのぉ~八高線。心が洗われます。

とはいえ、2時間近い長時間。高崎が近づくと、飽きはじめたのか「まーちゃん降りゆ!」とイヤイヤが始まりました。
とは言えチビ太君、この路線は降りると次の汽車まで2時間以上かかるのだよ・・・
仕方がないので車内をテクテク探検、運転台の真後ろにいったりして誤魔化しました。

汽車は高崎線に入ると速度をかなりあげて、そして高崎駅に着きました。


となりに旧型の湘南電車が、ここでもチビ太興奮。
その理由は・・・



他にもボロばかり走っている(失礼)上信電鉄(下仁田に行く私鉄。かなりマニアック)、吾妻線、信越線、新幹線など走っていて、子鉄的には魅力的な駅でした。
あえて湘南新宿ラインを一本飛ばして(体力が有り余っていたので)、ここでも階段昇降×2


嫁さんにはこれをお土産に。夕食時???な顔して食べていました。


長旅はここで折り返し。ここまで交通費130円なので、さすがにJRさんに申し訳なくなってきたので、グリーン車に乗車。750円の贅沢(笑)
【高崎線:高崎→上野】1890円 101.4km 120分

今回の大回り乗車では、この区間が鬼門でした。というのも、いつも帰路のグリーン車はコテンと寝てくれるのですが、今回は興奮さめやらず、お目目ぱっちり。そして1時間を経過するころには「降りゆ~降りゆ~」とダダをこね始めます。試練!
車内を探検させたり、グリーン車の階段を昇り降りさせたりさせたり、目先を誤魔化していると、アテンダントのお姉さんがクスクスして通り過ぎて行きました。

大宮が近づくとラッキーにもすれ違う電車が増えてきます。
「あっ!こまち!」
「ほくせん!」
「さいきょうしぇん!」

とどめは尾久車庫。ここにはカシオペア、ブルトレ、スーパーひたち、お座敷列車などが停車しています。
カシオペアは隔日運転なのですが、車庫の端っこに他の機関車に挟まれている予備の「釜」を目ざとく発見して興奮していたチビ太君でした。

上野駅構内には絵本でしか見たことのない常磐線が停車いて、もう絶叫(汗)


上野駅の地下ホームで、あこがれの「すーぱーひたち」とご対面。
数か月前、まだ言葉を自由に操れなかった頃、「しーしーてー」と呼んでいた電車です。

【山手線:上野→東京】150円 3.6km 8分
上野駅のホームでは、京浜東北線と山手線が止まっています。
どっちにする?という選択にチビ太は山手線をチョイス。乗車して隣を走る京浜東北線に食い入るように見入っていました。


【東海道線:東京→横浜】450円 28.8km 26分
東海道線はラッキーにも窓側ボックスシートをゲット。やはり対面座席だと子供は落ち着きますね。
そして、長い旅も終り。横浜駅直前で体力の限界。寝てしまいました♪


【横浜線:横浜→大口】150円 4km 10分
大口駅にはママに迎えに来てもらいました。
起きたら夕食ができていました。

結局・・・
運賃:150円
グリーン車:750円
(正規運賃):4960円w
距離:268km
乗車時間のみ:5時間34分

さすがにつかれたのでチビ太が小学生になるまでもうしません。

いすみ鉄道、親子鉄国鉄の旅

2013年06月01日 | 旅行
土曜日朝からの父子遠足がこの半年恒例となってきた我が家。
今週も木曜日あたりからどこにいこうかソワソワしはじめました。(父が)

悩みぬいた揚句、先週途中の無人駅で折り返してきた小湊鉄道を更に進み、房総半島を横断して大回りで帰ってくることにしました。その理由は、小湊鉄道のその先、「いすみ鉄道」は小湊鉄道よりもっとディープなローカル線である、という情報をキャッチしたためです。

養老渓谷の向こう側に広がっていた世界は、昭和そのものでした・・・

+++


まずは先週と同じ、横浜駅を9:35に出発する小湊バスで五井駅まで。五井駅でキハちゃんの御一行に御対面。
さっそく「キハちゃ~ん」とラブコール。


今日は乗り鉄が多く、運動量が少なくなるといけないので、階段その他は容赦なく全部登らせます。


先週買いそびれた「カマトロ丼」、タッチの差で今日も売り切れでした。
あさりご飯を買いました。


先週と同じ汽車なので、今日は1両編成。かなり混んでいました。


キハちゃんドロップスを買ってもらい、ご機嫌。


先週は途中で折り返しましたが、今日は終点そしてその先まで行きますよ。


途中、上総大久保の手前の菜の花畑で、記憶のある田園風景が。
2004年の2月にここの菜の花畑で嫁にプロポーズしました。
やっと場所を特定できた。


トトロがいました。


終点の上総中野駅に到着したキハちゃん。今日はエンジンの調子が悪そうです。


DMH17Cエンジンというそうです。アイドリングのカラカラ音が旅情を駆り立てます。


さてさてこれからが本番です。上総中野駅から西はいすみ鉄道になります。
接続列車が信号のトラブルで到着遅れだそうです。

小湊鉄道は東京から最も近い純ローカル線として少々鉄分の高い人であれば知っていると思いますが、いすみ鉄道はあまり知られていません。調べてみると、「むっ!」と身を乗り出すような要注目な第3セクターなのです。

いすみ鉄道とは・・・
① 国鉄時代は木原線といい、超赤字路線
② 第3セクターになってからも、赤字垂れ流し。2006年度で約1億2,700万円の赤字(売上9千万)
③ 「後2年再建努力をして、目途が立たなければ廃止」と最終判断を迫られる
④ 経営立て直しのため社長を公募。元ブリティッシュエアウェイズ旅客運航部長の鳥塚氏が社長に。経営方針転換。ちなみに鳥塚社長は「てっちゃん」
⑤ 経営再建の目途が立ったため、2009年度に延命が決定。その後赤字経営は続くものの、売上増が続いている。

社長が経営努力をみずからのブログで発信していて、とても応援したくなる会社です。


ではどのようなテコ入れをしているのか、チビ太と一緒に見てまいりま・・・


ギャー!いきなり国鉄型急行機動車キハ28が入線してまいりました。
昭和の頃全国を走り回っていたこの汽車。もう全廃だと思っていました。
つい最近まで高山本線を走っていた骨董品を最近譲渡してもらったんだそうです。
その証拠に、豪雪地帯用のスノープラウがついています。
それを再整備して、国鉄色に塗りなおして、・・・
岐阜の山奥で使われなくなった骨董品を、都心の近くに移して新しい価値を吹き込む。
それでいてイニシャルコストは新車購入に比べれば安い。そして顧客は新車より旧車を好む。
うんうん、いいぞいいぞ。がんばれいすみ鉄道のバランスシート


高山本線。富山以外知らない地名だ


こういう残骸をあえて残すのがうまい!
ちなみにもう1両連結のキハ52ちゃんは大糸線の譲渡車両ですので、「糸魚川」とかが残っているそうです。


車内の中づりは全部社長のコレクションなんだそうです。


車内の演出が細かいです。車内放送はすべて国鉄唱歌のオルゴールがかかります。


「昭和の旅をお楽しみください」と車内放送が流れます。


今、チビ太をこうやって見守っていますが40年前は親父が俺をこうやって見守ってくれたのかな・・・
時は流転する


今日のベストショット。
この笑顔のためにここまでやってきた。


旅は仲良しとクロスシートに限るねぇ。


途中、国吉駅で5分ほど停車し、撮影タイムになります。
こういう演出が憎いです。


ぴっかぴかの国鉄色に塗りなおされています


つい先日までお隣の久留里線を走っていたキハ35系が構内にありました。このポンコツを整備して、キハ3兄弟で運転して、東京から昭和の郷愁をもとめるじじい達を呼び込もうという戦略なのですね。
このキハ35系は、20年くらい前まで相模線や、八高線を走っていたもの。
親父にこれを見せたら懐かしさで卒倒するかも。
再び走り出したらまた乗りに来よう。


いすみ鉄道沿線は、「国鉄」以外には「ムーミン」でも盛り上げようとしています。
各駅や沿線のいたるところにムーミンが散在していました。


沿線の沼ではスナフキンが釣りを楽しんでいました。




国鉄電車が来る前は、すべてこのレールバスがいすみ鉄道の主力だったそうです。
これらも老朽化が進んでいるそうですが、廃棄にもお金がかかるのでミャンマーに譲渡するそうです。
賢い!


26kmの国鉄の旅はあっという間でした。終点の外房線大原駅に到着。


大原駅の売店にはキハちゃんグッズがあふれていました。グッズ関連の売り上げは前年度比50%アップとか。


我が家の今晩の風景
キハカレー、キハティッシュ、キハポストカード、キハ携帯ストラップ、キハ濡れ煎餅、キハドロップス
いかん、散財したwwww


大原駅では、電車を一本送らせて、1時間ほど駅の近くでお散歩。
あっ!外房しぇん!


東京駅まで特急「わかしお」に乗って帰りました。
なんか怖い顔してますね。
ここまで昼寝もせずに頑張ってきたチビもこてんと寝てしまいました。


起きたら東京駅で回りが電車だらけでテンションアップ。
下から見上げるMAXやまびこ2階建て


最後は新幹線と競争して帰ってきました。