Velo-city

"It never gets easier, you just go faster."

蒼穹の青と、緑のトンネル:大弛試走

2008年07月12日 | 超級山岳


7月27日の試走に行ってきました。


教訓。
「ルート設定は、無茶をせず。」

↓無茶だったルート
走行距離110kmでしたが、そのうち平地は5kmぽっち。あとは登りっぱなし下りっぱなし。もう下り飽きました。


登っているときは、大空の青が天上を支配し、
下りは緑のトンネルを風景が後ろへ飛び去っていく。
太陽の光あふれる週末でした。青と緑の残像が横浜に帰ってきてもなお、残っています。

+++試走でわかったことメモ+++
●本番のコース設定は、欲張らず
●ボトルは2本、片方は体ぶっかけ用。
●日焼け対策を必須
●アブや蜂の大ファンクラブが結成されるので、集団分断のため虫除けスプレー
●車組、アップを忘れずに
●下る前にタイヤの空気圧は抜く。

前日にニョホホ先生と、火の玉クライマーS藤さんの参加表明をいただいたのですが、予定コースを連絡したところ、ドン引きされました。確かに、大弛~柳沢~松姫峠は、富士山3本より厳しいかもしれません。

結局、大弛峠+αにコースを変更して、生協さんと行くことに。
車を牧が丘道の駅にデポして、8時半に登り始めます。

■大弛コースガイド
簡単にいうと、ヤビツを3回登ると思えばよろしい。
距離30km, 平均6%, 獲得標高 2000mと、まさにヤビツを並盛とすると、峠界のメガ牛丼だ!

ど―――ん
牧が丘のストレートは単位でいうと3蓑毛くらい?
2km登って平均8%


スタートと同時に、心が複雑骨折するので、心拍数を上げすぎないよう、徐々にペースアップ。
おいっちにーさんしー


真夏の甲府盆地は、暑い!この日は34度。直射日光がじりじりと肌を焦がす。
ボトルを2本持って、片方は頭からかぶって体温調節するがよろし。

今日は比較的足も軽やかに回り、休憩なしで林道入り口の橋まであがってきました。


林道にはいると、九十九折区間。じりじりと焦げる日光も、緑のトンネルに阻まれやってこない。今までかいていた汗が急激に冷えていく。傾斜も緩くなり、体温もさがり、だいぶ楽になった。酷暑のアスファルトから、冷房のきいたコンビニに入ったとでも言おうか。


区間でいうとヤビツの蓑毛を越え、~菜の花台までのルートに似ている。
ただし距離は3倍。


高度がぐんぐん上がっていく。もう1000mは越えたか。
最初のストレートで出鼻をくじかれた生協さんも、だいぶ調子を戻してきた!

Lo and Behold!
後ろには黒富士が!
次々と広がる絶景にテンションはあがり、ペダルも軽くなっていく。
ただし体が軽くなっても、ペースはあげない。まだ全工程の1/3くらいなのだ。
この区間、金峰牧場まで…8km平均7%




乙女湖まであと、3kmの看板が見えると、森の天蓋は開け放たれ、また日向にでる。
だいぶ登ってきたので、気温もマイルドになってきた。
おおきく谷沿いに眺望がひらける箇所があり、その真ん中あたりに水場がある。


ここで、水を補給し、頭から水をかぶる。気持ちイイィー

湖を左手にダウンヒルをすると、中間地点、乙女湖だ。


ここにもミニ蓑毛が
1kmを平均8%で登る


再び大弛への林道、川上牧が丘林道に入る。


去年までは担ぎが入った未舗装区間が、舗装工事完了していました!これで大弛峠は山梨側は全面舗装ですね!

その区間が終わると、大弛峠のいいところ、足休め区間がやってくる。
4.5km に渡り、平均3%区間が続く。
「大弛峠まであと○km」ポストが、あと8kmになるまで、体感ほぼ平坦。
アウターにチェーンをかけて、20km以上で乳酸とばしてクルクル回す。

富士山は見えなくなったが、今度は南アルプスが左手に顔を見せる。

標高が2000mに近づいてくる。残り8kmは平均7.5%。
時速は10kmくらい。さっきから虫が増えてきた。アブやら、ミツバチがまとわりついてくる。
こんなところで刺されたら泣けてくる。だが、私にできることは、何もない。
どうやら前を走る生協さんも、背中にアブやミツバチの大アシスト団を引き連れている。

「チッ」左の臀部がちくりと痛む。アブにさされたか?

え~い。俺にまとわりつくな!お前ら!
突然アタックをする俺。小さなアタックにより、虫集団をふるいにかける。
数秒後、後方確認。

アブの軍団、追走中。ひ~!

再びアタック!
もう一度アタック!

・・・振り切れませんでした。

こんな感じで、小刻みなアタックを繰り返した私と生協さん。頂上3km手前ですっかり疲弊状態。


景色が雄大になってくる。
目標の大弛を見据え、目の前には日本百名山のひとつ、金峰山がそびえ立つ。山頂の五丈岩がだんだんはっきり見えてくる。


木製のガードレール区間が始まると、ゴールもやっと近づいてきた。

そして、頂上手前でエースの牽引を追え、生協さんを発射したのち、スタートから2時間半でゴール・・・遅すぎる・・・
去年と同じタイムですが、去年よりぜんぜん楽に登れました。

頂上にて、大いに弛む


頂上では、ケルビムにのったランドナー乗りとしばし歓談。帰路は、彼のお勧めの焼山峠~クリスタルライン~御岳林道~昇仙峡~甲府ルートをとる。地元の人のみぞ知る、大絶賛コースだそうだ!

頂上の気温は約15度。ウィンドブレーカーを着込んで、まず乙女湖まで下る。
途中、温泉宿がありました。27日はここで休憩しましょうゼ。


↓焼山峠を越えたら、200m登ります。のどかです。


林道サイコー!
自転車サイコー!

林道は、先ほどにもまして交通量は皆無。
車と同じ数の野生動物にあいました。





人里はなれた山奥の空間を、この手に独り占めする、こんな贅沢な時間の過ごし方は、そうそうありませんね。

下山ルートは、林道をつなげ、大きく西に回り道をし、時々登り返しもいれつつ、甲府へ迂回して戻るというもの。
大弛峠登頂に2時間半かけましたが、下りはもっと長く3時間半くらいかかりました。


さすがに「もう、下り飽きた。平地走りたい。」と思い始めたころ、走り始めてから90kmでやっと甲府盆地に突入です。

モワッ

気温35度。

今度は熱中症との闘いです。結局、平地区間は5kmほどで終わり、あとは牧が丘のスタート地点まで、200mほど登り返す長い区間をこなして終わりでした。日焼け止めを塗りたくって出発しましたが、一日の最後には、ヒリヒリするほど日焼けしてしまいました。日焼けによる疲労防止対策も、必要ですね。

…というわけで、実に意義のある試走でした。
山にいったら次は海だろう、ということで、翌日の海水浴回復走ツーリングに続いていく。

続く