アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

「申し入れ」

2009-07-09 10:57:35 | インポート
旭川の川村カ子トアイヌ記念館館長であり、旭川アイヌ協議会会長である川村シンリツ・エオリパック・アイヌさんらが「アイヌ新法」の制定を政府に申し入れたニュース(北海道新聞06/26 07:11)を、6/29 blogにUPしました。
6日にキリスト教独立学園の修学旅行生と川村カ子トアイヌ記念館にてアイヌ民族研修を行なった際、川村さんからその申し入れ「決議並びに申し入れ」を頂きましたので、その最後の申し入れの部分をUPします。

(1)日本政府及び天皇は、アイヌモシリ植民地支配・同化政策の歴史的な責任を認め謝罪を行うこと。
(2)日本政府は、先住民族アイヌの生得の権利、とりわけ土地、領域、資源を奪ってきた賠償として 5兆円を支払うこと。また、アイヌ民族に対する強制移住、強制連行、さらに虐待・虐殺などの人権侵害についてアイヌ民族の関与する被害の調査の上、その歴史的責任に対して賠償を行うこと。
(3)アイヌ民族に対して、アイヌモシリの国有地・公有地と天然資源を返還し、漁業権・狩猟権・ 伐採権などの権利回復を行うこと。 いわゆる「北方領土」に関してアイヌ民族の自決権を認め、その他のものも含め原状回復の困難な土地・天然資源の利用に関しては国の責任で代償措置をとること。
(4)国会と地方議会にアイヌ民族の特別(民族)議席を設けること。
(5)日本政府は、アイヌ民族が自主的に運営を決定し、幼児期から高等教育までアイヌ語を中心にアイヌ文化・歴史等を学べる教育機関を設置してその財政的保障を行うこと。日本の公教育機関で、アイヌ民族の言語を学べ、アイヌ民族の立場からその歴史と文化への正しい理解を醸成する系統的な教育カリキュラム・制度を保障すること。
(6)全国のアイヌ民族の実態調査を行い、アイヌ民族の先住権・自決権に基づく施策を保障するアイヌ民族法を制定すること。
(7)日本政府は、アイヌ民族の墓地を荒らした遺骨収集の経緯を調査するとともに、その返還を速やかに行うこと。当該 (返還) 地域に納骨堂を国の責任で建設すること。 



熱心に聞き入る生徒達



独立学園は毎年20日の日程で修学旅行を生徒達だけの計画で開催します。盛岡のカナンの園、北海道瀬棚の酪農実習、札幌独立教会などの研修や交流をしています。わたしたちの頃は青森の松ヶ丘保養園もお訪ねできたのですが、最近は施設の皆さんがお年を召され、叶わなくなったようです。
この数年、旭川にてアイヌ民族の研修も加わり、お手伝いさせていただいています。今回は25名ほどが川村カ子トアイヌ記念館を訪ね、熱心に館長の言葉に耳を傾けていました。夜もよき交流の時を持ちました。


麦の穂


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